こんにちは、コザスタートアップ商店街(以下、「KSA」)です!
KSAはコザの商店街と一体となったコミュニティ型のコワーキングスペース。そんなKSAの魅力は、なんといってもここに集まる人の多様性とエネルギー!
そこで、様々な形でKSAに関わってくださっている人をインタビュー形式でご紹介していきます。
本記事でご紹介するのは、福岡に本社を置きながらKSAにも入居する株式会社HANATABAの代表取締役、柴田 啓祐(しばた けいすけ)さん。
柴田さんが2020年に共同創業者の龍さんと創業した株式会社HANATABAでいま取り組んでいるのは、「tender」というオンラインビデオコミュニケーションのファシリテーションサービス。2回のピボットを経て辿り着いた「tender」というサービスを通して実現したい世界と、福岡とコザでの二拠点生活の魅力を柴田さんに聞きました。
2回のピボットを経て第3のサービスに挑戦中
ー起業に至るまでの経緯を教えてください。
「原体験は10代の頃にテレビで見たホリエモンなどのIT企業の社長達です。ITで自分でサービスをつくって稼ぐ姿がかっこいいと思ったのをきっかけにプログラミングに興味を持ち、地元の情報系の大学に進学。ただ、当時は電気系の授業が中心でプログラミングの授業が少なく、大学を辞めて独学で学んでエンジニアになりました。27歳くらいまではフリーランスのエンジニアとして活動していたのですが、同じくエンジニアで共同創業者の龍さんとコザで出会い、『自分たちでつくったサービスをユーザーに届けたい』という気持ちで二人で2020年1月に株式会社HANATABAを立ち上げました」
ー株式会社HANATABAでのこれまでのチャレンジを教えてください。
「最初に作ったのは『HANATABA』という、寄せ書きを集める感覚でWEB上で花束を作って送れる、クラウドファンディングのようなサービス。ローンチしたものの軌道に乗せることができず、次に挑戦したのは『TOMONI』というプログラミング学習の伴走サービス。ただ、僕たちは2つ目のこのサービスも軌道に乗せることができませんでした。資金も尽き、会社を解散することも考えましたが、融資を受けていたこともありやめるにもやめられず、ひとまず受託で食い繋ぎ、受けている仕事を終わらせてから解散しようと思っていました。
そんな状況ではありましたが、福岡で当時受けていたアクセラレーションプログラムは、辞めるのも申し訳ないという思いから続けていました。アクセラレーションプログラムの中で半ば義務的に事業アイディアや自分たちが何をやりたいのかを考える中で思いついたのがtenderです。これならやりたい!と気持ちにまた火が灯り、解散することを辞め、サービスの開発に取り組むことにしました」
ー「tender」はどんなサービスですか?
「簡単に言えば、オンラインのビデオコミュニケーションに自動の司会者がやってくるサービスです。オンラインのコミュニケーションをスムーズに行うには、ファシリテーションによって話の流れをつくることが重要です。そのため、これまでは参加者の誰かがファシリテーターの役割に徹する必要がありましたが、人の代わりに自動の司会者が台本に沿って会を進行してくれるのがtenderです」
tenderサービスサイト:https://tender.party/
「いまはようやくプロダクトができてきて、1社目のクライアントに使ってもらい始めたところです。その企業は、進路指導という形で学生と社会人が交流する場をオンラインで提供している企業なのですが、これまでは全ての会に提供会社の人がファシリテータとして入る必要があり、人手やスキルの問題で規模を拡大できないことが課題でした。tenderを使うことで自動で交流会を運営することができるようになったことをとても喜んでくれていて、手応えを感じています」
ー「tender」を通してどんな世界を実現したいですか?
「tenderの事業アイディアを思いついたタイミングで株式会社HANATABAのビジョンを改めて考えました。それが、『制限のない世界を作る』ことです。歳をとると新しいことを学べないだとか挑戦できる機会が減るだとか、地方よりも都会の方がいろんなことができるだとか、人は場所や年齢など、様々な要件によって制限を受けていることを感じます。でもそんな制限を取っ払って選択肢を増やせるのが、ITやテクノロジー。だから、僕たちはITはもちろん、将来的にはITに限らず、様々な手段で制限のない世界を作っていきたいと思っています。
そんなビジョンのもと、tenderで目指しているのは、オンラインにおけるコミュニケーションの制限をなくすこと。人間はコミュニケーションによっていろんなものを発展させてきました。そんな中、コロナでオンラインのコミュニケーションが当たり前になりましたが、オフラインの方が豊かなコミュニケーションができるという感覚は皆さん変わっていないでしょうか。僕たちはその原因が、オンラインだと感情の流通が難しいからだと考えています。tenderによってオンラインのコミュニケーションでも感情を流通させることを可能とし、より深い関係性を築けるようにすることができれば、いまの時代の制限をまた一つ取り払い、世の中の発展に貢献できるのではないかと思っています」
ー福岡とコザの二拠点生活の魅力を教えてください!
「コザにしかない出会いや作れない人間関係があることは大きな魅力です。福岡、東京の方が人は多いですが、都会では人と人との距離感が遠い。僕はコザで共同創業者の龍さんとも、いまサービスを一緒に成長させてくれているメンバーとも、僕たちの事業に投資をしてくれる人とも出会いましたが、そんな人たちとも東京や福岡で出会っていたらいまの関係性になれていたかはわかりません。
また、福岡と沖縄では食べ物も人の視点も何もかも文化が違うので、そうした違いであったり、コザには何かに挑戦している人が多いので、そうした環境からも良い刺激がもらえていると感じています。
そして、Lagoonから始まり、現在のコザスタートアップ商店街の取り組みを通して拡大していくコザのスタートアップエコシステムの流れに乗って、サービスと会社を成長させていきたいです」
コザに来たら外せない2店舗
ー最後に、コザに来たらここは行っとけ!というおすすめスポットを教えてください。
「コザの人にとっては超ベタなスポットになりますが、初めて来た方に外してほしくない場所として一押ししたいお店が2つあります」
「まずはソムチャイ。多分沖縄一美味しいタイ料理屋さんです。沖縄に来たなら沖縄料理もいいですが、コザは沖縄の中でも多文化が混ざり合った場所で、いろんな国の料理が楽しめるのも魅力です。日本人に忖度していない本格タイ料理、めっちゃおすすめです」
「もう一軒は、本当は教えたくない夜の隠れ家。美味しいフルーツのカクテルを出してくれるバー、ボビーズです。最初は『シロクマ』というメニューを頼むのがおすすめ!ですが、行くときはみなさん、くれぐれも謙虚な気持ちで行ってください 。そして美味しいフルーツのカクテル以外の魅力も沢山ですが、それは行ってからのお楽しみです(笑)」
【告知】7月17日、KSAな人々が一堂に会する夏祭りを開催!
こんな魅力的なKSAな人々が一堂に会する夏祭りを、7月17日にKSAのオープニングイベントとして開催します。ドリンク券や宿泊券付きのチケットをリターンで販売中なので、本記事を読んでKSAに興味を持っていただいた方は、是非ゲットしてみてください!
皆さんにコザの商店街の真ん中でお会いできることを楽しみにしています!