公演関係者のからのコメントや、マームとジプシーがお世話になっている方々より応援コメントを続々といただいております。初めてマームとジプシーを知ってくださった方もいらっしゃると思いますので、コメントをいただいた方との関係性と共に活動報告にも日々紹介させていただきます。
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松野 創(公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/彩の国さいたま芸術劇場 企画制作課)
演劇はその時にその場所に行かないと見ることができない。そのことにこだわっていたマームとジプシーがDVDを発売する。まずは初めてとなるその試みを応援したいです。
生の演劇と録画された演劇は当たり前に違います。けれど、録画でしか見ていないはずの作品でも、記憶によく残っている作品があります。優れた演劇は、録画であることを乗り越える力があるようです。
現時点でのマームとジプシーの集大成とも言える2作品が、DVDという形になり、見た人にどのように届くのか。そのことを経て、マームとジプシーの活動はどのように変化するのか。興味は尽きません。
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彩の国さいたま芸術劇場(=彩芸)の皆さんとは、当時芸術監督だった蜷川幸雄さんが初演の「cocoon」を観にきてくださったことがきっかけで、公演や企画を共に実施させていただくようになりました。
過去のマームとジプシー作品を市民の皆さんや学生の皆さんと再度製作したワークショップ公演シリーズ、イタリア・日本の俳優と共に作った舞台「IL MIO TEMPO」、藤田が蜷川幸雄さんに書き下ろした戯曲「蜷の綿 – Nina’s cotton–」のリーディング公演や、関連企画「まなざし」、そして2018年から作ってきた、子どもと一緒に楽しむ舞台「めにみえない みみにしたい」「かがみ まど とびら」など、彩芸のみなさんとは、単発的な公演の製作ではなく、段階や時間を経てじっくり作ってきた作品がたくさんあります。
企画に直接関わっていなくても制作・技術スタッフさんのお顔が見え、いつも見守っていただいている気持ちで、だからこそ劇場の皆さんと作品を育てている意識をいつも強く感じます。
松野さんとは、旗揚げから節目となる10周年ツアーで4作品を持って全国をまわったり、2019年・2021年で実施した子どもと一緒に楽しむ舞台作品シリーズのツアーは、多い時で14ヶ所を2ヶ月で巡ったりと、とても凝縮された時間を過ごしています。
もちろん、各地の劇場の方々と話をして、お客さんの反響を感じてという、ツアーができる喜びもありますが、劇場で育てた作品の力を信じ、全国の方々に届けるという、彩芸の皆さんや松野さんの判断がとても嬉しいのです。
これからも、皆さんと作った作品が、多くの人に届きますように。