すでに物件契約を終えてプレオープンに向けて準備中ではありますが、
まず今回ASBIVAを立ち上げる事になった経緯を書きたいと思います。
ASBIVAの正式名称ですが、
ASIA Small Business Investing and Venturing Association
(アジア・スモールビジネス投資&起業協会)
と、ちょっと長い名称でありますが、プロジェクトの冒頭に書いた通り、
『日本人がアジアで起業しやすい環境を整える事』を目的とした協会です。
きっかけとなったのは、世界一周を終えて帰国し写真展を開催した際に来場してくれた、
10年来の友人でもあり数多くの書籍を出版しているスティーブ金山との再会でした。
世界一周旅行の話をし、世界の貧困や今なお続く戦争、偉大なる自然と、そこで生きる人々。
その様な現代社会において、僕らは何が出来るか?何をやりたいか?など、
今後の活動や展望について語っている時、彼も別の切り口で
海外(アジア)に向けての活動を行っているという事で意気投合し、
コワーキングスペースの立ち上げを共に行う事になりました。
今日はそのスティーブ側からの経緯を紹介したいと思います。
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こんにちは。スティーブ金山です。
友人の安藤氏がコワーキングスペースをアジアに作るということで、
声をかけていただき、カンボジア現地での準備を担当しています。
そもそも何故カンボジアのシェムリアップになったかというお話をします。
私は、カンボジアで農業技術を貧困世帯に普及している、あるNGOのお手伝いをしていました。
そこで、カンボジアには行ったことはなかったので、カンボジアといえばボランティアやNGO
による援助をしている団体が多く、まだまだ援助が必要な国という印象を持っていました。
ところが、今年の3月にラオス視察のついでにカンボジアのシェムリアップに寄ったところ、
農村部はともかく、都市部はイメージしていたような生活ではなく、立派に毎日の生計を
立てている人が多かったのです。
その後、農村部も見て回りましたが、南国だけに飢えに困るということはあまりなく、
働きたくても働けなくて貧困生活をしているという人は、ほとんどいないという印象を持ちました。
例えば、農村地域にも外資や国営の工場ができて、そこに働きに行くことで、
少ないながらも定期的な収入を得ることができるようになっています。
しかし、よくよく話を聞いてみると、病気や怪我をしたら一気に貧困になってしまったり、
親族が亡くなるとお葬式のために多額の借金を抱えてしまうというようなことがあるようでした。
さらには、観光地だけにハイシーズンには仕事はあるが、
ローシーズンには仕事がなくなってしまうといった事情もあるようです。
このような話を聞いて、今のカンボジアに必要なのは、援助よりも、
彼らが常時働ける場所を作り出すことなのではないかと気づいたのです。
一方で、寄付金を集めて学校や孤児院を立てたNGOの多くは、運営を国にまかせてしまい、
結局先生が辞めてしまう(国が教師に支払う給与は月50ドルと
非常に安く、生活するのが難しいため)という話を良く聞きます。
しかしながら、NGOの中には、寄付金で立てた学校を運営するために、
資金をビジネスによって稼ぎだすという挑戦を始めているところもあります。
このように、カンボジアに必要なのは、寄付や援助から、
人を雇用できるビジネスなのだということに気づいたのです。
そこで、シェムリアップを起点にして、事業を始める日本人や起業に興味ある日本人をサポートしつつ、
自らも複数の事業に挑戦してみようと、6月に法人設立支援やコンサルティング業務、
口座開設支援等を行うCentre Pour L'entreprenariant en Asie
(略称:CPLEEA、日本語訳:アジア起業家支援センター)を起業しました。
シェムリアップを起点にしたのは、たまたま泊まったゲストハウスで、
信頼できる現地のビジネスパートナーを見つけたからです。
その話を聞いて、かねてより友人であった安藤氏から、
コワーキングスペースを作ろうという話をいただきました。
コワーキングスペースは、アジアで起業したいという人や、
起業したばかりの人たちが集まる場所ですので、私のやりたいことと合致します。
そこで、コワーキングスペースをCPLEEAの一事業として始めることにしたのです。
なお、コワーキングスペースを独立した法人にしなかった理由は、法人を設立するだけで
設立費用や税金等の費用がかさむからです。
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このような経緯で『アジア各地にコワーキングスペースを作るノマドプロジェクト
『ASBIVA.asia(アソビバどっとアジア』はスタートしました。
僕がこのカンボジアでやりたい事は大きく分けて2つあります。
1、日本人がアジアで起業しやすい環境を整える事
2、現地の雇用を生み出す事で社会に貢献したい。
コワーキングスペースという場所(コミュニティ)の提供は、僕にとっては第1歩であり、
そこから数多くのビジネスが生まれ、雇用を生み出し、現地の方々に仕事を提供する事で、
少しでも貧困をなくし豊かな生活を手に入れられるような環境を生み出す事。
この活動が少しでも社会貢献に繋がればこれほど幸せな事はない。
という想いでこのプロジェクトを運用したいと思っています。
次はすでに契約をしましたが、物件探しについて紹介したいと思います。