写真は大分県臼杵市にある「金明孟宗竹」(キンメイモウソウチク)の竹林です。初めて訪れたときは、その華やかさに驚きました。県指定天然記念物なので良く手入れされているというのもあると思うのですがとにかく明るい雰囲気なんです。“かぐや姫”のアイデアはこの竹から生まれたのかも……。 しかし、普通「竹」といって思い浮かべるのは、みずみずしい緑色ですよね。我々が竹細工に使うのも最初は緑(青竹)色です。これをそのまま使用するかご・ざるもありますが、水分や油分を多く含んでいるため、より長持ちさせるために「油抜き」「天火干し」の工程を経て、象牙色の晒し竹(あるいは白竹)にするわけです。 また、竹の種類としては日本古来の種といわれる「マダケ」を使います。「モウソウチク」も日本に広く分布していますが、もともと中国から渡ってきたようです。竹林を遠くから見てもマダケ、モウソウチク、区別がつかないかもしれませんが、緑の鮮やかさ、太さ、節の形状などが異なります。また、モウソウの方が堅く、繊維が粗いため、マダケの方が細工に向いている、食用として一般に流通しているタケノコはモウソウが圧倒的に多い、などといった違いもあります。 おかげさまでパトロンさまも増え、目標金額の半分を超えました。ありがとうございます。ではではまた明日!
竹を編んでかごをつくる……毛糸を編むのとはだいぶ趣きが異なりますけれども、やはり同じ「編む」という言葉を使います。 例えば、本プロジェクトのメイン画像のバッグ、これは「ござ目編み」の派生である「山路編み」を全面に。名前の由来は想像がつくかと思いますが、ござの目のよう、斜めに山を登る道のよう、ということです。基本は、縦に伸びるひごに、ひとつおきに長いひごをかけていき、次の段ではひとつずれていき、面が出来ます。 そして、上に貼ってあるのは「鉄線(亀甲)編み」です。リターンでは「尺皿」がこの編み方です。上記と同様、鉄線の花のよう、亀の甲羅のよう、ということですね。光に透かすと、思いがけないカタチが現れたりして面白いです。 ほかにも「四つ目編み」「六つ目編み」「八つ目編み」「鈴木あみ」……(ゴメンナサイ。最後のは寛大に流して下さいませ)などありますが、そういった純粋な図形の名前よりも、似たものに例えている方がなんだか風情がありますよね。 ではでは、また明日は違う話題をお届けします。
有製咲処 西本です。 昨日、プロジェクトを公開致しましたが、さっそくパトロンの方が現れ、とても嬉しく、そして、ほっとしています。「活動報告」ということですが、私の活動はといえば、すなわち“日々の作業”ということになるので、そういった作業工程だとか竹細工に関する話題などアップしていきますので、二週間お付き合いの程、よろしくお願い致します。 まず最初に挙げましたのは「節くり」。 これは材料となる竹を割る前にしておく作業で、「節まわし」と言ったりもします。通常使用する「マダケ」の節には、節峰(せっぽう)とハカマという部分があり、このうちハカマは鋭角に出っぱっているため、かご(製品)にしたとき障らないよう、竹割包丁を固定し、片方の手で竹を回しながらそれを削っていくのです。地味な作業ではありますが、一番最後にかごの出来を左右する重要な工程でもあります。 (逆光でしかもズームしていないのでわかりずらくてスイマセン!) 今日から三連休の人も多いですね。 それではまた!