今カフェで、ある生徒の 英検2級 writing 問題を添削しています。
(可愛いコーヒーだったので、思わず写真を1枚。)
彼女が高校に通ったのはわずか数ヶ月。その後約1年間、高校を不登校し、結局高校を辞めた。その不登校の1年間という長い期間、ネットやアプリを使いながら家で独学で勉強をしていたという。そして更に約1年経って、彼女は私と出会うことになる。
「よく頑張ったね!」以外の言葉が見つからなかった。独学で想像以上の英語力を身につけた彼女に脱帽。
彼女の母親は言った。
「私は彼女の英語の実力がわからないので、褒めることもできなかった。」
その通り。
誰からも褒められることもなく、
認められることもなく、
彼女はここまで頑張った。
彼女が高校に行かなくなった理由はイジメだった。
ただ、彼女はそのイジメについて、学校の先生にも、カウンセラーにも、そして親にも言えなかった。学校を辞める理由を「鬱」ということにした。学校を辞めてから2年経ち、最近になって初めて学校でイジメがあったことを母親に告白した。
やっと真実を言えるようになった彼女。
彼女の心の動き、彼女のタイミング…
大人がひとりひとりの若者の心や時間の流れに、本当の意味で寄り添うことができるかどうかが大事なことを、改めて痛感している。
不登校には様々な理由がある。
今回のケースでは、先生もイジメに気づかず、親も知らず、誰も何もわからないまま、学校から1人の生徒が消えていったということになる。私は今ここで、先生も親も否定しているわけではない。大事なことは、先生も親も完全無欠ではないということ。ただ、このようなケースだと、いくら相談室を設けても、いくら良い施設があろうとも、彼女のもとには届かない。
今は大学に行きたいという気持ちになっている彼女のために、ここから私は精一杯サポートします。将来は福祉の仕事に就きたいらしい。
最後に1つ、彼女は自分の意志を持つ素敵な女性で、周りに上手に流されることが苦手そうで、日本ではイジメの対象になりやすいのかもしれない。でも、自分に自信を持つことができれば、きっと多くの苦しんでいる人の助けになれるはず…
そう信じています。