観音様の鑿(のみ)入れ式を行ったのが2年前になります。皆さん、木槌と鑿を手に取り観音様となる木曽檜を削りました。その木屑を大切に御守り袋に入れてお持ち帰りいただきました。完成がとても楽しみです!
ご支援いただきました皆様に心より御礼申し上げます。無事に目標であった金額に達成する事が出来ました、本当にありがとうございます。今回のプロジェクトは冨田仏師より「1人の方だけの寄進で観音様を制作してしまうより、出来るだけ多くの人の気持ちを集約して作り上げたい」という意見があり、この様なクラウドファンディングという初めての手法に挑戦しました。そのアドバイスをもらった5年前は言葉の意味を深く意味を汲み取れませんでしたが、今回のコロナ禍における様々な社会分断を見ると、あの時の意見が確かであると確信します。聖徳太子のお示しになられた「和の精神」は全ての調和だと考えます。人と人のみならず、地球、そして宇宙規模での縁が脈々と継承され命を育んできました。観音様は「音を観る」と書きますが、苦しい時こそ聴こえてくる微かな声を汲み取って救ってくれる。そんな存在としていつの時代にも我々の前に降臨されるのではないでしょうか。次の100年に向けて。我々の平和を願う声を観音様に込めて、大切に継承していきたいと願っております。引き続き、応援よろしくお願い申し上げます。四天王寺 倉島隆行 合掌※写真は毎月22日に行なっている「聖徳太子月命日世界平和祈願法要」の様子
https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/bunkabito/asp/detail.asp?record=240まだコロナが出始める前、皆で集まって観音様を飾る装飾品を作りました。それぞれが鍛金による星を作り、細かな作業でしたが自分でイニシャルを入れたり、磨き上げたり各々が思いを込め作品を仕上げました。今回の装飾品を担当してもらったのが、三重県在住の何恵娜(かえな)さん。婦人会のご縁で知り合い、私が「観音様を作りたいのですが、これまでにない仏様にしたい」と相談して協力してもらえることになりました。何恵娜さんは宇宙の壮大さ、女性的な優しさなど様々なアイデアを提案してくれて少しずつ彩りが添えられました。千年先まで祈りが繋がる観音様であります様に。[備考]初めて相談したのが婦人会の新年会で、食事処の木曽路でした。木曽繋がり
仏像を作るのには様々な材料がありますが、今回は檜を選び、その中でも最高峰の木曽檜にしました。冨田仏師と木曽まで選びに行ったのが10年ほど前になります。ちょうど伊勢神宮の遷宮や名古屋城の改修工事などで木曽檜が高騰している時期で「一本〇〇〇万円」(高級車が買えるほどの値段)という価格に驚きました。とても予算的に無理だと諦めておりましたが、仏師さんから「雷が落ちて立ち枯れした、この木が良いと思います。」と勧められたのが今回の観音様になる檜でした。折角なので高級な方がよいのでは?と尋ねると「立ち枯れした木は他の建材では使えません、その木を仏にするのが私の仕事です。雷が当たるのは仏が宿った証ですよ」と説明を受けました。ただ、木を割ってみるまでは中が使えるか分かりません(笑)という一抹の不安はありましたが、これも仏縁だと信じて購入し運んでもらいました。材木を漬ける海へと。
公開後、沢山の方々にご支援をいただいております!今回の聖徳太子1400年大遠忌の事業の重みと、次の100年に向けた思いを日々実感しております。写真の仏像は「鑿(のみ)入れ式」という、初めて材木に鑿を入れる儀式の写真です。その時はまだまだ現在のお姿になるとは想像できませんでしたが、2年ほど掛かり少しずつお姿が現れてきました。誰もが等しくお参りできる観音様を目指して、完成までもう少しです。※観音様は男女を超越した存在です。私は現代にこそ、その教えと救いが必要であると考えております。倉島隆行 合掌