畦道では、事業所内でおこなう仕事以外にも、地域の方から様々なお仕事をいただいて活動しています。
今回は、そのうちの一つ、お掃除をさせていただいているお寺「宝珠院さん」のご紹介をさせていただきます。
紅葉の名所・香嵐渓(こうらんけい)から車で5分ほど、四方を山に囲まれた足助町井ノ上に、光明山 宝珠院(ほうしゅいん)さんがあります。
宝珠院さんの創建は鎌倉時代と言われています。現在の場所には安永4年(1775年)に建立され、現住職で31代目。大給松平家の菩提寺でもあります。
畦道のメンバーさん、スタッフは、隔週木曜日にお掃除のお仕事をおこなっています。
副住職の鳥山覚大(とりやま かくだい)さんにお話を伺いました。
「畦道さんとの関わりは2019年からですね。母の繋がりで、豊田市社会福祉協議会さんからご紹介いただいたのがきっかけでした。」
宝珠院さんは現住職(父の覚史さん)、坊守(母の智子さん)、覚大さん、のご家族でお寺を営んでいます。時期によっては多忙なこともあり、畦道では本堂の清掃、草取り、お墓の枯れたお花を抜くなどのお仕事を担っています。
「みなさん細かいところまで気づかれて、本堂の椅子の脚や柱まで丁寧に掃除されます。お寺には人の賑わいがあることも大事なんですよ。畦道のみなさんが来られるようになってから、参拝の方や檀家さんが喜んでいます。新しい事業所になっても、変わらず来ていただきたいですね。」
足助生まれ、足助育ちの覚大さん。
「足助地区は‛祭り’によって地域の繋がりが維持されてきた」と言います。
春は足助神社例祭「足助春まつり」があり、7つの地区から山車が出ます。秋は足助八幡宮例祭「足助まつり」が試楽・本楽とおこなわれ、町に暮らす「町方」からは山車を、山村地域に暮らす「在方」は棒の手奉納などをおこないます。
「コロナ禍で各地区の祭りが中止されていますし、私たちも法要や年中行事を縮小せざるを得ないのが心苦しいですね。」
同様に宝珠院さんも年中行事を大切にしています。
法要の時は地元檀家さん手作りの御斎(おとぎ)を振る舞い、最近では節分の豆まき・お祭りも予定されていました。
覚大さんは特に、「子どもたちを連れて参加してね」と呼びかけるそうです。子どもの頃に体験したことが、未来の繋がりを作っていくと考えているからです。
「会社を興した経営者とは違って、私たち住職は‛すでにある場所に住み、お寺を切り盛りさせていただいている’立場になります。ですから、お寺も行事もまずは維持していくことが自分の役割と考えています。」
もしお近くに立ち寄られたときは、足助の歴史を感じられる宝珠院さんへぜひ足を運んでみてください!
(聞き手:よりみちクラファンサポーター 松永)