「記憶しないといけないのが、難しいかもしれない」そんな意見が出たとき、「難しいのかあ」と思いました。作者の齢は20代後半。記憶力は衰えたにせよ、なんとなくタイルの場所を覚えていることもあるし、「忘れてもそこにあったのかー」と、楽しめる人でした。でも、「記憶」しておかないといけないというハードルは、ある人にとっては高すぎるもので、「楽しさよりも苦痛」という状況になってしまうんだなと思いました。ポイントルールに関しては、ゲーム終了時に表になっている能力タイルのポイントの合計値が勝敗に影響します。なので、どのタイルがどこにあったのか記憶を要する要素は、アブストラクトゲームが苦手な人でも勝てるかもしれない逆転要素になると考えていました。では、いかに「記憶」のハードルを低くしつつ、今までのような逆転につながるかもしれない状況を作り出していくのか。今回出した答えとして、能力タイルの裏側に目印をつけることにしました。能力タイル(左右)の裏面は、ノーマルタイル(中央)と比べて円の外枠に線を入れて見分けがつくようにしました。こうすることで、以前は、「どこに、どんな能力タイルを置いたのか覚えないといけない」だったのが、現在は、「そこは能力タイルだけれども、何の能力タイルかを覚えないといけない」にハードルが一つ下がりました。(と思っています)このバージョンで遊んでみても、自分が感じているようなリバーサルの面白さが残っていたので、裏面になったとき、どこに能力タイルがあるのかわかるような仕様で皆様に遊んでもらいたいと思います。長々と、つたない文章ではありましたが、Reversalリバーサルが出来上がるまでの経緯を書いていきました。プロジェクト終了まで、10日を切りました。皆さんに届くまで少し先ではありますが、Reversalリバーサルの到着をお楽しみにしていただきたいと思います!
オセロ の付いた活動報告
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。今回はREVERSALリバーサルのプロトタイプについて話したいと思います。リバーサルの構想当初、本文にも記載があるように「リバーシ」×「将棋駒」から構想したとありました。将棋の動ける位置をリバーシの裏返せる場所に置き換えることで一味違ったボードゲームになるのではないかと・・・そこで、将棋の駒の動きについて調べました。今は、9×9盤面での将棋(本将棋)がよく遊ばれていますが、他にも、中将棋・大将棋・大大将棋・摩訶大大将棋などたくさんの種類の将棋があるのです。それらに使用されている駒でリバーシに応用できそうな駒が無いか調べてみました。桂馬などの飛び越えて動けるようなちょっとややこしい駒は除いてとっつきやすい駒を選びます。とりあえず、これらの駒が採用されました。▲は1マスだけを裏返す↑はその先をすべて裏返すこれらの種類で遊んでみました。ゲームになっているし、面白い。テストプレイの様子じゃあこれで、他の人にも試してもらおう。Now loading…色々と試してもらった結果、自分の所感も含めて以下の課題点があるなと感じました。・能力のあるタイルが10種類近くあるので、どのタイルを使おうか悩む・タイルが四角でナナメ置きができない。(過去の作品が四角いタイルをしており、それを利用してテストプレイしていたため)・よく遊ばれているリバーシが8×8マスで、戦略性が高くなると8×8は時間が長くなるので6×6マスを採用しているが、手短にできるようにもしたい。それを解決するために、タイルを円形にしてみました。そうすることで、・能力タイルの種類を減らす(例えが、龍と牛は円形にすれば同じなので1つの種類に統合できる)・円形なので自分で向きを決定できることができ、タイルを選ぶ考慮時間が減り、自分で向きを選ぶことができるので、タイルが四角のときよりもプレイ感も損なわず遊びやすく感じたので、良い仕様変更になったのかなと思います。キングタイルの新旧デザイン比較あと、将棋の駒には、形勢を判断するのに駒ごとに価値があったりするそうです。飛車や角は価値が高く、歩は価値が低いこのゲームにおいてもそのような能力タイルに得点をつけました。旧デザインについては、アラビア数字新デザインについては、中央の白丸が表しています。見た目も良いし、何回かテストプレイしてもらって販売を目指そうとしたとき、一つの意見をもらいます。「記憶しないといけないのが、難しいかもしれない」
私がゲームを考えるとき、「こういうゲームがこうだったらどうなるだろう?」という思考で構想します。(ゲームを考える人達はほとんどそうかもしれません。)過去の自分の作品もそうだったように思います。「すごろくがマスがわからない状態だったらどうなるだろう?」→1マス先は闇「五目並べがタイルになったらどうなるだろう?」→ゴモクタイル「ダイスを振らないダイスゲームはどうなるだろう?」→賽棋ダイスキ今回プロジェクト始動しているリバーサルも「こうだったらどうなるだろう?」という思考でスタートしました。まず、なぜ「リバーシ(オセロ)」が選ばれたのか。過去作を見てみると、1作目「すごろく」、2作目「五目並べ」、3作目「将棋」をモチーフにしており、皆さんがどこかしらで見た・触れたことのあるゲームを題材にしています。基礎のルールが浸透しているので、ルール説明もしやすいゲームは他にないかと思ったところ「リバーシ(オセロ)」にスポットライトが当たるのでした。じゃあ、リバーシがどうなったらもっと面白くなるのだろうと。そして、私は思います。「リバーシ(オセロ)のタイルが将棋の駒だったらどうなるのだろう?」これが、「REVERSALリバーサル」の始まりだったのです。