今回のプロジェクトのテーマについてお話しします。
今回のプロジェクトのテーマ
"40年目のリトライ"-音大生時代に歌わせてもらえなかった歌-
についてお話ししますね。
音大の声楽科に入ってレッスンがはじまると、
学食等で同級生同士で話すことといえば、まず
"レッスンで何歌ってるの?"でした。
当初はみんな一様に、イタリア古典歌曲集から、というケースが多いのですが、
しばらく経つと、"トスティ"や"ベッリーニ"さらには"ドナウディ"等の
声を聞くようになってきます。
それらは私から見れば、みんなきらびやかなイタリアの歌でした。
ところが私はといえば、"シューベルト"だったり"シューマン"だったり…。
ドイツ・リート(ドイツ歌曲)が得意な先生についたので、
イタリア語の歌とは、無縁…。
空き時間に教室で、みんなで歌を披露しあったりしたのですが、
その時にも、みんなはそれらイタリアの歌、
私はシューベルト…。
いやもう、羨ましかったのなんの…!
いやシューベルトもいい曲なんですよ!
でもね…、若かった私には彼らの歌うイタリアの歌が、
とてもまぶしく見えたものでした。
あまりのうらやましさに、
思い切って先生にお願いしてみたこともありました。
…しかし"バスには似合わない歌"だと言われてしまい…。
その頃、出せる音域がとてもせまかったこともあり、
ついに、4年間の学生時代に歌うことはありませんでした。
それから40年。
ふとしたことから、トスティの歌曲を歌ってみよう、と思い立ち、
歌ってみたところ、何と!問題なく歌えるのですよ!
いやぁ〜うれしかったですね〜!
YouTubeで検索してみたところ、イタリアの有名なバス歌手たちで
トスティの歌曲を歌っているが多くいることがわかりました。
私の学生時代は、まだまだバスに対する認識が
確立されていなかったのでしょうね。
と言うわけで、40年ぶりに想いを果たします。
過去に歌ったことがないので"リベンジ"ではなく
"リトライ"としました。
このリトライを支えてくださるのが、皆様のご支援です。
どうぞ宜しくお願い致します。