
「ラナ・プラザ(RANA PLAZA)の悲劇」
2013年4月24日、バングラデシュの首都ダッカ近郊で複数の縫製工場が入った複合ビルが崩落し、死者1000人以上、負傷者2500人以上を出す大惨事が起きた。ビルの名称から「ラナ・プラザ(RANA PLAZA)の悲劇」と呼ばれた。ラナプラザの悲劇はアパレル業界全体の利益追求の姿勢が招いた事故でした。より低価格でより大量に生産することを目指した結果、現場で働く労働者に大きな負担をかけていました。ラナプラザに入っていた工場は、世界中の様々な有名ブランドの受注を受けていました。安価な人件費を求めてこれらの工場に受注をしていた結果、このような悲惨な事故が起きました。この事故は、アパレル企業の社会的責任に注目するきっかけになったのです。
参考:https://sustainablejapan.jp/2015/08/24/ranaplaza/18224
ファッション業界における労働問題
ファッション業界における大きな労働問題として以下の3つが挙げられます。
◆児童労働
服飾産業はスキルがなくてもできる仕事がたくさんあり、またその多くが大人より子供のほうが向いているので児童労働が多い。
◆強制労働
休みが取れなかったり、昼休み以外休みなく長時間働かされること。
◆低賃金
製造にかかるコストを減らすために安価で豊富な労働力がある国へ製造拠点を移し、安い賃金や長時間労働など劣悪な労働条件であっても、労働者はそれらの条件を受け入れなければならなくなっている。
サステナブルと聞くと、環境問題が注目されがちですがこういった労働問題を改善することもサステナブル(持続可能)な社会を実現するには必要不可欠です。
したがって労働問題の改善もNextoryの6つの目標の1つとなっています。
先に述べたような労働問題を改善するためにNextoryを運営する日鉄物産株式会社は日本国内の商社として初めてSACに加盟しており、また、2013年からCSR自主監査を行っております。
SACって何?CSR自主監査って何?と思われた方のために簡単に説明すると
SACとはアパレルや靴製品を主な対象に、世界中の小売り、アパレルメーカー、縫製工場、素材メーカー、研究所、政府機関など、約280の加盟企業/団体が一体となって、環境負荷を最小限に抑えるサプライチェーンの構築と労働環境改善を目指す団体です。
CSR自主監査では日鉄物産株式会社と取引のある仕入れ工場が労働者の人権を守っているか、安全に作業が行われているか、法令順守がされているかなどを必要に応じて調査し、労働問題が発生しないよう管理しています。
今回の「私たちが本当に着たい服を届けたいNextoryプロジェクト」を通じて、Nextoryとは何なのか。ファッション業界が抱える問題って何なのか。サステナブルとは。ということを定期的に活動報告にて配信してまいりますので是非ご覧になってください。
田村





