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「紙の」雑誌を新しくつくり、ゆっくり考える場を取り戻したい。(宇野常寛責任編集)

現在の支援総額

7,579,881

505%

目標金額は1,500,000円

支援者数

1,129

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/07/12に募集を開始し、 1,129人の支援により 7,579,881円の資金を集め、 2021/08/20に募集を終了しました

エンタメ領域特化型クラファン

手数料0円から実施可能。 企画からリターン配送まで、すべてお任せのプランもあります!

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「紙の」雑誌を新しくつくり、ゆっくり考える場を取り戻したい。(宇野常寛責任編集)

現在の支援総額

7,579,881

505%達成

終了

目標金額1,500,000

支援者数1,129

このプロジェクトは、2021/07/12に募集を開始し、 1,129人の支援により 7,579,881円の資金を集め、 2021/08/20に募集を終了しました

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#モノノメ の付いた活動報告

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宇野です。3日ぶりに、この活動報告を更新します。先週は毎日更新していたので、土曜日から3日間更新しなかったら、なんだか自分で少し気持ち悪くなってしまいました。セイラさんならこうして慣れていくのね、と自嘲するところだと思います。クラウドファンディングは先週金曜日の夜に、なんと目標額に対して505%の達成になりました。総額7,579,881円。1129人もの人に支援していただきました!これは完全に予想外の結果で、なんというか、とても勇気をもらいました。いま、批評やジャーナリズムはいかにタイムラインの旬の話題に言及して、流れに乗るか逆張りするかを選んでマーケティングするゲームになっていて、問題そのものを設定するような言説は単純に流行らなくなっている。僕もよく、ものすごく手応えのある記事が思ったより反応がなくて、意図的にタイムラインの潮目から距離を置いているとはいえ、自分の仕事が誰にも届いていないのではないかと落ち込むことも少なくありません。しかし、この目次でここまで支援が集まるというのは、きちんと見てくれている人はいるのだな、と資金以上に勇気をもらったように思っています。本当にありがとうございました。さて、しかし僕たちの正念場はこれからです。僕たちの目的は話題とお金を集めることじゃない。雑誌を長く続けて、そこから価値を生んでいくことです。新しい書き手も出したいし、あのころ「モノノメ」という雑誌が出ていて、それを読んでいたことがいまの自分を作ったと思って貰える人を確実に出すことです。そのためにもまず最初の創刊号を全力で仕上げるしかない。少しでもクオリティを上げるためにやれることを全部やる。特に校了まであと1週間を切ったいまとなっては、そう思って走り抜けるしかないと思います。そして、販路についても考えています。まずこのクラウドファンディングで1129部の予約をもらったのですけれど、出荷の目処がつき次第インターネット直販(第1次予約)を始めたいと思います。そして残部を、僕の信頼する書店や施設に置いてもらおうと思っています。決まり次第、ここでもお知らせしていきたいと思います。疫病の状況次第ですけれど、全国の書店やスペースに僕がでかけていって、手売りを兼ねたトークイベントもやりたいと考えています。それでは、引き続きよろしくお願いします。


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宇野です。ついにこのクラファンも、残り36時間になりました。昨日、怒涛のように支援をいただいて、400%のネクストゴールを迎えることができました。いま、累計の支援者は860人。初版5千部の雑誌が800部予約注文されるのは、結構すごいことだと思います。そして、本当に助かります。「Amazonにも大手チェーン店にも(できるだけ)置かない」という方針で立ち上げたのはいいのですが(そのほうが、読者と良い関係が結べると考えました)販売戦略としては頭を抱えるところです。いつも在庫の山と一緒に絶望している自分を想像しています。でも、こうやってしっかり読んでくれることがある程度保証されている読者のみなさんに下支えしてもらっていると思うと、安心して冒険できます。不安になったり、疲れたりするとこのページの支援のコメントを読んで、「あとは限界までクオリティを上げるだけだ」と自分に言い聞かせて仕事に戻っています。さて、今日は鞍田崇『生きる意味への応答―民藝と「ムジナの庭」をめぐって』について紹介したいと思います。鞍田さんは哲学研究者の立場から「民藝」について扱っている人で、僕とは、何年か前に明治大学のシンポジウムで同席して知り合いました。その後、個人的に何冊か本を読ませていただいて、去年ロングインタビューをさせてもらいました。そして、このとき僕は自分の次の雑誌には絶対に書いてもらおう、と決めていました。インタビューでもおっしゃっていますが、鞍田さんは100年前に「民藝」運動が無名の職人たちの仕事に見出していたものを、いまはーーこの「モノ」ではなく「コト」が価値を帯び、シェアされる時代においてはーー別のかたち(モノではなくコト)にあらわれていると考えている。そしてタイトルにもある「ムジナの庭」は、鞍田さんのパートナーである鞍田愛希子さんの主宰する福祉施設です。この「ムジナの庭」の構造に、意匠に、佇まいに、もっと言ってしまえば空間とそこに集まった人たちとの関係に、鞍田さんはかつて柳宗悦が民藝に見出したものの現在形を発見します。鞍田さんの人柄の出た、優しい文体のテキストですが、その展開はスリリングです。そして、雑誌を読み通すとこの鞍田さんの論考が柳宗悦とアレグザンダーとを結びつけて、現代の情報社会の混迷の突破口を模索した井庭崇さんの論考と通じていることに気がつくと思います。僕は鞍田さん、井庭さんとまったく別のルートでそれぞれ知り合っていて、二人の交流に気がついたのはだいぶあとでした。今回の依頼もばらばらに行ったのだけれど、ふたりとも、それぞれの切り口で同じ問題を攻めている。こうした奇妙なシンクロニシティを生む「場」こそが、実は鞍田さんが「ムジナの庭」に見出している可能性でもあります。そしてこの『モノノメ』も、そういう「場」であればいいなと思っています。紙の雑誌『モノノメ』創刊に向けたクラファンは8月20日(金)24時までです。支援はこちらから。


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宇野です。このクラファンもあと2日で終わりになります。このクラファンが先行発売になるので早めに、そして確実に手に入れたい人は今日明日明後日で支援をよろしくお願いします。(第一次発売は、もう少しあとにインターネット通販または直売イベントで行いたいと考えています。)さて、今日は「都市」特集の目玉の一つであるマサチューセッツ工科大学メディアラボの酒井康史さんとSFCの田中浩也さんとの対談です(僕も司会を兼ねて議論に参加しています)。ここで僕たちが議論しているのは「もの」から都市を考えるという視点です。都市開発(建築や交通)でもコミュニティ(「いい話」系の何か)でもなく、不動産ではない「もの」から都市を考えています。コンテナが世界の流通を変えた話はあまりも有名ですが、ここではペットボトルとか、携帯電話のバッテリーとか、そういった「もの」が都市構造そのものに影響を与えるシナリオや、Amazonなどのものの流通の変化の与える都市の生活への影響について議論しています。この種の議論はたいてい経済誌的な「イノベーションで儲かる」みたいな話か、左翼的な「Amazon的なシステムは労働者を部品扱いし、消費者の生活から人のぬくもりを奪う」みたいな話になりがちで、まあ、僕もイノベーションはあったほうがいいだろうし、グローバルな流通インフラにおけるエッセンシャルワーカーの環境はきちんと整備しないまずいと思うのだけれど、興味があるのはもっと別の話で、要するにミクロな「もの」の性能とその流通を変えることで都市そのものを変えていくという思考実験がしたかったわけです。そしてこの難しいお題というか、僕の無茶振りに酒井さんと田中さんは全力で(かなり困りながらも)答えてくれています。収録は難航して「出口が見えないので今日は一度解散」といったことを2回ほど繰り返したのですが、難産だったぶん、いちばん遠くまで思考をもっていけた記事になったと思います(改めて酒井さん、田中さん、ありがとうございました!)。こういうマニアックな企画をしれっと混ぜておける(お題的に単体では商業的になかなか採算が難しい)のは雑誌の醍醐味で、実はこういうページが一番良かったりするものです。なので、せっかく「雑誌」を手にするのだから、読んでくれた人はお目当ての記事以外もパラパラとめくって、気になるものを目に止めてもらえたらと思います。それでは、改めてあと2日、よろしくお願いします! 紙の雑誌『モノノメ』創刊に向けたクラウドファンディングは8月20日(金)までです。支援はこちらから。


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宇野です。このクラファンもあと3日になりました。思っていたより、ずっとずっとずっとたくさんの人に支援してもらって、とても感謝しています。そこで、クラファン終了後もこの「活動報告」で、支援者限定のコンテンツを提供していきたいと思います。仮タイトルは「モノノメ+(プラス)」。文字通り、『モノノメ』創刊号には分量的に入り切らなかった記事を、このクラファンの支援者限定公開というかたちで、いくつか公開したいと思っています。実はこの「モノノメ」創刊号、に限らず紙のコンテンツは全部そうなのですが、限られた誌面の関係上、泣く泣く短くした対談やインタビューの原稿が結構たくさん発生します。今回もそうで、あの人のインタビューは本当は5万字あって、それがもう死ぬほど面白いからなんとかして活かしたいとか、あの対談は結構短く刈り込んでしまったけれど、本当は……みたいなものがたくさん出てきました。そこで、こういったものを捨てずに、せっかくなのでこのクラファンで支援してくれた人へのお礼にしたいと思いました。なので、雑誌の出版後になると思いますが、ここの支援者の限定公開というかたちで公開したいと思います。本当は、販促用に使用しようと考えていたんですが、それだけでは勿体無いので……まずはこのクラファンの支援者に感謝を示すべきだと考えてこうしました。事実上の追加記事になります。そして、このクラウドファンディング屈指の人気リターンである僕の対談集も、並行してしこしこ作っています。そのタイトルがまだ未発表だったのですけれど、某テレビドラマにあやかって「宇野常寛と三人の大賢者」にしました。坂口恭平さんとは初対面の盛り上がりすぎた長話で、いま、インディペンデントで発信していくことの意義をひらすらアツく語っています。けんすうさんとはいまのインターネットの現在地についての最新の議論、松本紹圭さんとはオウム真理教からコロナ・ショックまで、この四半世紀の現代史を宗教と文化批評というふたつの立場を往復しながら総括しています。どれも読みごたえのある対談に仕上がっていて、とても気にいっています。気になっている人はこの対談集はほんとうにここでしか手に入らないので、あと3日の間に購入よろしくお願いします!それでは、あと3日……編集作業も校了にむけてなかなか、いや、かなり修羅場っていますが、よろしくお願いします。紙の雑誌『モノノメ』創刊に向けたクラファンは8月20日までです。支援はこちらから。


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宇野です。『モノノメ』創刊号の編集作業も大詰めです。このクラファンも、残り1週間を切って、ネクストゴールも設定して走り切ろうと思います。進捗としてはいま、ひらすら上がってくる原稿とデザイン(特に後者)をチェックして、デザイナーや印刷会社の担当さんと話し合いながら具体的に「紙に印刷するもの」のクオリティを追求している段階です。そして今日は、その中でも一押しというか、今回の誌面でいちばん気に入っているデザインをちょこっとだけ紹介します。それは、この進捗報告の初回で紹介した高山都さんのランニングフォトエッセイです。僕はランニングの魅力のひとつに、普段住んでいる街の風景を普段とは違う角度から見ることができるところにあると思っています。人に会いに行くとか、買い物に行くとか、「目的」があると人間はそこに関心が向いてしまって、実は風景というものをあまり高い解像度で捉えなくなる。でも、ランニングでは「走る」ことのものが目的になっている。その結果として、普段よりもかなり高い解像度で街を捉えることになる。僕は散歩も好きなのだけど、歩いているときは風景が変化する速度が遅すぎて、逆にあまり意識が向かない(そのぶん、目の前にあるもののディティールに注意が向く)。自分の足で走ることが速すぎず、遅すぎず風景に向き合うのに最適なアプローチだと僕は思っています。この企画はそんなランナーの視線で街を捉え直すということをやってみたい、と考えてはじめました。『PLANETS vol.10』からコラボレーションしているランニング誌『走るひと』の上田唯人さんに加わってもらい、ミーティングを重ねて、高山都さんを誘い、そしてカメラマンの久富健太郎さんにお願いすることにして、梅雨の終わりころのに何度も、何度も空模様を理由にリスケジュールして、そして逆にちょっと暑すぎるんじゃないかという晴れた日に撮影したのがこの写真です。執筆と撮影のコンセプトをしっかり共有しないといけないと思って、撮影の前後、高山さんと久富さんには、ここに書いたようなことを僕はひらすら話しました。たぶん、ちょっとめんどくさい感じが出ていたと思うのだけれど、ふたりともとても熱心に聴いてくれました。上田さんが時々、いいトスを上げてくれて、とても助かりました。そして、強い日差しの中走りに出た高山さんを、僕と上田さん、そして久富さんの3人が追いかけながら撮影しました。気がついたら全員汗だくで、半分溶けたようになっていたけれど、いい撮影でした。チームで仕事をするというのはこういうことなんだな、という充実感があった、そんな時間でした。久富さんの写真を、上田さんがディレクションし、アートディレクターの館森則之さんが試行錯誤して作り上げているのがこのページで、高山さんの息遣と視線を共有してもらえるものに仕上がっていっている、という手応えを感じています。これまで、僕が作ってきたものとは少し違った世界を見せられたら、このページで「走る」ことで得られる視点のことを意識してもらえらたら……なんてことを思っています。 『モノノメ』創刊に向けたクラファンは8月20日までです。支援はこちらから。