2022/02/03 19:32

こんにちは。六畳映画制作です。

長い間ご報告をお待たせしてしまい誠に申し訳ございません。

前回のご報告以降も大学の用事や課題に奔走しつつ、制作を進めておりました。

その道のりも順調に進むと思われましたが...数々の困難にぶち当たることになりました。


①夏休みでの撮影分が...

 前回のご報告にある、夏休みに撮影したフィルムを現像に出してから、業者の方から連絡が来ました。


「フィルムの3分の2程が未使用なのですが...」


嫌な予感がしつつ、そのまま現象していただいたフィルムが手元に届きました。いざ確認してみると


夏休みに撮影したドラマシーンが全部映っていなかったのです。


原因は恐らくカメラの故障と思われます。現像してみるまで仕上がりが分からない、フィルム撮影の難しさを痛感しました。緊急で8ミリカメラの最高峰、Fujica ZC-1000を新しく購入し、スーパーインポーズ(字幕等の合成)、ズーム、マクロ撮影、オーバーラップ(徐々に場面転換する撮影法)といった機能をテストしました。現像したところ、無事に映像が映っていたので、夏休み分のドラマシーンの再撮影も含め、今月中にどんどん撮っていこうと思います。

8ミリカメラの名機:フジカZC-1000テスト映像の一部:バス

友人・スーパーインポーズ撮影(字幕合成)
②車のシーンが撮影できない!

 本作は70年代の日本を舞台にしており、したがって主人公の乗る自動車もしかるべき年式でなくてはなりません。そこで、同県にあるレンタカー店が所有する旧式のミニクーパーを借りて使用する計画を立てていました。

しかし、突然そのお店が閉業してしまい、クラシックカーでの撮影が不可能となってしまったのです。

劇用車を取り扱う施設に問い合わせたり、ほかの業者を探すなどしても、資金面などから、なくなく実車での撮影を諦めることとなりました...。

その代わりに、やはり本作は完全アナログ特撮映画。監督の以前からの私物である、1/12スケールのミニクーパーをラジコンに改造して撮影する決断をしました。電池とラジコン基盤、モーターを接続。

プラモデルのガワをかぶせてラジコンに!

極力リアルなカーシーンを目指しますが、実車での撮影とは一味違った面白い効果が得られると思います。お楽しみに。


③制作物の置き場所問題

 大学の学期末が近付き、課題も無事に終わり、春休みに向けて一気に映画の制作に集中できる!と意気込んでいた中、大学の専攻から思わぬ連絡が...


「明日中に実習室にある物を全部出して欲しい」


僕達が春休みもそのまま実習室で制作できると思っていた矢先の、突然の連絡でした。

実習室は撮影用の大道具、ジオラマ、着ぐるみや機材などで埋め尽くされており、1日でこれを片付け、保管場所、制作所を確保しなければならなくなったのです。ドラマシーンに使用する大道具(奥)と、ジオラマを作る製作担当


話し合った結果、保管・制作所を監督の自宅とし、大きな物は分解して、製作担当が出してくれた車で運び込みました。ドタバタしてしまいましたが無事実習室はカラッポになり、今は製作担当泊まり込みで一緒に自宅で制作を進めています。


④撮影ができない!

 結論から言うと、コロナのせいです。

新しく撮影するドラマシーンには大学の備品を借りる必要があったのですが、県にまん防(まん延防止等重点措置)が発令され、学内全てのクラブ、サークルの活動が停止されたのに伴い備品を貸し出しできなくなってしまったのです。

使用する予定だった大道具は前述のとおり、撮影もできぬまま分解し、一旦保管することとなりました...。

1月末に解除予定だったまん防も2月20日まで延長し、まだまだ撮影できる時は遠そうです。コロナめ。


以上、この間に制作のゆく手を阻まれ散々な目に遭いましたが僕達は決して諦めません。困難に遭えば話し合い考え、障壁にぶつかれば試行錯誤して乗り越える、それがそもそもの特撮の精神なのではないでしょうか。

現在より撮影技術も無い昔には、先代のクリエイターの方々が技術的、経済的な制約の中、驚くようなアイデアと工夫でたくさんの素晴らしい特撮映画を作り出してきました。その影響はCG、デジタル技術全盛の現代に生きる僕達にも及んでいます。そんな先輩達にも負けないように、いかなる壁があろうとも、皆さんのご期待に応えられるよう、これからも頑張っていきます。


また進展がありましたら、早めにご報告しますのでお楽しみにお待ち下さい。


六畳映画制作