▼ご挨拶
手続き型、関数型、論理型、およびオブジェクト指向 (クラス・ベース、およびプロトタイプ・ベース) のプログラミング言語を使用してきた経験から、手続き型に限らない、プログラミングについての基礎的な部分の理解を小学生や中学生、そして保護者や教員に向けての講習を行ない、またその結果を教材・指導用教材・資料としてまとめたいと思います。
ここで言う「基礎的な部分」とは、おおむね次のようなものです:
- 「手順 (≒ Logic)」
- 「制御構造 (≒ Control)」
- 「データ構造 (=Data Structure)」
これらの考えかたを知っていれば、プログラムを書き始める前に問題をよく分析でき、問題についての理解も、またプログラミングについての理解もより深いものになるでしょう。
本クラウド・ファンディングが成立した場合、本企画の実施期間は、ご支援がこちらに届くのに先行して2017年12月から、2018年5月までを予定しています。
なお、ご支援の受付期間内に、内容についてのなんらかのご質問がある場合、活動報告へのコメントとしていただければと思います。
随時、あるいは個別に回答させていただきます。
▼この企画で実現したいこと
本企画では、実際に小学生や中学生、そして保護者と教員に向けた講習を行ない、そのフィードバックを反映した教材・指導用教材・資料(各回の講習後のミーティングの内容など)の作成を目指します。
なお、リターンとしての指導用の教材は、教材、資料のいずれにも含まれます。
本企画に先行するものとしては、『ルビィの冒険 こんにちは! プログラミング』 〔リンダ・リウカス著,鳥井 雪訳,翔泳社,2016年.〕という書籍があります。
前半は物語形式で、ところどころ知っているに人はクスリと笑えるネタが挟まっています。
後半がプログラミングの入門という内容で、解説と課題があります。
ですが、それらの解説や課題は児童を意識したものではあっても、その構成は、プログラミングの入門についての他の書籍とおおむね似たものになっています。
ただし、あまり具体的な内容ではないとも言えるかと思います。
対して、『コンピュータ使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス』 〔Tim Bell, Ian H. Witten and Mike Fellows 著, 兼宗 進 監訳, イーテキスト研究所, 2007.〕 という書籍もあり、10個ほどの具体的かつ体験的な課題が収められています。目的は児童・生徒のためのコンピュータ・サイエンスについての教育ですが、対象はむしろ教員であり、指導の際のネタ本という側面が強い書籍です。また、それぞれの課題の背景には、コンピュータ・サイエンスの比較的高度な内容が存在している点も特徴でしょう。
本企画では、パズルやゲーム−−特に目的とルールが明確なパズルやゲーム−−を複数用い、アンプラグドな環境において、その解き方にいくつかの考え方があることを−−そしてそのためには、いくつかのデータの表わし方があることを−−、講習への参加者自身が楽しんで、体験的に、そして発見的に理解できる講習および教材の作成を目指します。
付け加えるなら、『コンピュータ使わない情報教育』のような内容を、『ルビィのぼうけん』のように児童・生徒向けに、という内容を実現したいと考えています。
複数のパズルやゲームを用いるのは、小学生が「繰り返すこと」、「飽きないようにすること」とともに、教材で扱かう情報工学における課題の「抜けや落ち」を回避するためでもあります。
教材に反映するパズルやゲームは、本企画で実施する講習を通して決めていきたいと考えています。
本企画が実行できた場合、第二版、第三版へと、成果をフィードバックしていく予定です。
第二版、第三版においては、タブレットやPCを用いたプラグドな環境も検討していきたいと考えています。
現在、一先ず第三版までを想定しています。
また、第二版、第三版と、教材および資料の配布数も増やしていきたいと考えています。
その場合、ご支援の単価 (?) は下げていきたいと考えています。
▼教材の想定している概要:
●はじめに:
教本の概要や、教材の考え方を紹介する。
●第一章: プログラムに触れてみよう(仮題)
トランプあるいは自作カードを用い、数当てゲームを試してみる。
ここでは具体的な話には入らず、低学年児童 (あるいは児童・生徒) が
「何かをした」ということで〆める。
●第二章: プログラムってなんだろう?
プログラムとはなんなのか、どういうものなのかの定義の概略をいくつか紹介する
●第三章: 数当てゲーム
第一章の数当てゲームを再び題材にして、
どうやったかを書き出し、自分自身で何回か試してみる。
また、自分が書き出したやりかたを、他の人に試してもらう。
うまくいく時、うまくいかない時を確認し、書き出したやりかたを修正し、
いつもうまくいくやり方を見付ける。
また、自分が考えたやりかたと、他の人のやりかたとの違いを理解する。
ここで、木構造を紹介する。
手続き型以外の考え方を紹介する。
●第四章: 並ベ換えてみよう(仮題)
ソートを題材にし、第一章、第三章の数当てゲームと同様に、
問題を解いてみる。
また、ここでは、配列、および木構造を紹介する。
●第五章: 迷路を解いてみよう(仮題)
迷路を題材にし、第三章などと同様に、問題を解いてみる。
また、ここでは、配列、および木構造、グラフを紹介する。
●第六章: パズルを解いてみよう(仮題)
パズルを題材にしたもので第三章と同様のことがらを試す。
●第七章: 動くものには状態がある(仮題)
webページやリモコンなどを題材に、ここではオートマトンを紹介する。
●おわりに
第一章から第七章までの内容をまとめる。
想定している内容は上記のとおりですが、大きく変更される可能性があります。
▼資金の使い道
60,000円: 会場費 (計10回を予定)。
60,000円: 講習の広告費など。
60,000円: 小道具の準備費:
トランプ、パズル、ゲームなど。いずれも教材用:
1,000円 x 10個 (講習の参加人数) x
5種類 (講習に用いるパズルやゲームの種類)。
5種類のパズルやゲームから3個を目途に、教材に反映するものを選びます。
100,000円: 小道具制作費:
小道具の利便性のための加工、
講習で用いるデモや説明用の小道具の制作、
その他の独自の小道具の制作など。
外注の検討を含む。
50,000円: 参考資料購入費。
560,000円: 協力者の人件費:
開場設営・受付の手伝い、講習のアシスタント、
事前ミーティング、事後ミーティング:
1,500円/時 x 8時間 x 3人 x 10回 = 360,000円。
講習の記録の整理および分析の手伝い: 100,000円:
次の講習に向けての、教材と資料の下読みを含む。
教材や資料に使うイラストの購入や外注の検討を含む。
教材と資料の作成の手伝い: 100,000円:
教材と資料の下読みを含む。
教材や資料に使うイラストの購入や外注の検討を含む。
960,000円: 当人の人件費:
160,000円 x 6ヶ月: 960,000円。
100,000円: 雑費および予備費。
実際の金額は、上記金額からCampFireの諸手数料 (13%) を引いた、つまり0.87をかけた値になります。
▼リターンについて
本企画実施期間:2017年12月~2018年5月
本クラウド・ファンディングが成立した場合、本企画の実施期間は、ご支援がこちらに届くのに先行して、上記のように2017年12月から2018年5月を予定しています。
また、以下に示す教材、資料、ご質問への回答、ワークショップなどは、いずれもご支援いただいた方へのリターンです。
2018年6月中を目途に、教材の第一版 (指導用教材を含む) 、および/あるいは教材のもととなる記録や分析をまとめた資料 (指導用教材を含む) をお送りします。
本企画では、リターンとしての教材や資料は電子媒体のみを想定しています。
これは、印刷にかかる費用を削減するためです。
ただし、クリエイティブ・コモンズの「表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」による制限、加えてクリエイティブ・コモンズの範疇からは外れますが、独自に「メールやクラウドを含むネットへのアップロードの禁止」という条件をつけさせていただきますので、遵守いただけるようお願いいたします。
この「メールやクラウドを含むネットへのアップロードの禁止」は、支援していただいた方が教材や資料を所有するという権利を確保するためのものです。
なお、プリント・アウトや紙媒体のコピー、またはUSBメモリなどの物理媒体でのコピーを、支援していただいた方がそれ以外の方に配布することは禁止しません。
プリント・アウトや紙媒体のコピー、またはUSBメモリなどの物理媒体でのコピーの配布は、職場などの範囲において必要かもしれないと考えています。
本企画の実施期間中は、Campfire、あるいは他のサイトにて適宜進捗などの報告を行ないます。本企画実施期間中においても、それらを参照の上、ご質問をいただければ、随時あるいは個別に回答したいと考えています。
企画の期間中、あるいは終了後において、ワークショップ、ミーティング、会議などにお呼びいただいた場合、内容に関しての講演を承ります (交通費などの実費は別途とさせていただきます)。
その際の講演時間などは、ご相談の上、決めさせていただきます。
▼最後に
需要があるのか、また短期間なので不安ですが、よろしければご支援をお願いいたします。
▼リターン
●1,950,000円 【出版社さま向け】
【出版社様向け】ご支援いただけた場合、本教材および本指導用教材の第一版第一刷の出版権者とさせていただきます。
その際、本教材および本指導用教材の内容についてはご支援いただいた出版社様と打ち合わせ、またご助言、ご助力をいただき、より出版に適した内容とし、確実に出版できることを目指します。
あるいは、教材、指導用教材を、出版社様による企画の「原作」ないし「原案」としての採用も、当方では検討の範囲に入っています。
これらの契約に関しては、お互いに納得がいく形で行えるよう、充分な打ち合わせを行ないたいと思います。
●100,000円 【企業・団体様向け】(個人からのご支援も可能です)
児童・生徒教材、指導用教材および資料の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
また、児童・生徒用教材、指導用教材および資料の電子データに、ご支援いただいた企業・団体のお名前、およびご提供いただいた場合には協賛としてロゴ(印刷時、最大A5サイズまでの大ぶりのもの)などを掲載いたします。また、当方のウェブページにも掲載させていただきます。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●50,000円 【企業・団体様向け】(個人からのご支援も可能です)
児童・生徒教材、指導用教材および資料の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
また、児童・生徒用教材、指導用教材および資料の電子データに、ご支援いただいた企業・団体のお名前、およびご提供いただいた場合には協賛としてロゴ(印刷時、最大A6までの小ぶりのもの)などを掲載いたします。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●10,000円 教材、および資料の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
教材、指導用教材、資料に、希望される場合、お名前を掲載いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●6,000円 教材の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
教材、指導用教材、資料に、希望される場合、お名前を掲載いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●6,000円 資料の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
教材、指導用教材、資料に、希望される場合、お名前を掲載いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●4,000円 教材(抜粋)の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●4,000円 資料(抜粋ないし概要)の電子データ (支援額1,950,000円のご支援をいただいた場合、出版前の原稿)。
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
●3,000円
本企画期間中にご質問をいただいた場合、随時あるいは個別に回答いたします。
本企画期間中、あるいは終了後、お呼びいただけた場合、講演を行ないます (交通費などの実費は別途)。
最新の活動報告
もっと見るなぜアンプラグドなのか、なぜパズルやゲームなのか
2017/11/09 11:38なぜアンプラグドなのか、なぜパズルやゲームなのか アンプラグドであることやパズルやゲームを用いることについての、私なりの理由です。 この理由だけでは、それらについてのあまり強い理由にはならないかもしれません。 文部科学省などは、わかっていてデバグを試行錯誤と言い換えているふしもあります。ですが、講習の時間内(2〜3時間を予定)において、ある程度の内容の体験と理解を行なうことを考えると、そのような試行錯誤(≒デバグ)に余計な時間を取られることはあまり実行したいと思える方法ではありません。 そのような言い換えは、なによりプログラミングについての誤解を生むだけであろうと思います。 ならば、体験と理解、用語としては発見的とも言えるかもしれませんが、そちらに重点を置き、余裕のある児童・生徒は自分でプログラミングを試みることで充分ではないかとも思います。もちろん、体験と理解をとおして、自身でプログラミングを試みることが可能な程度の講習を目指しています。 もっと見る
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2017/11/05 06:32計算は自然か? 計算という概念は自然なのでしょうか? 「プログラミは人間が作るもの」という立場を徹底するなら、自然ではないでしょう。 では、太陽を巡る惑星(あるいはその他の自然)は、「計算していない」と言えるのでしょうか? もっと見る
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