2021/06/30 10:00
【みんなの居場所 ラピュタすずか】(不登校支援事業)では、ラピュタに来ている子どもたちのパーソナルストレングス(強み)を発見し、その強みを発揮できるようサポートしていきたいと考えています。
それには、鳥取の長谷川理恵さん(開業保健師・精神保健福祉士・アドラー心理学心理療法士・日本アドラー心理学会認定家族コンサルタント)が開発された「ケアミーティング」がツールとして最適であると考え、取り入れることにしました。https://being-prem.jimdofree.com/
ケアミーティングとは、相手の問題行動は見ずに、相手の幸福を願い、相手の強みを生かした支援を作るという視点で作られたプログラムになります。
6月27日には、講師に鈴鹿市在住の日本アドラー心理学会認定家族コンサルタントの平野薫さん、補助スタッフに河野直子さんと鎌田晴実さんにお越しいただき、保護者5名+ラピュタのスタッフ2名+ボードゲーム倶楽部のスタッフ1名の計11名でケアミーティングを開催しました。
2つのグループに分かれ、ご両親で参加してくださったご家庭のお子さんを事例対象として取り上げました。
☆最初に、どんな子どもか具体的にイメージできるよう、事実に基づく情報を出し合っていきます。
〈このとき、私たちスタッフがラピュタでのお子さんの様子をお話すると、特にお父さんは驚いたご様子でした〉
☆次に、その子の自身や家族や生活状況などの環境要因について、ストレングス(強み)やリソースなどの健康な側面を見つけて、付箋に書き出し、出し合っていきます。
〈ご両親にとっては思いもしない子どものストレングスが、まわりの人々によってたくさん発見され、とても嬉しく感動的なひとときになります〉
☆続いて、10年後、20年後の、子ども自身の望む暮らしを想像します。
〈私が参加したグループの子どもの未来像は、IT起業家でした〉
☆最後に本人の望む未来に向けて、今より少しだけその方向に進むためには、誰が何をするのか話し合います。
〈夕食は家族一緒に食べるが会話がなく、子どもはすぐに部屋に行ってゲームをしてしまうということでしたので、家族でボードゲームをしようということになり、帰りにオススメのボードゲームをお貸ししました〉
サラリーマンのお父さんは長年、息子さんの不登校を受け止められずにいました。しかし、息子さんのストレングスを再発見し、息子さんの望む未来像が見えたとき、おそらく今までとは違う接し方で、息子さんと向き合えるようになったのではないかと思います。
実際、その日の夕食後は家族みんなでボードゲームをして、お父さんが全敗したとのことでした(^_^;)
両親が子どもの強みを信じ、子どもの未来像に向けて応援することで、家庭が子どもにとって居心地のいい場所になります。そして、子どもは両親という心強い応援団を支えに、一歩一歩自立に向けて、歩みを進めていけるのだと思います。