なぜこの活動が必要なのか。青少年が立ち上がり、前進するために
理論より体験、体感が通じる。どういう話かというと、
自分なんてと思う子たち、自殺を考えてしまう子たちも「人の命は大切」「人の命は平等」こうした話は何度も聞いています。しかし、自分はそうだと思っていないのです。
隣の○○ちゃんや××くんは大切、でも自分は違うと。だから、こうした話が耳に入っても、すっと抜けて行ってしまいます。
勿論、こうした教育、授業などは必要ですが、それよりも体験が大きく心に残ります。子どもの時に、何かのきっかけで、転んで痛い目を見た、こうした体験は痛烈に脳に残り、このようにしたら危険なんだなと身に染みてわかりますよね。
同じように、「わあ、私も大切にされているんだ」という体験が大きいのです。例えば、実際にハグされて「あなたのこと愛している」「本当に大切な人だよ」。こうしたことを特に大切に思ってほしい親などにしてもらったら、自分も大切なのだなと思えるのです。
今はコロナでそこまでできませんが、面と向かって「あなたが」そうだと伝えられる体験も大きいです。
こうしたことを感じられていない子たちは、自ら街に出歩ける10代などになると、その愛情を求めて、それを悪用する大人たちの餌食になってしまうリスクが高まります。夜回り先生が必要になってしまうのです。親でなくても、その子を真実に受け止めてあげられる人が、その子の声も態度に対して真剣に反応するなら、その子の心は簡単に折れません。
自分を大切に思えた分、自分を大切にし、自暴自棄したような行いをしなくなります。
居場所作りの価値とはこういうものではないでしょうか。大人も同じです。
職場で心理的安全性が必要と言いますが、本質は同じこと。それがウェルビーイング、幸福感にまでつながっていきます。職場でも学校でも家でも、こうした風土を醸成することで、メンタルリスクも大きく下げることができると経験則ではありますが、非常に感じます。