「現場の声」をどう届けるか。初の試み(グループディスカッション)をしてみて
こんばんは。CRC日本です。
投稿が開いてしまいましたが、7月15日に開催された学習会の報告です。
2019年7月15日に第17回CRC日本学習会「意見表明を行った子ども達の声の先にあるもの~「なぜ虐待はなくならないのか〜おとなの都合と子どもの言い分」」が開催されました。
21名の方々が参加くださいました。参加くださいました皆さん、ありがとうございました。
今まで学習会というと、教室スタイル(講師と受講生)で、質疑応答の時間が足りなく、
また足りないということは話をしたい参加者がもっといるのでは…と思い、
思い切ってグループワーク=グループディスカッションを組み込んでみました。
参加者にとっても初めて、またファシリテーター役をお願いしたCRC日本の理事にとっても初めて経験される方もいました。
そして学習会担当にとっても初めてのグループ分け。
どのような立場の方か、初めて参加される方、聴き上手や話し上手。
お会いしたことのない方同士。
如何に初めてファシリテーターをされる理事や、参加者にも負担をかけないかなどを考えて、グループ分けをしました。
実はこの形式をするまで理事会でも不安な声が上がっていました。
それでも最終的に決行したのは「話したい、聴きたい、聴いてほしい、
話してほしい事柄や人との時間を共有したい」という願いからでした。
子どもの権利について学びたい、同じ目的をもった人であれば、初対面と言えども、お互いに「共有できた」感を持てないとこの活動はスタート地点から無意味になってしまうのでは、とも思いました。
当日の様子です。
1) 問題提起(福田代表より)
「第4・5回総括所見」および「虐待防止法」の虐待の捉え方とその問題点
2) グループディスカッション、
3) 全体共有の時間
と3つのプログラムで進行しました。
一部ですが、それぞれに対するアンケート結果を紹介します。
1) 問題提起では:
・国連の勧告に関し知識がなかったので役に立った。福田先生のおっしゃる虐待防止法の問題点は全てもっともだと思う。
・国連勧告に応える社会にしていく。
・その為にはこの国の文化を変えていかなければ実現しない。子ども視点の社会にしていく。
・社会に働きかける視点も必要。
・制度が変わるのには時間がかかりそうだが、まず自らが変わることから始めたい。
2) グループディスカッションでは:
・様々な経験を聴けて良かった。
・色々な立場の方たちの実体験や想いをきけて自分を省みることが出来ました。
・大勢の前では言いにくい話も少人数で、ファシリテーターの方の促しで気持ちを打ち明けられて良かったです。
・初の試みだったが、皆話したい人たちなので意見が多く出てとても良かった。
☆彡 ファシリテーターの皆さん、本当にありがとうございました。
3) 全体共有の時間では:
・「現場の声」をどう届けるか、というメッセージに共感しました。
・「ねぇねぇ」と言える子ども達、それに応える大人づくり、これが我が国のテーマだと思う。
・大人も「ねぇねぇ」と言えるにはどうしたら良いのでしょうか?
・もっと普通に…子どもために動けないのかなぁ。
また今後取り上げてほしい、興味のあるテーマについては、
・不登校に関して/現行の子ども支援の仕組みを知りたい。
・子どもたち自身にも知ってほしいと思います。忙しいおとな達に遠慮なく「ねぇねぇときいていいんだ!!」と思える社会にしていきたいです。
前回の学習会報告でも触れましたが、子どもの権利の根底にあるものは受容的応答的関係性であり、それが親だけが抱えるのではなく、社会全体で受容的応答的関係性を持てるように。
そのためには良い面ばかりを子どもに見せるのではなく、おとな自らがありのままでいられ、それを受け止める共感能力、肯定感をお互いが持つことだと思います。
今回のグループディスカッションが、その一歩であり、参加された皆さんの経験は自然に波及していくことを感じた学習会、その後のアンケートまとめ、報告作りの時間となりました。
次回は12月、2月、3月に開催できるよう企画を始めました。
詳細が決まり次第、なるべく早めにご連絡いたします。
またCRC日本では会員の募集、および子どもの権利に関する相談も受け付けております。
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