幸運なことに私はこれまでにも高校演劇の審査員や高校生とのWSなどの機会に恵まれてきました。たった数日のWSで演劇のテクニックも人間としても格段に成長していく彼らを目の当たりにし、私のみならず周囲の大人たちも学んでいきました。その学びとはそれぞれです。私の場合創作のモチベーションを数多く得ましたし、プロセスがいかに重要なのか、コミュニケーションがいかに作品に反映されるのかを学びました。審査員の際も同じことを感じました。高校生の彼らの姿勢や作品にかける想いが大人たちの心を突き動かし、思考させ、行動させていくのです。ここでいう大人とはもちろん私も含まれています。そして先生や、劇場スタッフ、その企画に何かしらの形で関わる地域の方々も含まれています。私が思うに、こうした世代間交流とも呼べる企画の奥底の意義とは、互いを傲慢にさせないことにあるのではないでしょうか。私たち大人は子供(高校生をそう呼ぶのはいささか抵抗はありますが)に学びの機会を与え、そして自分もまた子供から学ぶはずなのです。今企画においてもそうした場になることを願っています。出会いや行動から私たちは多くを得ます。物理的なリターンももちろんですが、それ以上のものが今企画にはあるはずだと信じています。
山本卓卓(劇作家、演出家、範宙遊泳/ドキュントメント代表)
山本卓卓さんは国際共同制作のため、現在シンガポールに滞在中。
忙しいクリエイションの合間を縫ってメッセージを送ってくださいました!
高校生だけでなく、関わるひとたちみんなにとって得るものがあるであろうプロジェクトとして、山本さんも期待を寄せてくださっています。
残り日数、引き続きご支援・ご周知のほど、よろしくお願いいたします!!!!