おはようございます。杉浦菜々子です。応援ありがとうございます。
プロジェクトで制作したCDが納品されました!
聞き応えのある2枚組となっております。改めて通して聴いてみると、1枚目のオリジナル作品群は、山田耕筰が凄い存在感を放ってきて、当時の若き音楽家のエネルギーを強烈に感じます。
2枚目のCDは現代作曲家による歌曲編曲と補筆完成。山田と現代作曲家のコラボです。歌曲編曲は、ピアノ曲に編曲されたことで、一層情景や心情の描写を具体的な音として描きます。
例えば、平野真奈さんの「赤とんぼ」では赤とんぼが空に舞い上がるような音形が、聴く者を包み込み、空に舞い上がった燦然と輝く赤と空の青さをイメージさせる色彩的な面白さもありますし、青木聡汰さんの「城ヶ島の雨」は、まさに日本の風情。霧がかったしとしとと雨が降り続く中、船頭の声が聞こえる・・・永遠に時が止まるような錯覚を覚えます。
同じく2枚目の補筆完成作品は、榎政則さんによるもの。山田が途中で筆を折った4曲を補筆完成しています。山田が46小節めまで書いて絶筆となった「我が神戸時代の想い出」の解説で、榎さんは「非常に重厚な音楽で始まり、山田の気合が感じられる断片である。(中略)増えすぎてしまった臨時記号とモチーフのために完成を諦めたものと思われるが、丁寧に調性を追うことで補筆を完成させた。」と書いています。
必聴です。