3日間の日本開催の目玉訪問企画として、ホームレスの人の仕事をつくり、自立を応援する「THE BIG ISSUE」に訪問しました。
THE BIG ISSUEは、
★ホームレスの方々の働く機会を持続可能な仕組みで提供している社会的企業『有限会社ビッグイシュー日本』(website: https://www.bigissue.jp/ )と
★ホームレスの方々の生活のサポートをする非営利団体『ビッグイシュー基金』(website: http://www.bigissue.or.jp/)
の2つの組織から成っています。
⑴ミャンマー人と一緒に過ごしたから見えた日本の姿
THE BIG ISSUEを訪問することにしたのは、ミャンマーの大学生に、「経済が成熟した末の日本のリアルに触れてもらいたい!」という思いが出発点となった企画です。
「日本には貧困てないよね。」
これは過去のミャンマーのIDFC参加者に言われたことです。(過去3年間のミャンマーでの学生会議に参加したミャンマー人大学生)
しかし、それに対し日本人参加者が、「そんなことはないよ」と言っても、そのイメージを伝えるだけでは払拭することができませんでした。
(事前の段階から当日までご担当くださったTHE BIG ISSUEで働く須磨さん。ありがとうございました^^)
このように日本の『貧困』の現状を見てもらいたいという思いから、新宿や渋谷の街を歩く際も、実際のホームレスの方などに目を配りながらミャンマー人メンバーと歩きました。
すると、私自身東京に住んでいて、ホームレスの存在も認識していましたが、
普段の日常では知り得なかったホームレスの数の多さに気づかされました。
また、ミャンマー人も「日本人は裕福である」という単純なイメージがぶち壊されたようでした。
⑵日本での取り組みをミャンマーへ活用したいというミャンマー人メンバーの声
このセミナーを通じて、どれだけホームレスの日本人がいるのかを目の当たりにし、そんな人たちがとても近くの存在に変わっていったと思います。
なぜなら、何かに挑戦し、失敗して底の底まで落ちてしまうことは自分には起こらないとは断言できないからです。
加えて、
そんなホームレスの方々をどんな形で誰がサポートしているのかも学ぶことができました。
「誰しもが何度でもやり直せる社会」をまさに創っているのがTHE BIG ISSUEさんだと感じました。
これに対してミャンマー人メンバーは、「ミャンマーには、物乞いビジネスがあるけれど、そんな人たちが自立していける仕組みに活用できる可能性を秘めていると感じた」とその後述べてくれました。
ミャンマーには物乞いで生計を賄う人たちがたくさんいます。自分の子供でもない赤ちゃんを何人もが日毎に抱えて、大人が物乞いをしたりもするそうです。薬を飲ませて、黙らせたりもするため体を悪くしてしまう赤ちゃんも少なくないそうです。
(訪問時のディスカッションの様子)
「そんなやり方で生計を立てることは、彼らの自尊心にも影響してくる」とミャンマー人メンバーは発言していました。
これは、THE BIG ISSUEさんがホームレスの方の経済的だけでなく精神的な回復も大切にしていることを学んだからこそ、改めて問題視することができたのではないかと思います。
日本でのやり方を参考に、自国の問題に活用しようという姿勢に私はとても感銘を受けました。
⑶ミャンマーについて知らなかった新たな一面
私たち日本人メンバーは、物乞いがもはやビジネスになっていて、物乞いをする人しか住んでいない村までバガン近辺にはあることも、そのあと教えてもらいました。これは、ミャンマーにいるときには話に上がらなかったトピックでした。
日本開催をすることができたおかげで、「ミャンマーの新たな一面」に日本人メンバーは触れる機会にもなりました。
⑶【結論】日本開催やってよかった!
日本開催が始まった1日目、2日目の日中までは、本当にIDFCにとって、そしてミャンマー人にとって意味があるのかな・・・
と正直やったこともなかったのでそれはそれは不安でした。
ですが、やってみて見えたこと、ミャンマー人から伝えてもらったことを振り返ってみると、
本当にやってよかったんだなということを強く感じました。
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ここまで応援くださったみなさんに本当に感謝したいです。
心からのありがとうを言いたいです!!!
チェズーティンバーデー(ミャンマー語でありがとう)
最後にお金の話になるのですが・・・もしよろしければ最後までお読みいただけますと嬉しいです。
⑷このクラウドファンディングへのご支援は単発的なものではなく、IDFCの持続可能な活動に綱がています!
ですので、ぜひともご支援をお願いします! !
現在は、『一部の資金を実行委員が負担する』かたちでまかなっています。しかし、なぜ日本開催を行ったのか?を考えるとそれは実行委員が負担するべきではありません。
なぜなら日本開催によって「IDFCが常にビジョンに向けて挑戦する団体であること」を示すことで、来年度以降の財団からの支援をさらに獲得すること、
そして、それが「さらに財政を強固なものにすること」に繋がり、
将来的に日本での30〜40名規模の学生会議を行うことを実現することが目的だからです。
もしこのクラウドファンディングにて十分な金額が集まらなかったとしても、『今年度実行委員が負担する』ため、来年以降の実行委員に資金面での負担をかけるわけではありません。
しかし、過去の実行委員がかなりの自己負担を行ったという記録は彼らの気持ちの面でも負担になると思っております。
したがって、日本開催を実現する!だけでなく、資金も十分に集めることができて「達成」と言えるのだと思っています。
4年目の今やれたことは、IDFCにとって確実なステップになりました!
来年5年目にしっかりとこの熱量と土台を引き継げるよう
「資金も最後まで集めて終えたいです!」
(訪問時、お話くださったホームレスのにしさん)
どうぞよろしくお願いします。
IDFC日本側代表 和田幸子