こんにちは。NPO法人コンフロントワールドです。
私たちは現在、『ペルー刑務所発ファッションPietà(ピエタ)を地球の裏側のあなたに届けたい!』と題し、クラウドファンディングを実施しております。
当クラウドファンディングを盛り上げるべく、「失敗から学んで成功したこと」をテーマに、コンフロントワールドのメンバーが執筆し、持ち回りで投稿しております。
本日はメンバーの出口が担当します。ぜひお楽しみ下さい!
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私は大学生の時、南アフリカの首都ケープタウンから車で30分ほど離れたVrygrondというタウンシップにあるWhere Rainbows Meets (WRM) という現地NGOで1ヶ月間ボランティアをしていました。
タウンシップとはアパルトヘイト時代に主にアフリカ系人種に割り当てられていた旧黒人居住区です。
現在アパルトヘイト政策は廃止されていますが、今でも多くの人がタウンシップに住んでいます。
下記がVrygrondの写真です。
WRMはVrygrondと周辺のコミュニティのすべての個人が安全であり、尊厳をもって生活できる未来を創造することをミッションとして掲げている団体です。この地域の失業率は7〜8割と推定されており、家庭の事情や、ギャング関連への関与などから学校へ通えない子供がたくさんいます。このような環境の改善を目指し、WRMは彼らが技能を取得するための裁縫やPCプログラムを通じた就職支援や、保育園のような形での子供の保護・教育などを行っています。
私は自分の強みを活かそうと、主に子供たちへの英語教育とウェブサイトの改善やオンラインでのファンドレイジングに関わっていました。
現地NGOのメンバーと日々コミュニケーションを取り彼らが抱える課題感やこれから挑戦したいことなどを聞いていく中でNGOの敷地内にある小さな畑を活用し住民の農業スキルの向上と雇用の創出、そして生産した作物を食料を必要としている人々に届けることに挑戦しているが、資金や知識不足によりなかなかプロジェクトを前に進められていないということを知りました。
実際に畑をみても、スプリンクラーはほとんど壊れていて機能しておらず、自作のコンポストも廃棄食材を集めているだけのためかえって逆効果になっている可能性があったり、なんとか育った作物は害虫に食べられるなど、到底彼らの目指している姿にはなりそうにありませんでした。
下記がWRMの敷地内にある畑です。
そこで私は作物を育てるために最低限必要な設備を整えるために既存の寄付金では不十分であったためクラウドファンディングを実施しました。結果資金はほとんど集まらず、失敗要因はここでは割愛しますが、中途半端な状態で私の任期を終え悔しい思いをしながら帰国しました。
社会人になってから私はコンフロントワールドに参画しました。2020年にコンフロントワールドは新型コロナウイルスの感染対策として我々の支援地であるウガンダ共和国ブタンバラ県へ石鹸を使った手洗い環境を届ける緊急クラウドファンディングを実施し、そこでは400人近くの方々から約300万円ものご支援をいただくことに成功しました。詳細はこちらをご確認ください。
アフリカでの反省を活かし、支援者の皆様、そしてコンフロントワールドのメンバーと共に無事クラウドファンディングに成功することができました。ここでの学びは一人ではなく、周りを頼ること。そして泥臭くがむしゃらに取り組むことがとても大事であるということでした。
Pietàは、囚人によって刑務所の中で製作されているファッションブランドです。一度罪を犯した囚人が、刑務所の中に居ながらでも社会と繋がり、更生して社会に戻るチャンスを提供しています。
これは私が南アフリカでのボランティアの経験をきっかけに実現したいと思っていることと似ています。それは、住民の皆が働くことにやりがいを感じ、ギャングに所属したり犯罪に手を染めなくても努力した先に明るい未来を想像できる環境を実現することです。
この文章をお読みになっている皆様にも本クラウドファンディングをきっかけにPietàとそのビジョンに興味を持っていただき、応援していただけますと幸いです。
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出口