少しずつ作品の音源作りに取り掛かり始めています。この音源も製作中の音源のひとつです。
まずはデモ音源を制作し、どのような形に仕上げていくかの骨組みを確認し、そこから本番のレコーディングを始めていきます。
今日はアレンジャーさんとどのような形で制作を進めていくか、軽く打ち合わせをしました。今回は今までの雰囲気は残しつつも、新しいエッセンスをアルバムに加えたいと思い、アレンジャーさんの力を借りることにしました。
自分の持っているものを最大限生かすことで得たものがある一方、予算の関係で自分の持っているものしか活かすことができないもどかしさ。それとずっと葛藤してきたため、今回みなさんからのご支援で、今まで挑戦できなかったことに挑戦する選択肢を与えていただけたことに、本当に感謝しかありません。
それをいい作品に変えてお届けすることで、恩返ししたいと思います。
音を一緒に鳴らす前に言葉にしてイメージを伝えるというのは改めて難しいなぁと思いつつも、今回はそういうコミュニケーションにも敢えて挑戦してみようと思っています。また、いつも力を貸してくれるメンバーにもお願いして、パートごとの録音などもリモートで進めています。
その辺りもまた少しずつ紹介していければなぁと思っています!
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そんな感じで最近は制作を進めつつ、今週は名古屋の方でもイベントがあるのでその準備をしているところです。
また、最近はこのプロジェクトの先にある活動の準備も少しずつ始めていて、私自身のこれまでの人生も改めて振り返ることが多いです。
私自身、自分の心の内にも、外にもずっと平和を探し求めているけれど、自分の心の内に関しては昔に比べてうんと平和になったと思います。
そして、その「平和」はどうやって私のうちに在るようになったのか振り返って考えてみたとき、それは私のなかに「ゆるし」が生まれたからだと思いました。
これまで抱えてきた悲しみや、傷を与えてきた人や出来事への怒り、自分がここにいていいのかという、存在そのものに対する自分自身への疑い、恥ずかしさ、後ろめたさ。
その全て、本当に全てを「もういいよ」と心からゆるせたときから、私は変わりました。
その時、そのゆるしは私から始まったというよりかは、
「私は今もこれまでも、そしてこれからもゆるされているんだ」ということに気付いたからでした。
そして、ゆるしていないのは他でもない、私自身だったことにも。
その時の大きな大きな気付きの側に、やはり音楽がありました。それは歌詞とかそういうのではなく、音楽という祈りが側にありました。
悲しいとき、苦しかったとき、憎んでいたとき、逃げ出したかったとき。
音楽を仕事にするということは、時にとても苦しいことで、それ自体から逃げかけたときもあったんですが、それでもやっぱりここでも救ってくれたのが音楽で、私はようやく、音楽と生きていこう、と心を決めることができました。
そして、次は私がゆるし、ゆるされたように、このバトンを音楽を通して他の人に手渡せたら。
それが広がっていったら。
そこには私がずっと探している「平和」にちかいものがあるかもしれない。
そんなことを心のどこかにいつも描きながら歌っています。
人には記憶があり、つらい過去や悲しみを忘れられないからこそ、消せないからこそ、ゆるすということができる。
ゆるしは、平和への確かな鍵で、祈りはゆるしを呼ぶ呼び水のようなものだと思っています。
この音源は今アレンジのために録っているデモ音源です。そんなことに思いを巡らせた夜に作りました。
それでは、また進捗状況などご報告させていただきます!
山口春奈