OBJ支援チームが、かいと君(仮名)と出会ったのは8月初旬の頃でした。
土石流による傷跡が真下に見えるお家でご家族が家の中の掃除をしていたところ、窓外を眺めているかいと君を見つけました。
毎週開催の「伊豆山キッズクラブ」にお誘いしたところ、免疫力が弱い難病のため、ほかの子どもと一緒に遊ぶことが難しいのだと、ご家族からお話をお伺いしました。
そこで私たちは「絵本の宅配便」で車に積んでいた数々の絵本を運び、実際に手に取って選んでもらうことにしました。
働く車が大好きなかいと君は、くるまの図鑑とそのDVDを真っ先に手に取って、うれしそうな笑顔に!
この日をきっかけに、在宅治療を受ける児童の訪問看護をしている看護士にも参加してもらい、定期的にお宅を訪問し、かいと君に絵本を貸し出しています。
絵本は一冊一冊、丁寧に消毒しています!
また公民館では、近くのバス停で降車した小学生が訪れ、絵本を借りていってくれました。
「この絵本きれいな色~!」「選ぶのも楽しい!」と話してくれました。
このような些細な会話や子供たちの笑顔が、支援を続けていく私たちの喜びでもあります。
元気に通う子ども達の一方、感染症のために子ども同士遊ぶことができない子たちがいます。
そのことを覚え、被災後の混乱の中、寂しさを抱えた一人一人を支えていく、そんな支援を私たちは目指しています。