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伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるために

キャンプファイヤー 寄付型のバッヂ

馬上から矢を放つ技は、日頃の稽古に支えられています。私たちの稽古場である「流鏑馬鎌倉教場」では更衣室、散水用設備、また馬用の日除けという環境整備が急務となっています。鎌倉に伝わる伝統文化「流鏑馬」の維持継承には射手の育成が欠かせません。十分な稽古環境を整えるためのご支援をお願いいたします。

現在の支援総額

3,701,001

105%

目標金額は3,500,000円

支援者数

170

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/10/05に募集を開始し、 170人の支援により 3,701,001円の資金を集め、 2021/12/15に募集を終了しました

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3,701,001

105%達成

終了

目標金額3,500,000

支援者数170

このプロジェクトは、2021/10/05に募集を開始し、 170人の支援により 3,701,001円の資金を集め、 2021/12/15に募集を終了しました

馬上から矢を放つ技は、日頃の稽古に支えられています。私たちの稽古場である「流鏑馬鎌倉教場」では更衣室、散水用設備、また馬用の日除けという環境整備が急務となっています。鎌倉に伝わる伝統文化「流鏑馬」の維持継承には射手の育成が欠かせません。十分な稽古環境を整えるためのご支援をお願いいたします。

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鎌倉教場の「今」をお伝えします。

今回は「技量向上のための自主練習」についてです。

「流鏑馬」は神事です。

むしろ、神事でなければ「流鏑馬」ではありません。

走る馬の上から矢を射ることは「騎射」といいます。

「騎射」には様々な種類があり、中でも神事である流鏑馬は別格とされています。

「流鏑馬」は天下泰平、五穀豊穣、万民息災を祈念して行われます。

射手は自分のために騎射を行うのではなく、世の中の平和と人々の幸せを祈って的を狙います。

このように、流鏑馬は極めて精神性の高い行事であり、射手にも高い精神的な素養が求められます。

そのため、射手は常に自己顕示欲を抑え、世のため人のために騎射を行えるだけの心胆を練らなければいけません。

心の修業が何よりも大事なのです。

素晴らしい心を持って、世のため人のためを祈って神事に奉仕しようとしても、技量が伴っていなければ、そもそも射手になれません。

さらに、射手にも技量の高低があり、目指すべき一流の射手になるには、心だけではなく、極めて高い技量が必要となるのです。

やはり、射手として技を磨かなければなりません。

しかしです。

鎌倉教場での稽古は週に1回しかありません。

馬の疲労度を考えるとこれ以上回数を増やすことは難しいですし、そもそも、門人は流鏑馬を生業にすることは許されておらず、皆が別に本業を持っているか学生です。

そのため、稽古に参加できる機会も限られており、その貴重な稽古の機会に最大の成果を上げられるよう努めているのです。

とはいえ、週に1回の稽古だけでは、なかなか上達は見込めません。

むしろ、門人それぞれが自宅で自主練習をし、その成果を稽古の機会に見てもらうのが上達への近道といえるでしょう。

自宅でできる自主練習は限られます。

もちろん、自宅で馬を飼っていて、庭に馬場があるならば、自宅で騎射の稽古を行うことも夢ではありませんが、そのような環境にある人は、この日本にはまずいません。

かといって、乗馬クラブで英国式や米国式の馬術の練習をしても、和式馬術とはそもそもコンセプトが異なるため、純粋な和式馬術の上達は見込めません。

かえって変な癖がついて下手になることもあり得るのです。

そのため、馬術の稽古は、週に1回の鎌倉教場での稽古に依存するほかありません。


一方、流鏑馬とは別に弓道を習っている者もいます。

騎射の稽古という観点からすると、これも一種の自主練習といえるでしょう。

日頃から弓を引ける環境に身を置くというのは、非常に良い自主練習と考えます。

かくいう筆者は、弓術の素人として入門して今に至っているので、本当なら弓道を習いたいのですが、本業と家庭と大日本弓馬会の業務のために時間が取れず、やむなく断念している状況です。


私は自宅で弓を引くことはできませんが、「腰から矢を抜いて弦に番え、打ち上げる」という速射の所作の一部なら可能です。

これはなかなか効果的な自主練習なので、おススメです。

私が射手になる前は、毎日30回以上、1週間に250回以上、1か月に1,000回以上、この所作の稽古を行っていたものです。


このほか、日頃の所作に流鏑馬の動きを取り入れるなど、実は地味ながら効果的な自主練習もあります。

和式馬術の所作や弓の所作を意識しながら日常生活を送るというのも、なかなか趣があります。

周りから奇異の目で見られない程度に実践してみると良いでしょう。

このように、常日頃から流鏑馬にドップリ浸かることが何よりも大事です。


さて、このような体を動かす自主練習も大切ですが、自分の得手不得手を分析するのも一種の自主練習といえます。

私は、これまで出場した全ての行事の成績を記録しており、式的の的中率、板的の的中率、笠懸の的中率、小的の的中率などを、年別、会場別に算出しています。

非常にマメな作業ではありますが、自分の得手不得手が一目瞭然となるので、おススメです。

 

例えば、私は笠懸が大の苦手であることが浮き彫りになりました。

笠懸では、左側の真横だけでを狙う流鏑馬とは異なり、より実戦的に左下や右下の的も狙います。特に右下の的を狙うのは難しく、左手で持った弓を、馬の首を越えて、馬の右側で構えるという体を大きくねじる所作が必要となります。

生半可な稽古では上達どころか、まともに弓を引けるようにもなりません。


確かに、私は笠懸で最多的中を取ったことがありません。

それどころか、競射に出場できなかった行事の多くは笠懸です。

もともと苦手意識はありましたが、数字で明らかになると、より一層「なるほど、これは笠懸を特に強化しなければならない」と思うようになるので、これもまた大事な自主練習といえるでしょう。


ちなみに、この他にも、逗子海岸流鏑馬騎射式では奉射の成績は悪いものの、競射の成績が良かったり、富士御室浅間神社流鏑馬神事では、奉射と競射の的中率が同じ、つまり、奉射の成績は最悪ながら、競射の成績が異常に良かったり、分析のし甲斐がある数字がたくさん見られます。

これはなかなか楽しい自主練習です。


鎌倉教場では、当然ながら笠懸の稽古も可能です。

ここ2年は笠懸の行事が全て中止になっていますが、来年こそは実施されるのではと期待しているところです。

流鏑馬だけではなく、笠懸でも、皆様に素晴らしい騎射をお見せできるよう、ここ鎌倉教場で稽古に精進してまいります。

引き続きの応援をよろしくお願い申し上げます。

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