2022/03/15 12:34

みなさん、こんにちは!日中は20℃を超える暖かさが続き、すっかり春らしくなってきた四万十です。

去る3月9日・10日の2日間に、耕作放棄地だった2箇所の畑にプロジェクトメンバーが集結し、念願の栗の木植え付け作業を行いました。

当日はお天気にも恵まれ、体力派の(株)しまんと流域野菜メンバーを中心に、普段デスクワークが多い(株)四万十ドラマ社員も何とかついていく感じで、和気あいあいと楽しく作業を行いました。

■まずはレクチャーから

(農業改良普及員さんのレクチャーをうける)


永年作物とも呼ばれる果樹は、植えてから何十年も実り続けるため、何といっても土づくりと植え付けなどの最初が肝心。普段から農作業に精を出すメンバーも、果樹は初めての試みなので、何から何まで初めて尽くし。

今回の植樹作業には、地元の農業改良普及所から果樹担当普及員さんが参加してくれ、一から手ほどきを受けました。「早く植えたい!」という気持ちを押さえながら、資料片手にみんなスタートから気合十分の真剣なまなざしです。


■植えるまでにも作業がいっぱい

(マウスをクワに持ち替えて耕すスタッフ)


今回植えるのは、「銀寄」「筑波」の2種類の栗の木。栗は1種類ではうまく結実しない特性があるからです。

さあ、いよいよ植え付けだ!いくぞー!!

と、畑に散らばっていったメンバーでしたが、ただ掘って植えていくだけと思っていたのが大間違い。実際に苗を土にさすまで、様々な作業が待っていました。

予め、畑全体の面積から割り出した植え付けポイントに印をつける「測量隊」、排水をよくするための「盛り土隊」と、機械で畝をたてていく「管理機隊」、そしてようやく盛られた土を掘っての「植え付け隊」の出番なのです。

(メジャーをもって走り回り、管理機で畑を横断するメンバー。)


■いよいよ栗を定植

(陽の当たる場所も考えながら慎重に植えます)


全長はスタッフの身長ほどしかない1年生の苗木を、大切に1本ずつ植えていきます。陽当たりと芽の位置を確認しつつ、うまく根が張るように整えてあげながら黙々と作業は続きます。

まだこんなに細いこの木が、やがて畑全体に根を張り、大きく成長してたくさんの栗を実らせることを想像すると感慨深いものがあります。


(銀寄と筑波の2種類をまんべんなく配置)


■植えてからの仕上げ作業

(切り戻した直後の栗の木)

ひょろりと伸びる1本立の苗を植えたら、このあと新たに横へ枝を伸ばすための「切り戻し」作業を同時に行います。芽の数や接ぎ木位置からの長さを確認しつつ、思い切ってチョキンと切断。

その後すぐ、切り口に菌が入り込んで病気にならぬよう、癒合(ゆごう)剤として木工用ボンドを塗っていきます。

(切り戻しは慎重に、ボンド塗りは素早くサッと。)


そして、1本ずつ十分に水をやった後は、夜間の低温や乾燥、野ウサギの食害などから守るための肥料袋をかぶせる「あんどんかけ」を仕上げに。慣れない作業に体力の限界を感じたスタッフも、ここまで来たらゴール間近と察知し、最後の力を振り絞ります。

(1本ずつ丁寧に「あんどんかけ」の仕上げ作業)


■無事に植え付けできました

(この植えたばかりの栗園の5年後をお楽しみに!)


朝までは何もなかった圃場には、あっという間に200本の栗の木が並び、何とも言えない達成感に満たされました。まだこのプロジェクトの1歩目となる初年度の植樹でしたが、この木々が自分たちの世代を飛び越えて、次世代の産業を支える存在になるんだなぁと、作業をしながら胸が熱くなった一同です。

(植え付け作業をやりきったメンバー達)


今回オーナーになって頂いた皆様の木は、2箇所の圃場に植えた200本から品種お任せでランダムに選ばせて頂きます。記録に残しご報告させて頂きますので、もうしばらくお待ちくださいませ。


お陰様で、プロジェクト達成までもうすぐです。四万十の産業を後世に残すため、残りの期間も引き続き活動を発信していきますので応援宜しくお願い致します。