2022/01/28 20:37
みなさん、こんばんは。
「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」の事務局を務めるACEの成田です。
「ねえ、聴いてほしいことがあるの」
最近、4歳の息子は、そばにいてほしい時、
自分の思っていることや経験したことを知ってほしい時、リクエスしたいことがある時、
こう言って話しかけてくれるようになりました。
聴いてもらった後、とても安心した表情になります。
私自身も、聴けて良かったと嬉しい気持ちになり、彼の考えていることを知り、新しい発見があったり、関わり方を考えるヒントになったりしています。
今月19日にキャンペーンで開催した、尾木ママと子どもたちとのトークイベントでは、
子どもたち自身が、「子どもの権利を実現するために大切なこと」をテーマにして、それぞれ経験し考えたことをしっかり話してくれました。
ある参加者の子どもは、おとなと一緒に話し合うことで、おとなから「おとなだけでは考えられなかったアイデアが出てきて『ありがとう』と言ってもらえたことがとても嬉しかった」と話してくれました。
そしてイベントが終了した時の子どもたちはみな、緊張もあったと思いますが、息子と同じように、安心感と充足感のあるイキイキした表情だったのが忘れられません。
話を聴いてもらえて、受け止めてもらえたと感じられたからではないかと思います。
このような経験は、「ありのままの自分で大丈夫」と思える自己肯定感を得ることにもつながり、また自分を大切にし、そして他の人も大切にすることができるようになるのではないかと思います。
キャンペーンが日本でもっと広めたいと考えている、国連子どもの権利条約。その内容の中で、とても重要だけれども、日本ではまだまだ進んでいないのが「子どもの意見の尊重・参加」だと思います。
子どもの権利条約では、
「子どもには、自分に影響するすべてのことについて自由に意見を表明する権利を持っている。その意見は、その子どもの年齢や成熟度に従って適切に考慮されなければならない」
と言っています。
しかし日本では、子どもたちに影響することについて、主役である子どもたち自身の声を聴く機会や制度・仕組みが、どれくらいあるのでしょうか。
そして、困難を抱えた子どもたちは、もっと声をあげらることができないでいることをしっかり考えなければなりません。
家庭・学校・地域の身近なところから、国や自治体レベルでの制度などあらゆるところで、意見を聴く場をもつことができるはずです。
そしてその実践の中で、子どもにとって最も良いことを選択していくことができると思います。
子どもが意見を言えるようになるには、意見を言ってよい・その権利があると知ることが大事です。
同時に、おとなが子どもの意見を聴くことができるようになるためには、おとなも、子どもの権利を知ることが大事です。
キャンペーンでは、これからも、子どもの権利について多くの人が知り実践に活かせるよう広める活動や、
子どもの権利を基盤にした法律、いわゆる、子どもの権利に関する基本法の制定に向けて、子どもの声を聴きながら活動していきます。
子どもが社会の一員として尊重され、子どもとおとなが共に幸せを実現できる社会になっていけるよう、キャンペーンの活動を応援して下さい!
※写真は、息子がデジカメで何回も撮った写真の中で、奇跡的にピンボケしなかった一枚です。