子猫のお世話をしていると、あっという間に時間が経ってしまいます。何と今日で保護してから1週間。116g(レッド)、106g(キャリコ)だった体重も、2匹とも150gを超えました。成長はゆっくり目だけれど確実に成長しています。女の子は臍の緒も取れました(だいたい5日くらいでポロッと取れます)ミルクの好みもそれぞれでキャリコちゃんはちょっと温かめが好き。レッド君はぬるめ好み。ちょっとの温度差で吸い付き方が違います(適温は37-38度くらいです)。ミルクの吸い口は(ニップル)猫ごとに変えます。衛生面での配慮でもあるけれど、母親に育てられている子猫も「マイ乳首」というのがあるんです。最初に吸い付いた乳首が自分専用になるのですが、ここでかなりの頻度で喧嘩になります。目も見えないのにどうして自分の乳首がわかるの?と思いますが、こんなに小さくても自分がつけた唾液の匂いなどをちゃんと嗅ぎ分けられるのです。以前3匹の子猫が生まれた時に、全員が同じマイ乳首をめぐって争うという事になって、別の乳首に促すのに苦労しました。使われない乳首からはミルクがなくなってしまい、溜まったミルクが炎症を起こすこともあるので要注意です。話がそれましたが、時々間違えて乳首を変えずに飲ませようとすると嫌がるんですよ〜。吸い付きが悪くなります。それで、あ!と気がついてマイニップルに付け替えるとご機嫌で飲みはじめます。来週には目も開くので、可愛さが増してきます。アップデートお楽しみに!Stay Tuned!Ciao!!
帝王切開ベイビーズは4週齢に入り、歯も生えて来たのでそろそろ離乳を始めます。哺乳は常に誤嚥のリスクを伴うので、保護猫は通常より早めに離乳を始めます。前臼歯(奥歯)が生えて来たら、フードが食べられるという目安です。歯が生えてくると哺乳瓶を咥えるのも下手くそになってくるのです。犬歯の後ろにあるのが前臼歯ですというより、保育器が手狭になって人の気配を感じるたびに「出せ〜」アピールが凄いのでサークルの準備をしました。保育器の内側からバンバン叩いて出たいアピール!ところがサークルに入れた途端ネットの間に頭を突っ込む、よじ登って脱走を試みるというナイスな行動に出たため、サークルの内側にボードを取り付けました(実際あんまり意味がなかった)。思っていたより運動神経がいい!家では手作りのフードを毎回食べさせる前ベビーフードメーカーでクリーム状にして食べさせています。離乳は食べたがらない子のために色々工夫したり、お皿の中に踏み入って身体中がベトベトになった子を拭いたり、結構手がかかるのです。食後のお顔フードを食べ始めると体重もどんどん増えて、おトイレも自分で行くようになります。日々成長して、社会性、ルール、これからの生活で必要な色々な事を学ぶための扉がオープンするインプリンティングの時期になります。おもちゃに反応したり、2匹でじゃれたり、毎日新しい事を覚えています。これからも母猫に変わって沢山の事を教えなくてはなりません。性格の良い人慣れした子は里親さんを見つける時に重要なポイントになります。
緊急保護です。メスの外猫を避妊手術するために捕獲器を貸し出していた人からの連絡で、捕獲する猫を探していたら、草むらの中に生まれたばかりの子猫を発見し保護したそう。おそらく捕獲予定だった猫が生んだ子猫らしいのですが、姿が見当たらないとの事。本来は母猫が戻ってくる可能性が高いので、子猫には触れず(未知の匂いがつくと飼育放棄をする可能性があるため)母猫が帰ってくるのを待つのが正しいのだけれど、それを知らずにすぐに保護してしまったらしい。捕獲器に警戒した母猫は結局戻って来ず、どうやって哺乳をしていいかわからないとヘルプの連絡が入りました。キャリーに湯たんぽと毛布を入れて、一応ミルクも用意して出発。待っていたのは、レッドの男の子とキャリコの女の子。臍の緒の状態からして、24時間以内に生まれた可能性が高く、保温はされていたものの、お腹ペコペコ状態。幸い元気で力強気泣き叫んでいたのでダッシュへ家へ帰り哺乳しました。どれだけお腹を空かせていたのか、果たして初乳が飲めたのかはわかりませんが、哺乳器からミルクを飲んでくれました。保育器に入れて温度と湿度を設定し毛布を入れて快適空間を用意したら、2匹で寄り添ってすやすや眠っていました。保護中2匹の男の子達が4週目に入って保育器からサークルに移動して少し楽になるか時対していた途端、これから又24時間体制で3時間おきの哺乳が始まります。元気に育ってくれますように!
今日も色々考えさせられる事がありました。猫協会から派遣されて、新ブリーダーさんを訪問し、ブリードする環境、猫の健康状態、食事などをチェックし、ブリーダーとして適しているかどうかの検査をしてきました。結果は良好。快適な環境で、正しい食事を与えられ、愛情いっぱい育てられている母猫と幸せな未来が想像できる幸せな子猫達。その帰り道にかかってきた1件の電話。子猫を保護したけれど飼えないので、育ててくれる所を探しているという事。話を聞いてみると。。。車で走っていたら、先行車が窓から何かを放り投げたので車を寄せて見たところ、投げ捨てられたのは小さな子猫。両足がガムテープで縛られていたそう。すぐに獣医へ連れて行ったところ、1ヶ月齢で下半身不随だということがわかりました。レントゲンで背骨には損傷がないところを見ると、先天性という可能性も。そしてそれ故遺棄されたという事も考えられます。助けてあげたいけれど、ハンディキャップのある猫ちゃんの保護は簡単ではありません。1日に何回も膀胱を圧迫して排尿をさせなくてはならないし、引きずる後ろ足が怪我をしない様に注意をしなくてはなりません。人気のない意見になってしまうと思うけれど、正直、猫(や犬)を保護して助けを求めてくる人は、彼らを引き取ってくれる人が見つかると丸投げして、本人は良い事をしたと満足している事が多いのです。ところが引き取った側は、毎日毎日身を削ってお世話をし、フードを与え、子猫は2-3時間おきに哺乳をして、何かあったら獣医さんへ駆け込む。イタリアはなぜかペット用の薬は非常に高額で何をするにもとにかくお金がかかるのです。そして個人で保護活動をしている私たちはそれを全て自費でまかなっています。1匹増えるくらい変わりはないだろうと思うのが一般的な考えなのかもしれないけれど、実際は想像を超える負担がかかっているのです。幸せが保障された子猫ちゃんがいる一方、こんな境遇の子もいる。そして知ってしまったら、たとえそれは自分のできる範囲を超えてしまっても無視できない。何の責任もないこの子はこれから先どうなるんだろう。今日も又眠れない。
今日のライブ配信に来てくださった方、どうもありがとうざいました。これから、毎週土曜日の21時にライブ配信をしていく予定です。よろしくお願いします。さて、去年、40匹の餌やり場の猫達のTNR活動をしていた時に、保護した子猫ちゃんの里親さんからメッセージが届きました。野良時代からワイルドな子猫でしたこの子は結構ワイルドな子で、なかなか懐かず苦労したのですが、マリーナちゃんという女の子のいるお家へ行くことになりました。譲渡の日の記念写真ヴィキちゃんという新しい名前をもらって新しい生活を始めたのですが、約1ヶ月後、どうしても懐かないという事で、返却の申し出がありました。保護猫の返却の申し出がある時は、直ちに引き取りに行く事にしているのですが、引き取りの予定日を決めている時に、マリーナちゃんが嫌だと泣いて抗議しているとの事でしばらく様子を見る事に。マリーナちゃんには懐いている様でした。初めて会った時からヴィキちゃんはマリーナちゃんが気に入った様で、とても良い子にしていました。それは今でも変わらず、マリーナちゃんはヴィキちゃんにはなんでもできるけど、大人達にはなかなか打ち解けてくれないと。でもこの写真を見て、安心しました。心を許せる誰かが近くにいる事は猫ちゃんのとってとても安心して暮らせる事なのです。里親さんに出した後も、新しい家族からアップデートの写真やメッセージを見ると思わず火ほえんでしまいます。その猫ちゃんも愛されて、新しい素敵な生活を手に入れている。保護活動を続ける活力になります。