今日もご支援いただき誠にありがとうございます。先日、キャンプファイヤーの他の方々がやられているプロジェクトを見ていると、海外アートギャラリーからオファーが来てグループ展出展費用を募るプロジェクトを見て少々思い出したので書いてみます。このプロジェクトの準備を進めている頃のこと、バルセロナとニューヨークのコマーシャルギャラリー(アートギャラリー)の代表の方からそれぞれメールが届きました。※「コマーシャルギャラリーとは、販売を目的としたギャラリーで気軽に入れるところから、予約制、顧客だけとさまざまで、欧米ではギャラリーや展示と言えば一般的なギャラリーです。日本では、販売なしで入場無料などのメーカーギャラリーが多く、欧米などと比べると結構変わった文化のようです。」バルセロナのコマーシャルギャラリーは写真専門のギャラリーで、スティーブマッカリーさん(ナショジオの表紙を数度飾った写真家さんでアフガンの少女の写真は多くの方々が見たことがあるかも知れません)がメイン展示される隣で、グループ展を開催するとの事で出展しませんか?という内容でした。有料での出展になるのですが、キュレーターチームによって選ればれたので割引で出展できるとの事だったのですが。。。出したい気持ちは本当あったのですが、今回のクラファンなど様々あり時間的にも資金的にも見送ることに。もう一つのニューヨークからのメールはアート全般を扱うアートギャラリーだったのですが、30年以上営業するニューヨークチェルシー区に大きなスペースでギャラリーを構えるアートギャラリー。実は、ニューヨークのチェルシー区というのは私が生涯の中で目指すべき場所の一つでした。アートの取引金額が世界一のアメリカの中でも、アートの最先端であり多くの人気ギャラリーが店舗を構える場所です。アメリカに渡ってアート活動を続けるのがアメリカン・ドリームと呼ばれるような事への近道なのかもしれません。しかしながら、写真館を営みながら、今を生きる山形で撮影制作を続けながら活動していくことを自分のすべき事と思っているので、海外へ自分の作品が届くようにと今の自分にできる事で続けてきたのです。何故海外なのか?の部分なのですが、皆さん、写真展に見に行ってこの作品を買って所有しよう!作品を買う事が、こんな有益な活動をしているアーティストさん写真家さんの活動を支えることになるのだから買おう!こんな事を考えたことがある方はとても少ないと思います。写真展は、無料で見るもの。美術館などで入場料を払って見るもの。と認識される方々が大多数だと思います。個人的には残念ではありますが、これが日本の文化の現状なのだと思います。アートという言葉だけは結構よく使われているのが、よくよく考えると不思議な事ではありますけれど。しかし、欧米ではアートや写真はもっと身近で、もう少し気軽に買う人が多く、それがアーティストの活動を支えるという文化にも繋がっているのだそうです。クラウドファンディングで言う所のまさにパトロンですよね。(アメリカのパブリックアート展で展示された時は、販売告知などもされていないのですが、金額の面で折り合わなかった方もおりましたが、作品を見ていただいた方から直接連絡をいただくこともあり、やはり少々違うのだなと感じたのです。私のやるべき事は、買っていただいた作品の価値が少しでも上がるよう、生涯活動を続けていく事なのだと思っております。)話をニューヨークのギャラリーの話に戻しますが、そのギャラリーでは契約内容によって金額は変わりますが、一定期間につき契約金が発生します。もちろん、ギャラリーというのは経営ですので様々な手法がありますが、その手法は、あまり褒められたやり方では無いという認識をされるギャラリー経営者やアーティストも多いのだそうです。オンラインでの販売も行っており、一時的に作品は売れるかもしれませんし伯はつくかもしれません、しかし、その後の経歴や活動のことを考え、見送ることにしました。どうせ目指すなら作品がより人の心へ届く。そんな本物でありたいと思うのです。地に足をつけながら、しっかり活動を続けて行こうと思います。今日も暖かいご支援誠にありがとうございます。皆さまお一人お一人の支援が出版への力となります。暖かいご支援で出版の後押しをお願いできましたら幸いです。そして、こちらをご覧いただいている皆さまお一人お一人が、お友達や知人、少しでも多くの方々に伝えていただけましたら嬉しい限りです。小関一成
アートブック の付いた活動報告
冬青社に訪れた際、高橋社長に写真展と同様のポートフォリオを見ていただいたのですが、「霧幻の水森」のステートメントも添えて見ていただきました。※ステートメントというのは、簡単にその作品の説明にはなるのですが、"シャッタースピードとか、撮影した時間とかそう言ったものではなく、抽象的なものでもありません。作品を作るに至った経緯や作る意味などなど、作品を見た方々にそれを伝える手段ともなるものです。個人的には、その文章によってその作品がまた違った角度から見ることができるものが理想と思っています。そして、文章や言葉は必要なものだと思っています"さらに、僕の経歴などもさまざま見てくださり、それを踏まえて写真集の内容なども二人で話をしたのですが、僕の伝えたいこと表現したいことを理解してくださり、今後の編集会議の初めのセレクトについて、このような写真は外していこう。という、僕の本来表現したかった事を提案して頂きとても嬉しかったのです。高橋社長も何度も文章は必要なものだと同じ意見を仰ってくださっていました。実は、写真展開催にあたり一般の方々にも分かりやすい構成で50枚弱の写真を組んでいたのです。現在写真展と写真集の編集会議に向けて、再々再度撮影写真の見直しで写真構成を進めている所です。写真集の構成は編集会議で決定するので、高橋社長と決めた作品点数65点へ向けて、頭をフル回転させながら煮詰めております。もうひと頑張りです。僕が写真家なのかは僕には分かりません。それは、僕以外の方々がどう認識するかなのだと思っています。しかしながら、写真家というものは撮るだけ、写真を作るだけではダメなものだと思っており、自分の視たものを写真として伝えなければいけません。それには言葉だけでなく多くの要素が自分自身になくてはならないのだと思います。昔、少し写真が上手いと感じた人がいました。でも、きっとその人はとっても上手い人だったと思います。とっても上手いと感じた人は、とてつもなく上手い人なんだと思います。経験が浅いうちは、自分とそう言った人の距離感や差すら分からないのだと、やっと少しわかるようになってきました。まだまだ、人として成長できるよう。それが、作品をより良い方向へ導けるよう精進して行こうと思います。今日も暖かいご支援誠にありがとうございます。皆さまお一人お一人の支援が出版への力となります。暖かいご支援で出版の後押しをお願いできましたら幸いです。そして、こちらをご覧いただいている皆さまお一人お一人が、お友達や知人、少しでも多くの方々に伝えていただけましたら嬉しい限りです。小関一成
今回のクラウドファンディングの目的は、写真集を製作して発行することですが、私のクラウドファンんディングをご覧になった方の中には「えっ?写真集は出版社が出すものなんじゃないですか? 個人が資金を集めなくてはならない写真集っていったいどういうことなのか?」という疑問を抱かれる方もいらっしゃるかと思います。その点について、現代の日本における出版事情というのを少し説明したいと思います。皆さんのお近くにある本屋さんを思い浮かべて下さい。その書店には写真集のコーナーはありますでしょうか?東京や大阪、名古屋、福岡などの都心部にお住まいの方でしたら、紀伊国屋やブックファースト、ジュンク堂などの大手の書店がありますから、アートのコーナーなどにきっと写真集は置かれていると思います。しかし地方の本屋さんや、駅前の小さな本屋さんではどうでしょうか。写真集のコーナー自体がほとんど無い本屋さんの方が多いかと思います。あっても、グラビアアイドルや女優さんの写真集ではないでしょうか。風景写真の写真家さんの写真集は既に人気のある売れ筋の方の写真集は少し置いてあるかもしれませんね。答えは簡単です。売れないのです。書店さんも、売れないので置かないのです。売れ筋の本を置いて、それが売れることで出版社から数パーセントが支払われる訳ですから、売れるとベストセラー本や雑誌を置いていた方が利益が出るのです。商売なのですから当然と言えば当然かもしれませんね。しばらく前から出版不況が続いており、今尚それは加速しています。電車の中で小説などを読んでいる方を以前は見かけたかもしれませんが、今は皆さんスマホを見ている方が圧倒的に多い時代です。写真集というのは、紙代や印刷費といった制作費が一般の本よりも多くかかります。それもあり出版社でも写真集は作りたがりません。内容や写真の良し悪し以前に、本屋さんが置いてくれないので作れないのです。作っても売れなければ在庫を抱えることとなり経営を圧迫するのでリスクを冒すことを避けるようになったのです。日本は海外と比べても、写真展よりも写真集という文化が強かった国だそうです。それは、たとえ一般読者に受けない内容だとしても「この重要な内容をウチが出さなければ、世に出ず埋もれたままになってしまう」そのような考えを持つ方々も多くいて、世に残る素晴らしい写真集も多く残ってきたのだそうです。売れる売れないという事とは別に、この先の未来に残すべき物という考えもつ方々に私たち写真家やジャーナリスト、言論人が支えられてきた歴史があります。しかしながら、本が売れなくなり倒産する出版社や取次店も相次いでいるそうですし、近年ではこれまで多くの写真家を支えてきた大手写真雑誌もいくつか休刊となっています。そうなってくると写真集などはますます世に出なくなります。作家や写真家たちは自費出版という手段で、自分で制作費をかけて本を作り、それを自分で売って回収する、という方法も増えていると思います。それが趣味のレベルであれば構わないと思うのですが、広く世間の人に知ってもらいたいと自腹を切って取材したり、長年こつこつと積み重ねてきた大切なことなどが、このままの状況が続けば多くの目に触れないまま埋もれてしますのです。それは果たしてみなさんにとってよいことなのか。 私がクラウドファンディングに可能性を感じ出版に関するプロジェクトを立ち上げたのは、そうしたすべてを自費出版という形でやらなければいけない状況を少しでも改善しながら、出版したいとの思いでした。今回の写真集で出版社から私が提示された金額は、今回の目標金額でも足りません。残りの足りない分は私の持ち出しになり、今回の達成金額が、私が出版できる最低限の金額となります。もちろん、これまでの取材費などが出版社やどこからか出ているということもありません。それでも、これからの未来に残る一冊の写真集を世に出したいと切に願っております。それは、私にとっても冬青社としても、ずっと歴史に残る写真集となりますので高橋氏と編集を重ね、満足のいく一冊を作り上げお届けしたいと思っています。皆さんお一人お一人のご支援が、出版への力となります。今しばらくの間ご支援・ご協力を、どうかよろしくお願い申し上げます。小関一成