クラウドファンディングを開始して21日目です。
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「地域通貨」は運用ノウハウがないとただの紙屑
1930年代の世界恐慌の時代にアメリカやヨーロッパでは、「地域通貨」の活用でその危機を乗り切ろうとの試みがありました。
地域通貨は一定の地域や会員間だけで通用するお金です。
「エンデの遺言」ではこのもう一つのお金にも注目し、現代の金融システムの抱える問題に根本から問いかけたのです。
物々交換→お金(交換の手段・価値の尺度) →価値の貯蔵→資本としてのお金→生活の混乱→地域通貨
1999年5月4日NHK放送の「エンデの遺言」は大反響で、その後、日本においては50以上の「地域通貨」が誕生しました。
「エンデの遺言」 ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=Hh3vfMXAPJQ&t=170s
それほどに地域経済が疲弊し、危機感から何とかしなければと感じた多くの人々の共感を得たのでしょう。
国の発行する通貨とはまったく違う可能性に多くの人々が注目をしました。
各地の商店街、NPO法人、市民グループ、地方行政機関が主催・協賛して「地域通貨」が一斉にスタートしました。
2年後に放映された「続エンデの遺言」では「市場経済に馴染み難い福祉や、ボランティアとも相性がよい」と音楽家・坂本龍一氏が語っています。
「続エンデの遺言」⇒ https://www.youtube.com/watch?v=wPtV4KKhbeY&t=146s
「地域通貨」には決まったモデルやデザインもなく、参加者は自由に発想し活動しているのが実情でした。
千葉県・西千葉の「ピーナッツ」、大分県・湯布院の「yufu」、北海道・苫小牧の「ガル」、滋賀県・近江の「おうみ」、東京・渋谷の「シブヤモデル」、三鷹市の「ミタカ」等の実例が放映されています。


それから10数年が過ぎ、日本各地の「地域通貨」はどうなっているのか?と思いネットで調べてみました。
ところが・・・・。
600以上登録されている「地域通貨サイト」のほとんどは事業停止、休止等で運営されていませんでした。
つまり上手く機能せずに継続断念という結果でした。
あれほどミヒャエル・エンデが称賛していた「地域通貨」が日本で続かないのは何故でしょうか?

原因究明のため、各自の「地域通貨」のサイトを覗きました。
答えはすぐに解りました。
「地域通貨」の使用割合が少なすぎるからです。
ほとんどの「地域通貨」が現金(円)との併用で、使用割合が5~10%がほとんどでした。
これでは行き詰まるのも当然でしょう。
例えば、美容室5,000円の支払いは、「地域通貨」5%の250円と「現金」95%の4,750円という具合です。
これは、「地域通貨」の利用者からみればほとんど魅力のない支払い方法と言わざるをえません。
また、これでは5%安くできる他の美容室に行った方が早いです。
この場合の消費者が望む事は5,000円の100%の「地域通貨」が使用できる美容室なのです。
バータークラブもこの「バーター比率」で悩む新会員は多いです。
自社の仕入れ代金や、人件費は当然現金支払いですからバーター比率をできるだけ低く抑えようとします。
しかしこれは販売者側の都合であって、購入者の立場になれば現金はなるべく出したくない。
できれば現金なしで購入したいというのが本音です。
本当に売りたい場合はバーター比率100%にするのが原則です。
それでは資金繰りに行き詰まるというのであれば、月間50万円まではバーター比率100%でそれ以上は50%とか30%に比率を変えて制限した方がよいです。
会員はそれぞれが資金力も会社規模も違うので、金額は独自で設定すればよいと思います。
放送では坂本龍一氏は「地方通貨が円やドルに取って代わるというのは誤解で、あくまでも補完としての通貨です。」と言っていますが、
使用割合がたった5%や10%の「地域通貨」では、「回転することで、お金は何倍もの経済活動を行えるのです」と語っている「エンデの遺言」からは程遠い話です。




