昨日3月14日をもちまして、本プロジェクトの公開期間が終了となりました。
目標金額200,000円に対し、454,000円(達成率227%)という快挙でした。そして、支援者様は126人!かなりたくさんの方にご支援を賜りました。
知人の方にご紹介いただいたり、SNSで宣伝してくださった皆様、ありがとうございました。おかげさまで、本当にたくさんの方に知ってもらえることができました。公開後は、メディア取材がいくつも入りまして、社会的関心の高さがうかがえます。本日もまた一つメディア取材を受けたところです。本プロジェクトの目的は、ジェンダーバイアスの低い保育環境を提供することだけでなく、大人が乳幼児期の子どものジェンダーについて話し合うキッカケとなることでした。何人かの支援者様からも、ジェンダーによって選択肢を狭められたり個性を発揮する機会を逃していたりという子ども時代の体験のお話をいただきました。そして、子育て世代になった今、それらを我が子や次世代の子どもたちには変えていってほしいという願いがあります。こうした皆様の想いを具現化すべく、この後も頑張っていきたいと思います。
「大きくなったら何になりたい?」という何度も繰り返される質問は、子どもだった僕にとってとても苦痛でした。何にもなりたくなかったからです。だから「イルカになりたい」と答えた記憶があります。イルカならこんなしんどい世界から解放されて自由に泳ぎ回れると、子どもながらに真剣に考えました。でも、それでは先生や親が納得してくれないものわかっていました。いつしか、「大工さんになりたい」「パイロットになりたい」と答えるようにしていました。本当にそれらになりたかった訳ではなく、自分が男子だったからそう答えることで周囲の大人は安心してくれると学んだ結果でした。そして、「男の子らしさ」を十分に備え持てなかった僕自身、大人の期待に応えられなかった僕自身の最大の努力でもありました。
この前、「大きくなったら何になりたい?」と3歳児たちにあえて聞いてみました。そうしたら、ある女子が「お寿司屋さんになりたい!」と自信満々に言ってくれました。家族で行った回転寿司の記憶から働いている女性をモデルに言っているのか、もしくは性別なんて関係なく純粋に憧れたお寿司屋さんを指して言っているのか、そこまでは分かりません。一昔前だったら、お寿司屋さんは職人の世界で男性の仕事だというイメージが先行していて、女子が「お寿司屋さんになりたい!」と発言することはなかったように思います。今の子どもたちの価値観は多様化していて発想も自由で良いなと感じました。案外、子どもたちの方がジェンダーバイアスなど取り払うチカラがあるのかもしれません。時代は良い方向に進んでいると感じますし、勇気をもらいます。
どんな子どもも自由に個性が発揮できて、選択肢を狭められない環境を目指したいという想いを掲げならも、大人の僕ができることは実際にはとても些細なことです。たった「個人マークシール」を作り替えることくらいしかできません。「たかがシール一つで何が変わるのか?」と自問自答をたくさんしました。だけれども、こうして賛同してくださるたくさんの支援者様の存在そのものが、保育における小さな変革を進める大きなエネルギーなのだと感じました。この「ジェンダーニュートラル・個人マークシール」がすぐに何かを解決することはできないと思います。それでも、たくさんの支援者様の想いと背景にしながら、保育におけるジェンダーの話し合いの良いキッカケ作りにはなるはず。保育はもっと良くなる。そう信じて頑張ろうと思います。
あたたかい励ましや応援、そしてご支援をありがとうございました。これから具体的な商品化に向けて邁進していきます。手元に届くまでお時間をいただくことになりますが、良いものをお届けできるようメンバー一同で頑張ります!
代表 天野