こんにちは馨子です。
本日の活動報告は原始感覚美術祭と長く関わってきたアーティスト鈴木彩花です。
今回の原始感覚美術祭ではコーディネーターを務めています。
活動報告には彩花ちゃんの感覚が描かれています。
それではどうぞ
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『感覚の旅』
自分は一体何を描いているんだろう?
10代のとき、わたしはそう思っていました。
無心で一瞬一瞬の心地や感覚にそって
絵を描いてみたら
自分が描いた絵ではないような
でも、この世界知ってる。というものがうまれてきて
普段 感じている
大好きな自然をみつめる感覚や
もっと奥にある体の記憶がでてきたような
無意識のなかからうまれてくる大切な世界を感じて
そこから、わたしの感覚の探求の旅がはじまりました。
原始感覚美術祭に出逢ったのは
2011年の19歳のときで
衝撃を受けたアーティストふたりから誘われて、足を運んだことがはじまりです。
長野県大町市の
無人駅 稲尾に降り立って
山々に囲まれた
木崎湖を目の前にして
神奈川の街中から来たわたしは
まず土地の力に圧倒されました。
湖がみせるさまざまな表情。
たくさんの虫や蛙の声を聴く。
空気を吸いこみ
五感が満たされる感覚。
その場所でうまれる
作品たちの息づかいも
出逢うひとたちとの会話や
ともにあそぶ時間
食べるご飯も
さまざまな 感覚を刺激され
自分の大切な芯を
よりはっきりと自覚した経験でした。
2011年のイベント
田中基さんの『縄文夜話』で
三木成夫さんの本「胎児の世界」の話を聴きました。
そのなかでわたしがとても印象に残っていることが
ひとは、46億年の地球の歴史を
お腹のなかで体験して
魚類や爬虫類や哺乳類
さまざまな姿を辿って人間の姿になりうまれてくること
その話を聴いたとき
何かが府に落ちて
自分が描いているものや
自分がここにいること
お腹のなかで辿ってきたから
みんな最強なこと
体の感覚に
全てがつまっている。
そのあと、三木成夫さんの本を読んで
これだ!と思った一説
卵子は全てを知っている。
この言葉を
わたしはずっと大切にしています。
自分の感覚を味わい
おどるやつくる、みるやかんじる
思いきり試し、深め、この世界に生きる
さまざまな感覚と触れあえあそべる場所。
原始感覚美術祭で
今年はどんな感覚に触れられるか
ともに味わいに来てください。
鈴木 彩花