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「竹を買う?」 皆さんの中には、竹細工の職人すべてが、材料の竹を自ら竹林から調達してきている、と思われている方もいるかもしれません。 私自身も青竹のお箸や花器を作ったりする時などは、竹林を所有している知り合いにお願いして切らせてもらいますし、青竹をそのまま加工して編む専門の方などもそうであったりします。 しかし、私が主に使っている白竹(さらし竹)は、竹材屋さんから購入する場合が多いです。青竹を切ってきた状態から、極端に曲がっているのをまっすぐにし、油を抜き(火であぶる、あるいは苛性ソーダの湯に浸し、表面に浮いてきた油分をふき取る)、天日で一月近く干して乾燥、という工程を経て、商品のような象牙色の白竹になります。こうすることで、完成したかごは、水分、油分たっぷりの青竹よりも、より永くもちますし、独特の光沢を得ることになるわけです。(青竹のかごもそれはそれで、色、香りなど魅力はあるのですが) もちろん、自分で竹を切ってきて……ということも出来なくはありませんが、それにかける時間、設備、十分なスペース、などを確保するのは難しいですし、そしてなにより、竹材屋さんで上記の各工程を担当されている職人さんの技への信頼があります。彼らも加工のプロなのです。そういった理由で、白竹は「購入」という選択をしています。 ちなみに直径6cm、長さ5~6mほどの竹一本あたり約500円(別府での価格)。例えばバッグの材料として考えると、その一本で二個分とれます。つまり、竹細工の商品価格に含まれる材料の原価の割合は非常に小さいのです。そこからひごに加工して編んで……という部分の“時間”が加味されているわけですね。 そうはいっても、「時間がかかるので高くて当たり前」とは思いません。バッグであれば、他の素材のものと比較しても魅力が劣らない、そんな商品を今後も作っていきます。 今日は少し長くなりました。 ではではまた明日。 (※写真は我々が普段使う「マダケ」ではなく「モウソウチク」です)