第1回 ハチミツご購入者配信レポート
はじめまして。
HANAPの橋澤です。
HANAPのハチミツのご購入、誠にありがとうございます!
今回は初めてのレポートということで、自己紹介として社名やロゴの由来などを含めて私たちの養蜂について報告させていただきます。
また、養蜂をするためにミツバチの生態について色々と勉強してきたのですが、それがとっても面白いんです。ぜひ、皆様にもミツバチのことを知って頂きたいので、ミツバチがどのように暮らしているか毎回少しずつ紹介していきたいと思っています!
【HANAPの由来】
HANAP(ハナップ)は“Honey and Nature's Ability Products” の略で、“ハチミツと自然が持つ能力を活かした製品”という意味です。
蜂産品であるハチミツやミツロウは、昔から薬としても利用されてきました。
古くから薬草として使われているハーブなどの植物には、様々な栄養素や天然の抗菌作用など身体に良い機能を多く持っています。
そうした自然の恵みを生活に取り入れることで、楽しく健康的な暮らしのお手伝いをしたいと思っています。
そして、人間にも動植物などの自然環境にも優しいサスティナブルなものづくりを心がけています。
【ロゴのイラストについて】
・身体にも良く、子どもたちにも安心して食べたり、使ったりできるものを作りたいという想い
・今後、子どもから大人まで楽しく学べるイベントやワークショップを開催していきたいという想い
・持続可能な社会への想い
といったブランドへの想いや今後の展望などを踏まえ、
「自然の中でミツバチやハーブを丁寧に育てている優しい女の子」
のイメージをイラストレーターさんとお話しを重ねる中で、完成しました。
これからも養蜂を通して、多くの方との繋がりを大切にしていきたいと思っています。
【ハチミツの生産レポート】
-3~4月-
暖かくなってきて、ミツバチの産卵が盛んになり、一気に巣箱の中のハチの数が増えてきます。いよいよ今年も養蜂のシーズンのスタートです!
昨年は、長生村の一か所だけで養蜂をしていましたが、とても良いご縁に恵まれ、大多喜町でハーブを育てている日髙農園さん、一宮町で無農薬の野菜を育てているミナモトファームさん、そして長生村内のグランピング施設であるBUB RESORTさんでもミツバチの巣箱を置かせて頂くことになりました。
新たな土地でどんなハチミツが採れるのかとっても楽しみです!
新たに設置した大多喜町の蜂場の様子
-5月-
初めに今年初めての採蜜をしました。
昨年は、アカシアの蜜が最も入る時期なんですが、長生村のハチミツは去年と味が全く異なり驚きました。アカシアはあまり入らず、菜の花や野ばら、キイチゴが多かったのかな?と思います。
樹木は毎年同じように蜜を出すわけではなく、中には数年に一度だけ蜜を出す木も結構あるようです。
大多喜はヤマザクラとクローバーが多い印象でした。
一宮町のミナモトファームさんの畑では、ズッキーニがたくさん花をたくさん咲かせていました。
ほぼ同じ日に長生村、一宮町、大多喜町で採蜜しましたが、蜂場によって味が全然違って面白いです!でも、どこの蜂場のハチミツも春らしく、クセがなくて食べやすく華やかな風味で、どなたにも好まれやすいと思います。
昨年は、5月に最も採蜜量が多くほぼ毎週採蜜できていました。今年も気合い入れて毎週採蜜する気持ちでいたのですが、ゴールデンウイーク以降は雨が多かったせいか全く採蜜できず、自然相手の仕事は思った通りに行かないなと痛感しました。
野ばらの花とミツバチ
-6月-
梅雨入りしたと思ったら天気も良く、たくさんのハチミツが採れました。
蜜源植物は、正確には分からないんですが、カナメモチ、ネズミモチ、ヤブニッケイ、スイカズラ、イワダレソウなどが多く花を咲かせ、ミツバチが集まっていました。
昨年の長生村の蜂場では、この頃に蕎麦の花の蜜が多く入りました。
しかし蜂場近くの蕎麦畑は、昨年より早く5月の中旬から咲き始めていましたが、蕎麦畑の花にもミツバチの訪花は昨年ほど確認できず、採れたハチミツも昨年ほど蕎麦の蜜は入っていませんでした。(蕎麦の蜜は色と風味が特徴的なので、入るとすぐに分かります)
まだ養蜂を始めて2年目の私たちは、ハチミツを採ることと同時に、ミツバチの群を増やすことも大事な仕事です。5~6月は、ミツバチにとっての繫殖シーズンで、たくさんの新しい女王バチを作ります。それを上手く管理しながら、新しい群として育てて行きます。
今年の初めに20群(20個の巣箱)でスタートしましたが、ほぼ倍の42群に増やしました。
養蜂家としてはまだまだ小規模です。
巣箱の数が増えると管理はそれだけ大変になりますが、ミツバチが元気に暮らせるように、一つずつしっかりと丁寧に管理するように心がけています。
開花したカナメモチの木
【ミツバチの生態①】
ご存知の方も多いと思いますが、ミツバチは巣を作って群で暮らしています。
みなさんは、ミツバチの巣を見たことありますか?
一つの巣には、季節などによっても違いますが大体2~4万匹のミツバチが助け合いながら暮らしています。
一つの巣箱に暮らしているミツバチは、全員家族です。外に飛んでいるミツバチは、近くに別の巣箱があっても自分の家族がいる巣箱に必ず間違えずに帰ります。
よく見ると、巣箱の中には3つのタイプのミツバチがいるのが分かります。
一つ目は、女王バチ。
女王バチは一つの巣に一匹だけしかいません。
そして、巣にいる全てのハチのお母さんです。
基本的に巣から出ることはなく、卵を沢山産むのが仕事です。
毎日たくさんの卵を産むため、他のハチよりもお腹が大きいのが特徴です。
寿命はだいたい3-4年と言われています。
二つ目は、働きバチです。
巣にいるハチの殆どは働きバチです。お互いに協力して色んな仕事をしているとっても働き者のハチさんです。
ハチミツを沢山集める春から秋は、特に忙しく家族のために一生懸命に働き、寿命は1か月程しかありません。蜜集めをしない冬の間でも、寿命は数か月です。
そして三つ目は、オスバチです。
ミツバチの繫殖シーズンである春には、沢山のオスバチが生まれます。働きバチよりもズングリした体形で目が大きく意外と可愛い顔をしています。毒針を持っていないので刺されることはありません。
オスバチは、巣の中で仕事をすることはありません。唯一の役割は、他の巣から生まれた若い女王バチと交尾をすること。
交尾を終えたオスバチはその場で役割を終え、天国へ行きます。
繁殖シーズンを終えると残っているオスバチは、巣から追い出されてしまいます。追い出されたオスバチは、自分でエサを採れないので、生き永らえることはありません。
働きバチは、オスかメスか、もしくはどちらでもないか、ご存知ですか?
働きバチは、全員メスです。
実は、卵の時には、女王バチになるか、働きバチになるか、決まっていません。
つまり、女王バチと働きバチは同じ遺伝子を持っているんです。
それなのに、体のつくりや大きさも、生活の仕方も、寿命も全く違います。
なぜ女王バチは女王バチになるかというと、食べ物が違います。
働きバチは、幼虫の時に主に「ハチミツ」と「花粉」をお姉さんの働きバチに貰って育ちます。
しかし、女王バチになる卵は、「王台」と呼ばれる大きな部屋に産み付けられ、「ローヤルゼリー」と呼ばれる栄養たっぷりの栄養食を大量に貰って育ちます。
それによって、羽化した時には立派な女王バチになります。その後も、女王バチは一生ローヤルゼリーだけを食べて生きていきます。
女王バチが育つ王台
ミツバチの場合、無精卵はオスになり、受精卵はメス、つまり働きバチか女王バチになります。
なんと女王バチは、この受精卵と無精卵を産み分けることが出来るので、働きバチとオスバチを産み分けることが出来ます
次回は、働きバチの仕事について、お話させてもらいます!