■日本聴導犬協会の大事なお仕事!
「低侵襲治療」必要な手術でも、痛みを軽減したい
みなさまからのお力添えの賜物で、ひさちゃん「低侵襲治療」で避妊手術を受けました。術後すぐにご飯をパクパク食べてました! ひさちゃんをはじめ、候補犬たちが訓練に入る前に、避妊手術を受けなくてはなりません。
避妊手術では、通常は、開腹術といって、メスでお腹を開けて子宮と卵巣を摘出します。なぜ、避妊手術をするかというと、訓練のためといううよりも、子宮蓄膿症(7歳以上で未避妊の25%が罹る)といった生殖器系の腫瘍の病気予防と、早期の避妊手術によって入選腫瘍の発生も抑えられると言われています。
避妊をしないと雌犬からのフェロモンによって他の犬とのいざこざが起こる可能性が高くなります。加えて、ストレスや攻撃性の軽減にもなります。
しなくてはならない手術ではありますが、お腹を開けて、内臓の一部である子宮と卵巣を摘出するのは、身体に大きな負担がかかります。
日本聴導犬協会では、
5年前から腹腔鏡による避妊手術を選んでいます。 目的は「低侵襲治療」。「低侵襲治療」 とは、なるべく体に傷をつけずに行う内視鏡やカテーテル治療のことです。 この避妊手術では、おなかに直接小さな孔を開けて、そこから内視鏡(腹腔鏡)や手術器具を挿入して、子宮と卵巣を摘出します。余談ですが、腹部の疾患の場合は、口や肛門から内視鏡を挿入して行う治療もあります。
ひさちゃんも、麻酔をかけ、小さな穴から専用の筒状のカメラ(腹腔鏡)と手術用具をお腹の中に入れて行う手術を受けました。開腹術では、痛みもあって、術後のお水を飲むのも、ドッグフードを与えるのも気をつかいますが、腹腔鏡なら、術後にすぐに「お腹がすいたよー」と、ごはんをねだり、パクパクと食べています。痛みも少ないらしく、傷口を気にすることも少ないです。
ご支援の賜物で、候補犬たちの予防医学や治療に加え、身体への負担を軽減するために、日本聴導犬協会では、姫路、埼玉など、協会本部(長野県宮田村)から遠くても「低侵襲治療」 を取入れる獣医さんに通わせていただけております。
▼ひさちゃん生後2ヵ月の時。大事な子たちの健康を守る!