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みんなのための子守唄 - カバーアルバム制作プロジェクト

たくさんの方の応援のおかげで、クラウドファンディングの目標を達成し、完成した宝物のような一枚です。ありがとう。楽しんでいただけたら嬉しいです。

シンガーソングライターRay Akaikeがサンキュー!育休を経て再始動。 子守唄は、子どものためのものだけではない。かつて子どもであったすべての人に届けたい、オリジナリティ溢れる子守唄のカバーアルバム制作プロジェクト。

現在の支援総額

1,329,500

110%

目標金額は1,200,000円

支援者数

117

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2022/05/22に募集を開始し、 117人の支援により 1,329,500円の資金を集め、 2022/06/30に募集を終了しました

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現在の支援総額

1,329,500

110%達成

終了

目標金額1,200,000

支援者数117

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みなさんこんばんは!
昨夜は月蝕で、帰り道では通るところ通るところ全てで、みんながみんな月を見上げている姿がとてもかわいらしかったです。19時15分には近所のベランダがそれぞれガラガラッと音を立てて、それもまたおもしろかったです。例にもれず、わたし達も玄関からお月見をしました。
眠る頃にはきっといつものお月様に戻っているよ、と話していたので最後にもう一回見にいこう!と誘ってくれた娘が、キツネのキッキにも月を見せていてとても愛おしく思いました。


(まだ、まんまるには戻っていなかったね!)


さて、みなさんに応援していただいているこの子守唄アルバムプロジェクトは現在、
ジャケット制作や配信の準備、リターンの準備等、いろんな作業を並行して進めている段階です。ジャケットを作るにあたり、自宅にある様々なタイプのCDを参考にしていたのですが、その中で、大好きなアルバムを久しぶりに見つけました。携帯で音楽が聴ける時代になり、忘れていたわけではないのに、やっぱり忘れてしまっていたのかもしれないと思うと、悲しくなるくらい、自分を音楽の道へとより惹きつけてくれた素晴らしい作品と邂逅しました。


「アルフォンシーナと海」 2002年に発売された
クラシック歌手の波多野睦美さんと、つのだたかしさんのアルバムです。
コンサートへ連れて行ってもらったのはもっと後だったと記憶しています。
わたしが生まれる前からの母の友人、今やわたしの友人でもあるY子さんが、まだ中学生か高校生だったわたしを連れて行ってくださったのです。あまり覚えていないのですが、なぜか赤い薔薇の花を思い出します。本当に薔薇があったのか、それとも波多野睦美さんのドレスが赤い薔薇のようだったのか、それは思い出せないのですが、あの日のことを思い出そうとすると、Y子さんの顔と赤い薔薇、コンサートホールの静けさ、リュートの音色と今まで聴いたことのない、美しい声がまざりあって、とにかく衝撃を受けたことだけを教えてくれます。
そして(たぶんY子さんに買っていただいた)このアルバムはその後何度も何度も、本当に何度も聴いていたし、派生してリュートやバロック期の歌曲にハマった時期もあります。
むかし野田晴彦さんと赤星ゆりさんと、笛とチェンバロで中世のクリスマスキャロルを歌うライブをさせてもらったこともあります。その時も、波多野睦美さんのキャロルのアルバムを参考にさせてもらったりしていたなあ。

記憶が曖昧すぎて人様にお伝えするようなことではなかったかもしれませんが、
このアルバムはアートワークの温かみや質感も、たぶん持っているCDの中で一番好きで、ずっと大好きなものです。久しぶりにディスクを入れて、ゆっくりと聴くことができて懐かしくもあり、新鮮な風もあり、あの頃の自分思い出し、今の自分のことを見つめる時間を持つことができました。

つのだたかしさんの書いているライナーノーツもとてもわかりやすく、音楽の世界へ導いてくれます。現在セルフライナーノーツを執筆中なので、とても勉強にもなりました。
表題曲の作曲家アリエル・ラミレスやピアソラ、ラルフ・ヴォーン・ウィリアムズの音楽は伝統的な古典、民謡や舞曲のスタイルやそれらに影響された情景豊かなもので、20年経った今でも、懐かしさと新鮮さをわたしに与えてくれ、その事実にまた感動しました。
このアルバムの中には唯一の日本人作曲家、武満徹氏の楽曲がふたつ入っています。ひとつは、谷川俊太郎氏の詩「三月のうた」、当時も今も、聴いていると自分の心の中の揺らぎを感じて少しだけ不安になったりもします。
もうひとつの曲が、そう!わたしがもしかしたら世界で一番好きな曲かもしれないくらい大好きな「小さな空」なのです。作詞も武満氏のもので、すごくすごく良い。
あの日、初めて、波多野睦美さんが歌ったこの曲を聴いて、涙が出そうになりました。(泣いたかも。)何が、と言われたらそれは、難しいのですが、あの日あの場所で、波多野睦美さんの歌声だったからこそ、真っ直ぐに胸にズドーンと入ってきたのだと思いました。人の声って、すごい。あの時本当に思いました。リュートと歌声だけで、わたしはこの「小さな空」の歌詞にでてくる全ての空を想像できた。
もしかしたら今も、この情景を追いかけているのかもしれない、とさえ思えてきました。

今、このタイミングで昔大好きで大切にしていた(のにしばらくずっと聴いていなかった!)アルバムを再び手に取ることができ、「小さな空」を聴いて、子守唄のアルバムを作っている自分が、また励まされました。


「小さな空」 詞曲:武満徹

青空みたら 綿のような雲が
悲しみをのせて 飛んでいった

いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶いだした

夕空みたら 教会の窓の
ステンドグラスが
眞赫に燃えてた


忘れたくないことをたくさん忘れながら生きていて、
時に悔しいなって思うのですが、憶えていられないことも愛おしく思えるまで長生きしたいです。そしてその度に、思い出の音楽と邂逅できることが、楽しみでもあります。

今日はこんな感じで、なんの話だと思われるかもしれませんが、おすすめしたいアルバムです。よかったら聴いてみてください。

「アルフォンシーナと海 - Alfonsina y el mar」
波多野睦美[歌]つのだたかし[ギター/リュート]


ジャケットの参考に、と色々とCDを探していると本当に懐かしいものがたくさんありました。姉が作ってくれたTHE BLUE HEARTSのカセットテープとか、最高です。カセットプレーヤーはライブで使っていた現役のがあるのですぐ聴けるのです。
あとはくるりもスピッツも、John Fruscianteはジャケットも全部かっこいいし、久しぶりに携帯やアレクサじゃなくて、音楽を聴く時間をつくりたいと思いました。(それからやっぱり、本も読みたいな〜!)人生の時間は有限だから、心が豊かになる時間を毎日少しでも大切にしたいと願います。今は、こんな風に思いながら、懐かしの音楽を聴きながら、しっかりと、子守唄アルバム、セルフライナーノーツを仕上げたいと思います。お楽しみに!

いつも読んでくださりありがとうございます!

わたしの本棚



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