「取手ひまわりプロジェクト」は、聖徳大学附属取手女子高校の探究の学びを地域の方々のお力を借りて進めるいくつかの活動のうちの一つ、現在最大の取り組みです。
大手企業のCSR活動の一環で学校がその恩恵を元に行うプロジェクトではなく、地方都市「取手市」で営みをこれからも続けていく方々と、皆さんが当事者としての思いで関わってくださる活動です。
SDGs(持続可能な開発の目標)は「世界の行政」が示す、人がこれから生きていくためには、全世界の人々が「平和で(国家間に限らず)」、「飢餓から解放され(経済の発展)」、住処としての「地球環境も大切に」することが求められています。ときにはジレンマが生じる「3つ巴の問題」をバランスをとりながら「実行」していくことが肝要とされています。
私は実際に学校で自分の関わる学びが本当にあるべき未来につながっているか、地方都市の経済活動と人手不足の現状、自然科学の視点で考えた環境問題への対応などをずっと考え続けてきました。
持続可能な視点でこれからも元気に皆が暮らしていけることを目指す地方都市で、そこで若者が学ぶべきことは何か?SDGs の視点からも検討を重ねました。例えば目標12「持続可能な消費と生産の形を作る」の視点でいえば、
・地域性を生かした体験→農業との関わり→地産地消活動のNPOとの出会い→ひまわり畑
・地域活性化→魅力ある商品の開発・新たな観光の形の模索
といったことが生徒との活動や話し合いの中でつながっていきました。
続きます
文責:指導教師 黒沼靖史
写真:ひまわりプロジェクト以外を含む本校の活動(左上から)
1.アフリカコンゴからダイレクトトレードで輸入した市内企業※の作る、コーヒー豆を使った「カフェショコラ」のパッケージデザインに中学生が関わりました。(既に商品化され発売され、海外展開の準備中だそうです)※シェトラトレーディング
2.学園の施設のある長野県佐久市の林業組合との連携で間伐材を有償で教材化し、木のおもちゃを作り、市内の幼稚園へ贈与活動をしています(日本の森林の木の多くは成長期を終え、これからCO2の吸収力が低下していきます。有効に活用し、植林をする資金を森に還元する必要があります)
3.「衣食住」の「衣」を考えるためのきっかけとして綿花栽培して、今後糸作り体験(できれば何か形に)を計画しています。(綿花栽培、衣料製造のための環境負荷、働く人への負荷はとても深刻なもので、アパレル業界全体で改善に向けて活動を活発化しています。)
4.休耕畑をお借りしてひまわり畑を作る作業の一コマ
5.給食の調理屑をコンポスト化して、他の活動に活用することを目指しています。
6.綿花の植え付け作業(校内の畑)※ひまわりプロジェクトは校外に300㎡の農地をお借りしています。
7.2021年度のひまわりからサンプル分として搾油したひまわりオイル(この後、成分分析とリップバーム試作品用に使用しました。)