みなさんこんばんは!
(いつも夜遅くの更新でごめんなさい!)
このプロジェクトは6月30日をもって支援の募集が終了いたしました。改めて、みなさまのご支援、ご協力により、プロジェクトの目標金額を達成いたしましたこと、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
今日は丁度今から1年前に、既に撮り終えているアルバムジャケットのお話をさせてください!
このアルバムは2年前に構想、すぐにわたしが参加していただきたい!と思った方々へお手紙を書いたり、メッセージを送ったりしたところからはじまります。
一番最初に編曲を野田晴彦氏にお願いしたいと思ったのと同じく、アルバムジャケットは絶対にこの方にお願いしたい!とすぐに思いました。
それが、MIHO TARUIさんです。
いつもルルさんと呼んでいるので、ここでも愛をもって、ルルさんと書かせてもらいますね。
ルルさんとは2013年に、新潟の十日町、松代にある山ノ家というカフェ&ドミトリーで出会いました。山ノ家はgift_というデザインユニットのおふたりがダブルローカルライフの拠点として2012年にオープンされた場所なのですが、当時わたしはご縁があり東京の方のgift_labで少しお手伝いをさせていただいていました。
2013年の秋に、山ノ家で行われた津田貴司さんの"みみをすます"というワークショップに参加した時、同じく東京から参加していたルルさんと出会ったのでした。
秋の松代を散策して、さまざまな音に"みみをすます"。音を聴いたり、静けさを聴いたり、散歩道の途中のおもしろい反響を体感したり、しました。
ホオズキ、アケビ、トウガラシ…日本の秋の景色と音、あの気持ちの良い時間は、今でもよく思い出せます。
(今はゆっくりと旅に出たり、このようなワークショップに参加することはなかなか難しいですが、いつかまたあんな風にゆっくりと自然の中で音に耳をすませ、香り、景色、五感を全て使って生命を享受する時間がもてたら良いなと思っています。娘も一緒に、耳をすます旅ができる日が楽しみです。)
それからルルさんとは一緒においしいごはんを食べたり、お酒を飲みに行ったり、餃子を皮から手作りしたり、年越しを共にしたり、素敵な展示に連れて行ってもらったり、色んな時間を過ごしました。
ルルさんは2015年にテキスタイルを学ぶためスウェーデンへ留学され、わたしはスウェーデンへお手紙を書いたりしていました。(なぜか手紙が届かない、ということもあり、届かない手紙をいくつか出したこともあります。)
勤めておられた広告会社を辞め、自分の夢、創作、新しいインスピレーションへ旅立つルルさんは本当に美しくてかっこよくて、もっと大好きになったのを覚えています。
現在は山口市へ移住し、アート×街、手仕事×テクノロジー、自然と地域をつなぐものづくりや活動をされています。(MIHO TARUIさんの山口での活動はこちらから)
ルルさんの生み出すものたちは、(色んなものがあるけれど、)わたしにとって、自然の中に、自然にあるような、だけど何度も見たくなるような、当たり前に置いてあるけど、目に入ると喜びで溢れるような、身につけている小さいものでも心強くなるような、そんな歓びの種のような嬉しい気持ちをくれるものたちです。
(このハルジオンは大のお気に入り、これからの季節TワンピースはもちろんTシャツに着けても本当にかわいい。)
ルルさんがインスタグラムにあげる小さなプロダクトをいつも楽しみに眺めている中で、いつかわたしがCDを作るときは絶対にルルさんに作ってもらいたいな、と昔から思っていました。そして、このアルバムを作ろうと決めた時、すぐに連絡をしたのでした。
コロナ禍ではありましたが、久しぶりに直接会ってお話ができた日、オンラインでミーティングをした日、色々な想いやイメージをできる限り共有して、たくさんたくさんわたしの話を聞いてくれました。
その中で、やはり"子守唄のアルバム"というとどこかで子どもに寄せてしまうような、わかりやすいようなものも想像してしまうのですが、大人がイメージする子どもの頭の中と、実際の子どもが考えて創造しているものは少し違ったりします。
当時娘は3歳になる前で、お散歩で拾ってくるものはお花とかではなくて変な石だったり、積み木は積んで遊ぶのではなくお気に入りのハンカチで包んだり、
大人からしたらそれが大事な宝物?と聞きたくなるようなものを、大事に大事にしまったりしていました。
お絵描きもまだ上手ではないけれど、丸がうまく描けるようになったころ、丸を丸として愛している姿にグッときました。
よくわからない小さい実を、よく持っていて、(本当に小さいのでよく管理しないと見失うのですが)なくなったと思うと「ランちゃんのミは!?」と忘れずに聞いてきていました。好きなものは好きで、ハマったことにずっとハマれる純粋な姿はいつだってわたしに勇気をくれました。
そんなような話を聞いてもらい、たとえば積み木、とか、オルゴールとか、大人がイメージするおもちゃではないけれど、"宝物として取っておきたくなるような大切なもの" "小さいけれど嬉しいもの" をルルさんに作ってもらったのでした。
全幅の信頼を寄せているので、内容はほぼ全てお任せで作ってもらった小さなプロダクト達は、ラフ画の時点で100点満点、最高すぎてそれだけでもジャケットになると思ったほどなのですが(ラフ画もお見せしたいほど!)、実物は見ているだけで心地好い風が吹いて、メロディが聴こえるようなものでした。
アルバムジャケットはお楽しみにとっておいていただいて、今日は少しだけ撮影時の雰囲気をお見せします。
娘が大事なものをお気に入りのハンカチに包むことから発想を得て、
"むすんで ひらいて" というキーワードが生まれました。
小さな、包まれているもの、ひらかれるもの、強く結ぶと壊れてしまうような、愛おしくなる小さなものたちが、全て命を宿して写っています。どうぞ、お楽しみに!
(今回は、娘が大事にしていた実も、こっそり参加しました。)
ルルさんの丁寧な手仕事を、心から愛し、尊敬しています。
今回のアルバムジャケットを快く引き受けてくださったことに、本当に感謝しています。
そして今日まで、たくさんの会話を交わし、わたしの中の創造の灯火(ともしび)を絶やさずにいられるように応援してくれ、離れていてもいつも心強いパワーをくれるルルさんが大好きです。
ルルさん、ありがとう!
アルバムが完成したあとのライブでは、この小さなものたちを、みなさんにも見ていただけるように考えております!
MIHO TARUIさんの展示会が開かれる際は、ぜひ足を運んでいただき、みんなにも彼女の世界に触れてみてほしいと思います。
長くなってしまいましたが、本日も読んでくださりありがとうございました!
このアルバムが手元に届き、素敵なジャケットをみて、そして音楽を聴いて、みなさんの心になにかが触れてくれることを切に願います。
最後に、出会った頃のふたりをこっそりと。
(もちろんジョークですよ!)
(松代の温泉の無人販売で購入したトウガラシ、おいしかったな。)