あすのば代表理事の小河光治さんよりメッセージをいただきました。---日本は子どもにやさしくない国だなと感じることが多いのですが、若者にはもっとやさしくない社会だなと痛感することが多いです。さまざまな困難を抱える子どもたちへの支援が満18歳や高校卒業と同時に切れてしまいことが少なくありません。高校卒業後も進学する若者には支援があっても、それ以外の若者への支援がほとんどありません。児童養護施設や里親家庭で育つ若者支援が原則18歳までとなっている年齢上限の撤廃について、児童福祉法改正案が閣議決定されたことは大きな一歩ですが、その理解を社会に拡げていくことは、今後の大きな課題だと感じています。社会的養護のアフターケアハンドブックは、全国各地で困難を抱える子ども・若者たちを支えている人々にとって、とても大切な本になるに違いないと確信しています。私は、20年ほど前に「ケアする人のケアを学びたい」とアメリカで1年間研修をしてきました。そこで学んだことは、その即効薬などなく、いかにケアする人々同士が学び会い、そして何より、弱音も泣き言も含めて本音で語り合い、分かち合うことの大切さでした。この本には、読んだ人が共感することや勇気づけられることもいっぱいつまったものになるだろうととても期待しています。 この本が誕生するには、みなさんのご支援が必須です。私もクラウドファンディングに参加させていただきました。ぜひともみなさんの温かいご支援をお待ちしています! 子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば 代表理事 小河光治
支援者支援 の付いた活動報告
静岡大学人文社会科学部教授の白井千晶さんより、応援メッセージをいただきました。---日本の法制度は、親が子どもを守ることを前提にしていて、子ども自身の法的、社会的地位は、とても脆弱です。10代後半から20代前半の自立の時期は、子ども扱いだったり 、大人扱いだったり、法制度の適用もばらばらの矛盾だらけで、つなぐことができません。 そんな社会を変えていく責任は、私たち一人ひとりにあると思いますが、えんじゅの団体はそれぞれに、当座の社会で生きていく目の前の一人のために、東奔西走してきました。えんじゅの本気のハンドブックは、目の前の方と、がっつり向き合ってきた知恵を集めた本になると楽しみにしています。支援者だけでなく、誰にとっても有益な本になるでしょう。 わたしは、えんじゅも、ハンドブックも、支援者も、若者も、心から応援しています。---白井千晶静岡大学人文社会科学部教授。専門は社会的養護、子どもの福祉、共同養育、家族社会学。全国養子縁組団体協議会を設立、代表理事をつとめる。養子と里親を考える会編集委員長、日本ファミリーホーム協議会『社会的養護とファミリーホーム』編集委員。写真とことばでつむぐ「フォスター」代表。