私達が渡邉雅子さんと初めてお会いしたのはまだ脚を切断する前の時でした。
当時相談されたのは、温存している左脚の手術を今後も続けていかなければいけない可能性があることに不安を持ち、仮に左脚を切断して義足になったらどうなるのかという内容でした。
私達は義足になるメリット・デメリットを説明し、実際に股義足を使っている女性と会って話をしてもらい、可能な限り情報提供を行いました。
数か月後左脚を切断した渡邉さんと再会し、義足で歩く練習がスタートしました。
切断後で身体も不安定な時期があり、最初はなかなか歩くことが出来ませんでしたが、最終的に股義足を使っている人の中でもトップクラスに上手に歩けるようになりました。私達の想定していたゴールよりも遥か上のレベルでした。
それは義足が良かったから、リハビリが良かったからではなく渡邉さん自身の努力の結果です。渡邉さんには決断力があり、決めたことに向かって地道な練習をして目標を達成する力があります。
このドキュメンタリーではそういった渡邉さんの生きる強さを感じられるのではないかと思います。
またその強さがたくさんの人に伝わり、良い影響を与えられるように応援しています。
公益財団法人 鉄道弘済会 義肢装具サポートセンター スタッフ一同
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コロナ渦中の2か月半、スタッフ皆さまのお心遣いで安全にトレーニングできました。私が義足でどこでも行けるのは、うまくできなくても最適解を考え続けてくださる義肢装具士さんと理学療法士さんがいるからです。これからもよろしくお願いします。
渡邉雅子