離婚に直面した夫婦が子どものしあわせのために自分自身に向き合うプログラムを開発しようというこのクラウドファンディングも、本日、まもなく終了です。
今回は、オンネリのHPのイラストを描いていただいた、画家の五十嵐岳さんにインタビューさせていただき、応援メッセージをいただきました!
五十嵐さんのイラストのポストカードは、プロジェクトのリターン(5000円~)にもなっています。
現在、クラウドファンディングは約63%達成。
残りまもなく、最後まで、一人でも多くの人にこのプロジェクトを知っていただけるように頑張りますので、ご支援のほどよろしくお願いします。
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オンネリ鳥生尚美(以下、「鳥生」):まず、がくさんの活動について教えてください
五十嵐岳さん(以下、「五十嵐」敬称略):もともと、オーストラリアで保育士をしていました。日本に戻ってきて、講師をしながらアーティスト活動をしていたんですけど、コロナをきっかけにアーティスト活動を重視するようになりました。アーティスト活動をしながら、代々木にあるアトリエで「THIS IS MY SCHOOL」という教室をやって、子どもと一緒にアートを楽しんでいます。
鳥生:がくさんに、オンネリのHPのイラストをお願いしました。どんなふうにお願いしたか、覚えてますか?
五十嵐:覚えてます。僕の絵って、全部笑顔なんですね。尚美さんに提示した絵だけなんです、いろんな感情がでてるのが。自分の中で、「SMILE」「LOVE」「HAPPINESS」、というのが絵のテーマなんです。
笑顔でずっといればいいということじゃないんです。悲しいこともあるし怒ることもある。それは感情だからだしていいと思ってるけど、でも絵の中くらいはずっと笑顔でいたいなって。
感情を、悲しい、怒ってる、っていうのも描いてください、って言われたときに、もしほかの依頼だったら、「僕、笑顔しか描かないんで」、って言ってるんところなんだけど、今回の依頼がシングルファミリーとか相談のHPにしたいということで、感情を描いてほしいと聞いて、それは自分の中でも大切なことだと思ったので、いろんな子たちの感情を描きました。
鳥生:ありがとうございます。そこはこだわって、いろんな年代、いろんな組み合わせ、カップルの、いろんな感情を描いてほしいとお願いをしたんですよね。
五十嵐:自分もシングルマザーに育てられたということもあるし、そういう子たち、それに悩む親もいると思うので、絵を見た時に、こういう感情があるよな、こういう感情だったよな、というちょっと癒しがあったり、HPを開きやすかったりするといいかなと思って描きました。
鳥生:喜怒哀楽があるんだけど、その喜怒哀楽ひっくるめて全体としてハッピーな感じ、というのを、私は絵を見て感じます。
今回、オンネリは、離婚の当事者となったおとなが自分自身とむきあうこと、前向きに自分の人生を選択していくきっかけとなるプログラムを作ろうとしています。このプログラムについて、どう感じますか?
五十嵐:感情はどちらにもあるから、子どものケンカだけじゃなくて、大人の問題も。自分のことは大好きだけど、相手のことも考えてみる、という時間をもつということって大事だと思います。ただ、アドバイスするのは簡単だけど、実際には難しくて……
自分のことが大好きになることってとても大切で。母はシングルで、子どもたちを育てて、子どもたちみんなハッピーな感じでいて、それってすごいことだと保育をしてたから余計に思うんですよ。でも、母は、離婚のことについて、子どもに対して申し訳ないという気持ちが強くあるたい。こどもからするとそんなことないのに。
私の人生はこう、これでいい、って自分が思えることはほんとに大切だと思います。
大切なことだと思うし、もっと広がってほしい。認知してほしい。シングルファミリーの人、子どもたちに、ちょっとした安心感、大丈夫って感じてほしい。大丈夫じゃねえよ、って思うかもしれないけど。
鳥生:そうなんですよね。現実には大丈夫って思えない問題がいっぱいあるんだけど、だからこそ土台として、私はこれで大丈夫、という状態でいることが大事なんじゃないかと。
五十嵐:そう思います。ただ、繰り返し言いますが、僕は保育士していろんな家庭を見たし、そして子どもとしてひとり親の母親を見てるけど、自分は親じゃないし独身だし。本当にその立場を経験していない。だからこそ、リスペクトしてる。
多くのこどもは、親が悲しんでる、疲れてる姿を見ることは、苦しいし、無力感、自分がちっぽけに感じちゃう。こどもの前でずっと笑顔でいろとは言わないけど、「あなたがいてしあわせなんだ」「大好き」って伝えることが大事だと思います。毎日言ってると伝わるから。そうすると、子どもも親を悲しませないように、自分も大事にするようになると思うし。
鳥生:それが得意じゃない人が多いですよね、日本って。
五十嵐:そうなんですよ、だからアート、表現が大事だと思うんですよね。
鳥生:がくさんのイラストのポストカードを今回のクラウドファンディングのリターンにさせていただいています。
五十嵐:ポストカードというか、自分の絵に込めてる思いは、「LOVE」「HAPPINESS」「KINDNESS」なんです。日本語だと、ちょっと意味が変わるけど、ワクワク ドキドキ ルンルン ランラン キラキラって感じ。見た人がほっこり笑顔になってくれるものを作り上げていきたいと思っています。そう言いつつ、描いている自分が笑顔になりながら書いている作品です。なので、受け取った人に、ちょっとした安らぎが届くとうれしいです。
鳥生:ほんとに、ワクワク、ドキドキ、ルンルンの人がたくさんいる社会、いいですね。少しでもたくさんの人のお手元にがくさんの作品が届いてほしいなと思います。がくさんの、今後の活動予定についておしえてください。
五十嵐:今後の活動としては、
8月に二子玉川の高島屋のギャラリースペースで個展、
ヒルトンでグループ展、
初台オペラシティで展示を予定しています。
9月には、池袋の201atudioで、子どもたちの作品にアーティストが絵を描くというイベントをやります。
子どもの絵ってすごく素敵だと思ってるんだけど、子どもの絵が飾られるって場所が限られてるんですよね。図書館とか学校とか幼稚園とか区役所くらい。オーストラリアにいるときからやっていたんですけど、子どもの絵をアートとして価値をつける、美術館にしろおしゃれなカフェやレストランにしろ、いろんなところに飾られると子どもも喜ぶし、それに対価がつくのもすごいことだと思うし。子どもたちが自由に描いたものにアーティストが手を加えることで作品としていろんなところに飾ってもらえるという取り組みをしています。
鳥生:すてきな取り組みですね!自由に表現できる場があって、それを認めてもらえるってとても大切なことだと思います。最後に一言メッセージをいただけますか。
五十嵐:このオンネリの活動がもっと認知してもらって、こういうのがあるよって悩んでいる人に伝えていただけたらいいなって思います。
鳥生:ありがとうございました。
*インタビューは2022年7月17日にオンラインで行いました。
*今回ご紹介できなかった岳さんのコメントは、後日、オンネリHPにて紹介させていただきます。