「ヤス岩井絵画展」のデジタル版画作品は「版画工房アーティー」様のご協力によりジクレー版画(アーカイバル®)として再現します。
「版画工房アーティー」様のご紹介
【ジクレーとは】
ジクレーとは、インクジェットプリンターで印刷された限定版画作品のことです。
「ジークレー」と明記されることもありますが、スペルは「Giclee」ですので「ジクレー」の方がより原語に近いと思います。「インクジェットプリンターなら家にもありますが、それと同じですか?」このような質問をされることがありますが「はい、そうです。」とお答えしています。
しかし印刷物の価値は、その技法にあるのではなく、別の次元で語られるべきものです。版画の場合「誰の作品か」「代表作か」「芸術的価値・独自性」「制作時のこだわりかた」「長期保存が可能か」などのことです。
昔から印刷技法名を明記する時に、アート作品に限ってフランス語をつける習慣があります。雑誌やポスターに使われているオフセット印刷がアート作品になるとリトグラフになり、シルクスクリーン印刷はセリグラフとなります。
もちろん変わるのは名前だけでなく、制作のプロセスや時間の掛け方、作家の拘わり方等がまったく違いますが技法は同じです。そしてインクジェット印刷は「(インクを)スプレーする」という意味のフランス語から「ジクレー(Giclee)」と呼ばれるようになりました。
【アーカイバルとは】
アーティーで創られる作品を、私たちは「アーカイバル®」と呼んでいます。
一般に「複製」概念として使われる「ジクレー」や「ジークレー」との違いを 強調する意味でこの「アーカイバル®」というブランド名にこだわっています。 これはクリエイターのみなさまの原画をもとに、そこから目指す「新たなオリジナル作品」を共に創りあげたいという私たちの強い想いも込められています。
そのためにアーティーでは、お客さまとの対話を何よりも大切にしています。急速なデジタル化の一途を辿る今日において、浮世絵さながらの絵師と摺師のような、新たな創造をぜひお試しください。
【受賞歴】
アーティーの作品が、特殊印刷の世界大会で、2年連続最高賞を受賞しました。特殊印刷業者の国際組織であるSGIA(登録者数約4,000社)の展示会が年に一度アメリカで開かれ、そのメインイベントとして世界中のあらゆる分野のプリンターが自慢の作品を競い合うイベントが行われます。アーティーは2008年と2009年に「Best in Show」を連続受賞。2009年は、さらに審査員特別賞も受賞しました。
アーティー代表の加藤泉はロサンゼルスでの版画工房経営時代に1998年から3年連続で「シルクスクリーン美術印刷部門」の部門賞を受賞しています。今回は「デジタル印刷部門」においても、その品質に対して高い評価をいただきました。