こんにちは、小瀬古文庫です。
小瀬古文庫の発表形態は出版ですが、出版社のように書籍販売で食べている訳ではありません。小瀬古文庫の出版物と、市場に流通している本の違いを比較してみると、ざっくりとd下のようになります。
出版社
・オフセット印刷(大量生産)
・沢山印刷することで、原価が安くなる
・取次、書店のネットワークがある
・読むもの
小瀬古文庫
・オンデマンド印刷(少量生産)
・原価が高い
・ネットワークは直取引のみ
・眺めるもの
書籍販売での収入は限られるため、それで食べていくには未熟ではあるのですが、その代わり新たな可能性も秘めています。既存の出版では書籍制作・販売のスキームは決まっていますが、個人出版では本を作者次第で様々な扱うことができます。言い換えれば、自由に出版の定義を拡張することが可能です。例えば、昨年のハムの天文学展ではアートブックをベースに、キャンバスプリント、ポスター、リソグラフ 、立体作品、アクリル絵具による平面作品、地球儀といった様々な作品を作りました。
昨年のハムの天文学展の展示風景(2020, ART Lab OMM/PLANT)
すると、本棚が持ち主の思考を代弁するように、作品のもつコンセプトを代弁する存在になります。書籍をコンセプトに作品を作ることを「Publishing Based Creation (パブリッシング・ベースド・クリエイション)」と呼ぶことにしました。
Publishing Based Creation では源流となるアートブック制作から中流下流となるメディアミックス展開とエコシステムの形成を試みています。小瀬古文庫は文字ではなくヴィジュアルで見せるため、国内だけでなく海外にも販路を持つことができます。このコンセプトに基づいて今回のおいしい惑星でも新たな拡張の方法とエコシステムの形成を試みます。
PBCという方法はデザインをバックグラウンドに持つ人が、自身の表現でエコシステムを形成するためのツールになるかもしれません。クラウドファンディングによって、Publishing Based Creationの可能性を模索するためにも、応援いただければ幸いです。