大日本弓馬会が、令和2年11月15日に流鏑馬専用馬場「流鏑馬鎌倉教場」を開設してから、約1年が経過しました。全長220メートルの馬場に的を3つ設置し、稽古だけではなく、本格的な流鏑馬も実施できる“常設の馬場”である「鎌倉教場」は、世界最高の流鏑馬稽古馬場であると自負しております。この1年間、この「鎌倉教場」は、毎週日曜日には約30人の門人による最高の稽古場として、そして、令和2年11月29日と令和3年4月4日には流鏑馬の行事を行う馬場として、流鏑馬・日本弓馬術の維持継承に大きく貢献してまいりました。特に、令和3年7月17日に明治神宮において無観客で行われた「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 安全祈願奉納流鏑馬」(主催:文化庁・日本芸術文化振興会・大日本弓馬会、共催:オリパラ組織委員会)では、近年稀に見る高的中率となり、戦後では初の国家プロジェクトとして実施した流鏑馬において、大日本弓馬会の流鏑馬の質の高さ、筋の良さを国内外に示すことができました。<当日の様子はこちら> 日本語(6分版) https://www.youtube.com/watch?v=yVhBEixDBGw 日本語(1分版) https://www.youtube.com/watch?v=dePsjgvyZA0 英 語(6分版) https://www.youtube.com/watch?v=Qh0Os2PEoWw 英 語(1分版) https://www.youtube.com/watch?v=MjhzCqihMxw 全行事(2時間20分) https://www.youtube.com/watch?v=J1a1PTypB-Uまた、令和3年11月3日に同じく明治神宮において無観客で行われた「明治神宮流鏑馬神事」では、神様に奉納する「奉射」の的中成績が8割を超え、近年では過去最高を記録したほか、矢番え(次の的までの間に矢を番える所作)の失敗がほとんどないなど、「鎌倉教場」での稽古の成果が極めて明確に示されたところです。これもひとえに、「鎌倉教場」あってこその成果であり、多くの方々の御支援により、このような充実した稽古環境を整えていただいたことに対し、大日本弓馬会から改めてお礼を申し上げます。その上で、でございますが、皆様に重ねてお願いしたい儀がございます。それは、現在、クラウドファンディング第2弾として実施している、更なる稽古環境の充実への御支援でございます。最高の流鏑馬馬場を備えた「鎌倉教場」ではございますが、実のところ、付帯設備が整っておりません。教場にあるのは、全長220メートルの鉄砲馬場(直線馬場)と3つの的、24メートル四方の角馬場(方形馬場)、物置、仮設トイレのみとなっております。教場には更衣室がなく、門人は稽古前にイベント用のテントを設置し、その中で着替えておりますが、雨の日には物置の中で一人ずつ順番に着替えざるを得ません。また、近隣住宅に迷惑をかけないために砂にまく散水用の水が必要であるにもかかわらず、水道設備がありません。手洗いや馬の飲み水用の水もなく、稽古のたびに門人がポリタンクに水を汲んで持参しています。さらに、馬は暑さに弱いのですが、夏の日差しを遮るものが一切なく、日照りの日には馬の体調維持のために稽古量を著しく減らさなければなりません。これらの付帯設備(更衣室、水道、馬の日除け)は、いずれも流鏑馬・和式弓馬術の稽古には欠かせないものですが、コロナ禍により行事の中止が相次いでいることなどもあり、それらを大日本弓馬会が単独で整備するのは余りにも厳しい状況です。そのため、昨年に引き続き、本年もクラウドファンディングによる御支援をお願いし、これら付帯設備を設置することを目指しているところでございます。11月9日現在、クラウドファンディングの達成率は50%を超えておりますが、ここからの伸びが鈍化しており、最終的な目標額の達成が危ぶまれているところです。そこで、差し出がましくも、本ページを御覧いただいている皆様に、このたびの御支援のお願いをさせていただきたく、このたび本メッセージを掲載させていただきました。より一層の稽古環境の改善により、流鏑馬・日本弓馬術のより確実な維持継承に繋げるため、皆様の貴重な御支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。公益社団法人 大日本弓馬会会長 坂本 和弘ご支援はこちらよりお願い申し上げます。【2021年12月15日(水)まで 目標金額350万円】伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるためにhttps://camp-fire.jp/projects/view/449211
11月6日の活動報告に直線馬場の距離について以下のように書きました。的を射た後、次の的まで4~5秒しかありません。その短い時間の中で腰から矢を抜き、弦に番え、弓を打ち上げ、次の的に狙いをつけなければなりません。この技術は非常に難しく、先人の中には射るよりも難しいという方もいた程です。以前の稽古場では、直線馬場が100メートル弱しかなく、的を1つしか設置できませんでした。そのため、この矢番えの稽古ができなかったのです。現在の鎌倉教場では、220メートルの本格的な馬場を備えていますので、一の的を射た後の二の的までの矢番え、二の的を射た後の三の的までの矢番え、と本番さながらの矢番えの稽古ができるようになりました。https://camp-fire.jp/projects/449211/activities/324677#main「流鏑馬」とは、疾駆する馬上から左横に置かれた3つの的を射る神事です。馬が全力疾走する中で、矢を射る必要があります。以下のが馬上の図です。一の的、二の的、三の的との間の移動は4~5秒しかありません。腰は鞍に触れずに紙一重で浮かせる「立ち透かし」の状態で体を動かすことなく、矢を射るためにも稽古が重要です。単に武芸を競うのではなく、天下泰平(てんかたいへい)、五穀豊穣(ごこくほうじょう)、万民息災(ばんみんそくさい)を祈念して的を射る精神性の高い祭事を、きちんと務めるためにも、日々の鍛錬が欠かせません。その練習の場の環境整備へのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。目標金額350万円【2021年12月15日(水)まで】伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるためにhttps://camp-fire.jp/projects/view/449211
馬繋ぎ場は日除けをよけるだけではなく、大雨の際の雨除けの役目も果たします。また、冬の備えとして大雪の過重にお耐えうる強度の屋根を詰めています。屋根の下に板を入れて補強の補修工事を行いました。馬繋ぎ場だけではなく、更衣室にも同様の屋根を設置しています。 馬や門人が、円滑に稽古を行うためにも、環境の整備に力を入れています。皆様、どうか鎌倉に伝わる日本の伝統文化「流鏑馬」を後世まで維持継承するため、稽古環境の改善を図るべく、ご理解とご支援をお願いいたします。目標金額350万円【2021年12月15日(水)まで】伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるためにhttps://camp-fire.jp/projects/view/449211
鎌倉教場の「今」をお伝えします。今回は、「明治神宮流鏑馬神事」と「稽古の成果」についてです。令和3年11月3日に明治神宮で流鏑馬を奉納しました。大日本弓馬会が奉納している流鏑馬の中でも、最も長い期間に渡って継続しているのが、この明治神宮の御例祭を奉祝して行われる流鏑馬です。先の大戦の影響で一時中断していた時期もありますが、最初の奉納から90年近くが経過した今も尚、変わらずに続けられています。当時は、馬の輸送手段がなく、鎌倉から馬に乗って明治神宮まで遠路行軍しており、いざ鎌倉ならぬ、いざ明治神宮であったとのこと。流鏑馬の伝統を今日まで繋いで来られたのも、こうした諸先輩方の苦労と功績があったこらこそであり、今更ながら感謝の念に堪えません。現在は、馬は馬運車で、人は車か電車で移動するようになり、当時の大先輩方からすれば、何とも楽な奉納に思えるのかもしれません。しかしながら、労力の点は往時よりも楽になったかもしれませんが、この明治神宮流鏑馬神事は、大日本弓馬会にとって最大の表舞台でもあることから、精神的な気楽さなどは皆無です。特に、ここ最近は、天下泰平・五穀豊穣・万民息災のみならず、新型コロナウイルス感染症の早期収束も祈願していますので、より一層、騎射にも熱が入るというものです。さて、当日は素晴らしい好天に恵まれました。真っ青な空に明治神宮の深い緑の杜、そこに設置された木火土金水の式の的、まさに絵になる光景です。もっとも、感染症対策のため残念ながら無観客での開催となり、例年楽しみにしていらっしゃる皆様には大変申し訳なく思っています。出場した射手は9名で、同じく感染症対策の観点から、行事の時間短縮を見込み、例年よりも人数が減っています。奉射に出場した射手9名の成績は、6射中6的中が2名6射中5的中が4名6射中4的中が3名と全体の的中率が8割を超え、少なくともここ数年では最高を記録しました。競射の的中成績は並程度でしたが、一の的から三の的まで満遍なく割れ、全体としては好成績であったといえます。特筆すべきは、矢番えに失敗して的を射ずに通過する射手が少なかったことです。的を射た後、次の的まで4~5秒しかありません。その短い時間の中で腰から矢を抜き、弦に番え、弓を打ち上げ、次の的に狙いをつけなければなりません。この技術は非常に難しく、先人の中には射るよりも難しいという方もいた程です。 以前の稽古場では、直線馬場が100メートル弱しかなく、的を1つしか設置できませんでした。そのため、この矢番えの稽古ができなかったのです。これに比べ、現在の鎌倉教場では、220メートルの本格的な馬場を備えていますので、一の的を射た後の二の的までの矢番え、二の的を射た後の三の的までの矢番え、と本番さながらの矢番えの稽古ができるようになりました。教場の設置から間もなく1年が経過しようとしています。今回の明治神宮流鏑馬神事での好成績、矢番えの上達は、この間の鎌倉教場での稽古の成果が如実に表れたものといえるでしょう。やはり、稽古環境は何よりも大事なのです。流鏑馬の伝統を後世に繋ぐため、充実した稽古環境に対する御支援は何物にも代えがたい贈り物です。支援は寄付金という形を取っておりますが、私たちにとっては、単なるお金ではなく、その支援しようというお気持ちが何物にも勝る宝物となります。流鏑馬という無形文化を伝える私たちです。皆様の無形のお気持ちも、期待というプレッシャーとしてヒシヒシと感じているところでございますので、その御期待に添えるよう、より一層稽古に励んでまいりますので、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。
雨の日に更衣室に出入りするため、屋根がないと不便であることが分かり屋根を付ける工事を行いました。本日はその屋根の工事の様子をお伝えします。女性用と男性用の更衣室です。男女、両方の更衣室入口手前に単管パイプを設置する基礎工事を行います。よしずを設置するために更衣室の前に単管パイプをはります。その上によしずを設置します。更衣室の雨除けの単管パイプによしずをのせ更衣室出入口雨除けをつくりました。大事に使っていきたく思います。皆様、どうか鎌倉に伝わる日本の伝統文化「流鏑馬」を後世まで維持継承するため、稽古環境の改善を図るべく、ご理解とご支援をお願いいたします。目標金額350万円【2021年12月15日(水)まで】伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるためにhttps://camp-fire.jp/projects/view/449211