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2020年、21年はコロナ禍でインド、特に中央インドの私たちの活動地域の感染状況はひどいものでした。2020 年 3 月以降に数回外出禁止令が発動され、9 月半ばには第 2 波の到来、2021 年 2 月からはロックダウンが言い渡され、活動が制限されました。さらに悪いことに現地協働パートナーである WTI と協力体制を続けてきた森林局のトラ保護活動の中心的役割を果たしてきたレンジャーが5人もコロナで亡くなるという悲劇も起きました。
目の前で何人もの知り合いが亡くなっていく状況下で、村の人たちが、こんな大変な時になぜトラの保護を?と思うのもわかります。しかし、ロックダウンで人が家から出なくなると、トラが行動範囲を広げて村のすぐそばまでやってくることが多くなり、たまたま出かけた人と鉢合わせし、パニックになった人が騒ぎ、トラを刺激してしまい、トラとトラブルになることも多くなりました。
コロナも怖いが、人とトラとの軋轢を最小限に抑えるためにはパトロールが必至です。亡くなった仲間が成し遂げられなかった思いを受け止めながら、これからのトラとの共存を思い描いて今日もパトロールを続けています。