1名様で流鏑馬観覧を希望される方からの多くの声を受けリターンを追加しました。2022年3月20日(日)に、今回ご支援をいただいた方をご招待する特別流鏑馬を鎌倉教場で開催します。お二人でご参加いただけるリターンを用意していたのですが、「一人で参加したい」という声をいただきました。そこで1名様でもご参加いただけるリターンを追加しました。<リターンの内容です>18,000円・鎌倉教場で実施する特別流鏑馬に御招待。観覧席は立ち見席の場合があります(席の場所は選べません)※2022年3月20日(日)に開催します。1名様をご招待。現地までの交通費はご負担いただきます。新型コロナウイルスの感染状況により、人数制限を申し上げる場合があります。緊急事態宣言が発令された場合は中止又は延期となる場合があります。・写真 進呈(当会が厳選した、射手又は流鏑馬風景、L版)・会誌「蹄の音」第39号 進呈(2021年9月発行分)上記「お礼状」「領収書」「認定書写」「お名前記載」もお付けします。※支援時、必ず備考欄に掲載するご希望のお名前をご記入ください。どうぞよろしくお願いいたします。
令和2年度に文化庁、日本芸術文化振興会と共同主催で実施した「世界平和・健康祈願流鏑馬」の動画です。世界中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、その早期収束と、翌年に延期された東京オリパラ大会の安全と成功を祈願したものです。Youtubeで見られる動画もかなりの高画質ですが、実はこれ、ダウンサイジング後のものです。元々は8Kで制作しているので、再生環境さえあれば、圧倒的に美しい映像です。時代を先取りし過ぎたせいか、若干、宝の持ち腐れになっていますが、いつか皆様のお目に掛けたいと思っています。流鏑馬 The Art Of Horseback Archery
令和2年11月15日に流鏑馬専用馬場「流鏑馬鎌倉教場」を開設してから、今日で1年が経過しました。この1年間、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、緊急事態宣言の発出に合わせ、毎週日曜日に行っている稽古を中止しました。馬の世話や道具の手入れは欠かせませんので、門人(門弟のこと)を二班に分け、各班ごとに隔週で諸作業を行うのみとし、人流の抑制と接触機会の減少に努めました。その後、緊急事態宣言が解除された五月下旬から段階的に稽古を再開しましたが、従前以上に感染症対策を行いながらの実施となっています。遅れを取り戻すために、より一層稽古に励んでいるところです。流鏑馬・日本弓馬術を途切れさせてはいけないという思いで、稽古を続けています。稽古を続けられるのも、馬場があるからです。ここに来れば稽古ができる馬場の存在は貴重なものです。その馬場の付帯設備(更衣室、水道、馬の日除け)は、いずれも流鏑馬・和式弓馬術の稽古には欠かせないものです。より一層の稽古環境の改善により、流鏑馬・日本弓馬術のより確実な維持継承に繋げるため、皆様の貴重な御支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
11月7日の稽古の様子をお伝えします。流鏑馬の稽古と聞くと、馬に乗り矢を射る練習と思われる方もいるかもしれません。角馬場での稽古や、直線距離を走る鉄砲馬場での稽古だけではありません。馬場のいたるところに稽古をする場所があります。馬の日除けの場所のそばには、弓の稽古を行う場所があります。何度も体の動きを確認しつつ、弓を射る稽古を行います。こちらは木馬にまたがりながらの弓の稽古です 。角馬場での稽古の後、鉄砲馬場での稽古となります。まずは、馬を慣らしながら、馬場の安全確認を行います。このように馬場のいたるところで、門人たちが稽古を重ねています。流鏑馬という日本の伝統文化を後世に維持継承するためには、射手になるまでの数年だけでなく、射手になってからも数十年も稽古を続けるわけですから、技量向上に資するだけの稽古環境を整えることも、大日本弓馬会の大切な活動です。その中でも、このたびの更衣室、水道、日除けは最低限必要な付帯設備です。皆様の力強い御支援をよろしくお願いいたします。
鎌倉教場の「今」をお伝えします。今回は「安全と稽古」についてです。流鏑馬とは、神様に「騎射」を奉納することをいいます。大日本弓馬会の稽古場「流鏑馬鎌倉教場」では、毎週日曜日に「騎射」の稽古をしています。騎射は、全速力で走る馬の上で両手を手綱から放して矢を射る行為のことです。馬にもよりますが、時速60キロメートルに達する馬もいるので、「安全な行為」とは口が裂けても言えません。とはいえ、いきなり最速の馬に乗って騎射をすれば、危険極まりないですが、各人の技量に応じ、「何を」「どこまで」行うかを厳格に線引きすることにより、安全性を確保しております。ようは、騎射は、技量が高ければ決して危険な行為ではなく、技量が満たない者が不相応な行為をしようとすることで、危険が生じるのです。まず、稽古に参加してから数か月間は、弓術の稽古は行うことができますが、馬に乗ることはできません。馬や道具の手入れ、馬装(馬に馬具を装着すること)の補助など稽古全般の手伝いをしながら、馬や馬具に慣れる必要があります。3か月間、原則として休まず稽古に参加し、一人で馬装ができるようになって初めて馬に乗ることができるようになります。馬装ができなければ、いつまでたっても馬に乗ることはできません。この段階でも、弓術の稽古と馬術の稽古は別々に行われます。馬術の稽古は、角馬場といわれる方形の馬場で、基本操作や和式馬術の基礎、立ち透かしと呼ばれる技術の習得に努めます。そして、昇級審査を経て、壱級に合格すると、鉄砲馬場といわれる直線の馬場で稽古を行うことができます。段々と流鏑馬らしくなってきますが、ここまで早くても2年くらい、通常は3~4年かかります。鉄砲馬場での稽古では、最初はゆっくり走る馬に乗ります。ゆっくりといっても大日本弓馬会が稽古で使う馬は、それなりの速さなので、「比較的ゆっくり」という表現が正しいかもしれません。また、しばらくは馬の手綱を持って走ります。200メートルの直線馬場で馬が襲歩(全速力)で走るのに慣れなければいけません。最初は圧倒的な速さに面食らうことも多いようですが、これを乗り越えなければ次へ進むことはできないのです。200メートルの襲歩に慣れてきたら、馬上で弓を持つことが許されます。いよいよ流鏑馬らしくなってきます。しかし、ここから馬上でキチンとした射形で矢を射れるようになるまで、更に長い年月が必要となります。単に的に当てるだけではなく、美しい「射形」が何よりも大切です。後々になって、この「射形」が固まっていると、更なる上達が見込めるようになります。そして、安全に襲歩で走る馬を乗りこなせるようになり、ある程度の「射形」とある程度の「的中」が見込めるようになったところで、射手として「初陣」することが認められ、ついに流鏑馬に出場することができるようになります。ここまで早くても3~4年、通常は5~6年かかります。しかしながら、射手の認可を得てからの修業の方が大変です。射手になったからといって、そこがゴールと思ってはいけません。射手の認可は、あくまで人前で騎射を披露することができる最低限の技量が認められたにすぎません。そこから技量を上げていくための修練が欠かせず、ここから伸び悩む者も多くいます。速い馬に挑戦するのもここからです。むしろ、馬術の技量が上がらず、速い馬に乗ることを認められないまま何年も経過することもしばしばありますし、安全性を考慮して、引退するまで速い馬に乗せてもらえないこともあります。一人前の射手になるには、初陣してから5年かかるとも10年かかるともいわれます。射手になってからも修業を続け、5年、10年たって、ようやく少しずつ上達することも多いのです。そのために、稽古環境が何よりも大切です。流鏑馬という日本の伝統文化を後世に維持継承するためには、射手になるまでの数年だけでなく、射手になってからも数十年も稽古を続けるわけですから、技量向上に資するだけの稽古環境を整えることも、大日本弓馬会の大切な活動です。その中でも、このたびの更衣室、水道、日除けは最低限必要な付帯設備です。皆様の力強い御支援をよろしくお願いいたします。