久しぶりの活動報告となります。メンバーのAです。
今回はヤンゴンかるたでの活動とは離れますが、別団体での活動や、個人的に訪れたミャンマー料理店でのことについて書いてみようと思います。
「深夜の美術館」@銀座 3/25~3/26
私はヤンゴンかるたの他に、「アートや文化を通して、一人でも多くの人にミャンマーのことに関心を持ってもらうこと」を目的とした団体であるLight Up Myanmarという団体での活動にも参加しています。
本団体は、主にYangon Designという現地のアーティストらによる、クーデターに抗議の意を示すポスター作品の数々をお借りして、日本で展示会を行なっています。
先月の25~26日の2日間は、銀座で開催された「深夜の美術展 vol.27」にポスターを出展させていただきました(自分たちの作品ではないので「出展」と言えるのかわかりませんが)。
同美術展は、美大生/イラストレーター/写真家などの作品をドリンク片手にまったりと鑑賞出来るもので、なんと言っても一番の特徴は「深夜のみ開催」というところです。
主催者の方は就職を機に、美術館に行く時間がなかなかとれなくなったそうです。美術館は平日は開館時間が短く、休日は混み合っていてなかなか行く気分になれない。それなら仕事終わりでも行けるような美術展があればいいと考えたことが、同美術展開催のきっかけのようです(詳しくはnoteをお読みください)。
今回ご協力いただいた「深夜の美術展」の取組みやそのきっかけは、我々のようなミャンマーの現状に目を向けてもらおうと活動する者にとっても示唆に富むものだと思います。
当たり前のことですが、多くの社会人まずは自分の生活を成り立たせるために働かなければなりません。平日に毎日朝から夜まで働けば、週末にはグッタリ。休みの日は、家でゆっくり休みたいという人もいるでしょう。そんな中で時間や体力、金銭を使ってイベントに参加したりするのは簡単なことではありません。
活動する側はついつい、こんなにも大変なことが起きているのになぜ関心を持たないのかと思ってしまいがちですが、「一人の人間が出来ることやそれに費やすことが出来る時間は限られている」のです。
しかし、我々はそれでも足を運んでもらったり、クラウドファンディングや募金を通して支援をしてもらったりするようにしなければなりません。「それなら仕事終わりでも行けるような美術展があればいい」という発想には非常に勇気づけられます。
5 STAR MYANMARレストラン
先日埼玉県新座市にあるミャンマー料理レストラン、5 STAR MYANMARに行ってきました。
味付けや盛り付けなどが、日本の食生活に慣れた人でも食べやすいようになっていて、オススメです(この日はミャンマー風ビリヤニ「ダンバウッ」を食べました)。
ミャンマーを支援する方法は沢山ありますが、ミャンマー料理店で食事をすることもまた支援につながります。というのも、日本にあるミャンマー料理店の多くが、現地で困窮する市民や避難民の支援のための募金活動も行なっているため、間接的に支援することになるからです。池袋にあるSpring Revolution Restaurantのように売上金の寄付を目的に開店したレストランもあります。
一方で、ミャンマー料理店は東京都内、特に高田馬場周辺に密集していることから、「ミャンマー料理 お店」などと検索すると特定のお店が検索上位に出てきて、都心から離れた所に住む人は行くのをためらう場合もあるでしょう。
しかし、数こそ少ないものの、ミャンマー料理店は東京都以外にもあります。5 STAR MYANMARはその一例です。ぜひ少し頑張って調べてみることをオススメします。
また、最近では日本で働くミャンマー人の方も増えてきました。私は一度、おそらく会社の同僚であろうミャンマー人と日本人が、ミャンマー料理店でミャンマーの現状について話す様子を見かけたことがあります。
もし職場にミャンマー人がいるのであれば、ミャンマーの現状について少し話してみるのもいいでしょう。もしかしたら、オススメのミャンマー料理店に連れて行ってくれるかもしれません(熱心に話してくれる方が多いと思いますが、センシティブな話題でもあるので無理強いはしないように)。
「話題」で終わらせない
昨年二月のクーデターから1年と2ヶ月が経ってしまいました。現地では、今でも様々な形で軍に抵抗している人、空爆などで避難民となっている人、困難な状況でも目標を捨てずに努力する人、海外で母国のために活動を続ける人など、形は様々であれ懸命に闘っています。
現在、世界ではミャンマー以外の国でも、数々の人道に反するようなことが起こっています。特にロシアによるウクライナ侵攻やそれによる甚大な被害は日本でも注目を集めています。
それもあってか、日本でのミャンマーに関する報道も減り、体感ではありますが人々の関心も薄れてきているように思います。上でも述べたように、一人の人間が出来ることやそれに費やすことが出来る時間は限られています。
ウクライナに関心を持つならミャンマーにも、というのはウクライナの人々に対しても、ミャンマーの人々に対しても失礼なのかもしれません。
しかし、これらはお昼のワイドショーで取り上げられる「話題の~」のようなものとは違い、流行が過ぎれば終わるものではありませんし、終わらせてはいけないものです。
仕事終わりの美術展でも、近くのミャンマー料理店でも、何でもかまいません(もちろん我々のかるたでも)。単なる「話題」や「時事」で終わらせることなく、少しでも関心を持っていただければ幸いです。
(A)