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移住してゼロから始めた養蜂 農学博士が作る人間にも自然にも優しいハチミツ食べ比べ

千葉県の唯一の村、長生村に移住したご夫婦が作る純粋ハチミツです。動物栄養の専門家として家畜業界で働いていたご主人の経験を活かし、ミツバチの飼育方法やハチミツの販売方法に固定概念を持たずに本当に良いと思うやり方に挑戦しています。採れた時期、取れた場所の風味をそのままお届けします。

現在の支援総額

186,700

37%

目標金額は500,000円

支援者数

31

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2022/07/13に募集を開始し、 31人の支援により 186,700円の資金を集め、 2022/09/29に募集を終了しました

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移住してゼロから始めた養蜂 農学博士が作る人間にも自然にも優しいハチミツ食べ比べ

現在の支援総額

186,700

37%達成

終了

目標金額500,000

支援者数31

このプロジェクトは、2022/07/13に募集を開始し、 31人の支援により 186,700円の資金を集め、 2022/09/29に募集を終了しました

千葉県の唯一の村、長生村に移住したご夫婦が作る純粋ハチミツです。動物栄養の専門家として家畜業界で働いていたご主人の経験を活かし、ミツバチの飼育方法やハチミツの販売方法に固定概念を持たずに本当に良いと思うやり方に挑戦しています。採れた時期、取れた場所の風味をそのままお届けします。

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こんにちはクラウドファーミングチームです。改めましてこの度はクラウドファーミングにてハチミツをご購入くださり誠にありがとうございます。ハチミツのお届け日が確定しましたのでご案内です。発送日は 今週11月4日(金) です。商品が届きましたら味の感想や、生産者へのメッセージなどをお寄せいただけますと嬉しいです^^メールアドレス(his-crowdfarming@his-world.com)またはSNSへの投稿も大歓迎です♪SNSへの投稿の際は #his_crowdfarming のタグづけもお忘れなく!生産者の橋澤様へお声をお届けさせていただきます!それではお届けまでもうしばらくお待ちくださいませ。


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第6回(最終回) ハチミツご購入者配信レポートHANAPの橋澤です。最近は、今年の採蜜作業もほぼ終了になり、ミツバチの冬越しに向けて、準備を進めています。ミツバチは他の多くの昆虫とは違い、冬眠をしません。寒い冬を巣箱の中で、身を寄せ合い、温め合って乗り越えます。そのためのエネルギー源がハチミツです。そのため、冬越しするには、十分にハチミツが溜まっていること、温め合える仲間がたくさんいることが必要になります。1群も逃さず元気に冬を越して、来年も春から美味しいハチミツがたくさん採れるように、日々ミツバチの管理をさせてもらっています。早くも最後の配信レポートとなりました。拙いレポートですが、ミツバチやハチミツのことを知って楽しんでもらえたら幸いです。それでは、今回もHANAPのハチミツ生産の近況をレポートさせて頂きます。巣箱に落ちたハチミツをみんなで食べるミツバチたち【ハチミツの生産レポート】-10月-10月の主な蜜源植物は、なんといってもセイタカアワダチソウです。空き地や道端で咲き誇るセイタカアワダチソウセイタカアワダチソウの話は前回のレポートでも紹介させて頂きましたが、この時期、そこら中で黄色く咲き誇るセイタカアワダチソウには、蜜や花粉を求めてミツバチだけでなく本当に様々な種類の昆虫が集まります。多くの虫たちにとって冬の前の貴重な蜜源なのだなと思います。娘は散歩に行くと、黄色いお花にどんな虫が来ているか探すのが日課になりました。ミツバチもセイタカアワダチソウの蜜をたくさん集めてきます。数日ぶりに天気が良く暖かい日には、ミツバチも待ってましたと一気に蜜を集めに飛び回ります。そんな日の夕方には、養蜂場の近くを通ると異臭騒ぎになるほど、セイタカアワダチソウの蜜の独特な香りが立ち込めます。長生村では、この時期に蕎麦の花も咲きます。他にも、秋にはアキノノゲシ、センダングサ、ナツユキカズラなどミツバチが好む様々な雑草の花が咲いています。そのような花々からできた秋の百花蜜は、採蜜地により風味は違うのですが、濃厚で凝縮したコクがあります。春の華やかさとは違い、力強い円熟したような味わいがあります。そのまま味わうには好みが分かれるハチミツもありますが、タレやドレッシングなどを作るのに使うと、ひと味違う美味しいお料理の引き立て役になってくれます。アキノノゲシ   コセンダングサ  【日本のハチミツと養蜂業界について】今回は、国内で流通するハチミツと養蜂産業について少しご紹介しようと思います。農林水産省の報告によると、令和2年度の国内のハチミツ消費量は、約5.2万トンで最近は健康志向のためか増加傾向にあります。このうち、国産と輸入はどれくらいの割合だと思いますか?国内のハチミツ生産量は、3千トン弱でほぼ横ばいです。つまり、ハチミツの国内自給率は僅か6%程度しかありません。残りの約94%は輸入に頼っています。主な輸入先は、中国で輸入ハチミツの69%を占めます。次いで、アルゼンチン産が10%、カナダ産が8%となります。特に中国産のハチミツが多いのは、価格が安いからです。テレビのドキュメンタリー番組などの話では、中国で養蜂の仕事は不安定で稼ぎが少なく家族を養うのは難しいため、後継者が減っているそうです。中国でも、品質を高めて少しでも高く販売出来れば生産者は助かりますが、多くの場合、簡単ではないようです。私は、国産ハチミツの生産と消費がもっと増えればいいなと思いますが、輸入ハチミツが悪いとは思いません。海外には、日本では採れない風味の美味しいハチミツもたくさんあります。輸入ハチミツ=安物ではなく、日本よりももっと厳しい基準を設けて生産されているハチミツや、ニュージーランドのマヌカハニーのように特有の効能を持つハチミツなど、高級なハチミツもたくさんあります。そのようなちょっと珍しいハチミツが、ハチミツに興味を持ったり好きになったりするきっかけになることも多いと思います。ただ、日本にも美味しいハチミツがたくさんあること、産地や季節によって本当に様々な風味のハチミツを楽しめることを、より多くの方に知ってもらえたら嬉しいなと思っています。国内の養蜂家(趣味養蜂等も含む)の戸数は、令和3年1月時点で、1万5百戸以上で、近年は増加し続けています。しかし、10群以上飼育している戸数は約3千戸でほぼ横ばいです。環境保全や趣味などでミツバチを飼育する方は増えていますが、養蜂を生業としている方は減少傾向にあるようです。養蜂家の高齢化や後継者不足などの問題もありますが、昔に比べてミカンやレンゲなどの蜜源植物の栽培面積が減少しており、養蜂に適した環境が減っていると言われています。山があっても杉などの針葉樹ばかりでは、ミツバチは暮らしていけません。田んぼや畑があっても、農薬をたくさん使っていると、やはりミツバチにとっては暮らしにくい環境になります。また、ほぼ全ての養蜂家にとって問題になるのが、ミツバチに寄生するダニです。ダニに対して何の対策も取らないと、秋にダニがたくさん発生し、冬を乗り越えられなくなります。また、この寄生ダニが、ミツバチの感染症を広げる要因にもなります。そのため、一般的には採蜜をしない時期に薬剤を使ってダニを駆除する必要がありますが、薬剤に耐性を持つダニの出現が問題視されています。ミツバチに寄生するミツバチヘギイタダニ課題も多い養蜂業界ですが、養蜂が衰退してしまうと、人類は食料危機になると言われています。なぜなら、養蜂産業はハチミツの生産以外にも重要な役割があるからです。それは、野菜や果実などの受粉を助ける「花粉交配」の仕事です。つまり、ミツバチが一度にたくさんの花に訪れるため、植物にとって非常に優秀な受粉を助けるパートナー(送粉者)になってくれるということです。日本での養蜂の経済価値は、約80億円でそのうちハチミツの生産が56億円だそうです。しかし、花粉交配の経済価値は、約1,800億円と試算されています。最近では、花粉交配用のミツバチが不足しているという話も聞きます。そのため、日本でも養蜂産業をもっと盛り上げたり、適切なミツバチの飼育を促進したりするために養蜂振興法という法律があります。それにより、現在は趣味であってもミツバチを飼育するには、法律はもちろん様々な決まりを理解し適切な飼育に努める義務があります。そして、国や地方公共団体と協力して蜜源植物の増加やミツバチの飼育技術の普及や向上も図られています。薬だけに頼らないダニ対策も様々な方法が提唱されてきています。田畑に使う農薬も、改正農薬取締法により、ミツバチへの農薬の影響を再評価する取り組みがされています。私たちHANAPも、国産ハチミツや養蜂の魅力を伝えたり、蜜源植物を増やしたり、独自に飼育技術の向上にも努めて、いずれは日本の養蜂業界にも微力ながら貢献できる存在になっていければと考えています。【最後に】この度は、養蜂を始めたばかりのまだまだ未熟なHANAPの応援、ハチミツのご購入、本当にありがとうございます。私たちが拠点とする千葉県の外房地域は、温暖な気候でミツバチにとっても良い環境だと思います。ハチミツは、採れた場所の自然環境によっても風味が変わります。時期折々に様々な風味のハチミツが採れるのも、豊かな自然環境があってこそです。そして、養蜂を始めてから今まで以上に植物や昆虫、カエルやヘビ、野鳥など、自然の生き物をとっても身近に感じるようになりました。自然環境を守るためには、そこに住む動植物の生態系を守ることが非常に重要だと思います。実は私たちが養蜂をしている場所には、千葉県レッドデータブックに記載されている貴重な野生生物もたくさん暮らしています。そのような場所で、養蜂ができることが本当に幸せだと思うのですが、次の世代にもこうした環境を残すことができるように、今の私たちが何かできることはないかと考えるようになりました。そのため、生物多様性の保全にも真剣に取り組んでいきたいと思っています。やっともう少しで皆様に今年のHANAPハチミツをお届け出来ます。千葉県の自然豊かな環境の中で、小さなミツバチたちが家族で協力して、時には天敵などの自然の脅威と戦いながら、その時々に咲く様々な花からの恵みを集めて凝縮したハチミツです。そんな情景を思い描きながら、最後まで味わい楽しんで頂けたら幸せです。そして、機会があれば実際に外房にも遊びに来て、HANAPのミツバチたちが暮らす自然を体験してもらいたいと思います。私たちはこれから、そんな自然の恵みを体験し楽しめる場所も少しずつ作っていきたいと思っています。これからも、私たちの活動を見守り、応援してもらえたら嬉しいです!


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クラウドファーミングチームよりご案内先日の活動報告でご案内した、変なカフェ渋谷で行われるクラウドファーミングの試飲イベントに関してですが、残念ながら諸事情によりHANAPさんのハチミツの試飲はなくなりました。現在クラウドファーミングで販売中の三重県御浜町のみかん農園のみかんジュースの試飲のみを行うことになりました。楽しみにしていた方は申し訳ございません。ぜひ御浜町のみかんジュースの試飲をお待ちしております♪【三重県御浜町のみかんジュース】クラウドファーミングでは事前に108本のみかんの木を購入しました。そしてこの冬になるみかんをみんなでシェアしませんかというプロジェクトを行っています。みかんの詳細はホームページをご覧ください。https://www.his-j.com/corp/foodproject/project/crowdfarming/mikan.html日時:2022/10/22 (土) 13:00 - 15:00 JST※試飲はなくなり次第終了となります。場所:Henn na Cafe 変なカフェ渋谷区神南1丁目21−3 渋谷モディ B1F 日本


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クラウドファーミングみかんジュース&ハチミツ試飲イベント東京・渋谷MODI内にある、ロボットがコーヒーを淹れる変なカフェはご存じですか?HISが運営する旅行デスクに併設されたカフェです。10月14日からクラウドファーミングの展示を行っています。そして今回、クラウドファーミングで販売中の三重県御浜町のみかんジュースと千葉県長生村の純正ハチミツの試飲イベントを開催することが決まりました!※試飲イベントはなくなり次第終了となります。日時:2022/10/22 (土) 13:00 - 15:00 JST※試飲はなくなり次第終了となります。場所:Henn na Cafe 変なカフェ渋谷区神南1丁目21−3 渋谷モディ B1F 日本ロボットがコーヒーを淹れるエンターテインメントカフェです◎◎試飲商品のご案内◎【三重県御浜町のみかんジュース】クラウドファーミングでは事前に108本のみかんの木を購入しました。そしてこの冬になるみかんをみんなでシェアしませんかというプロジェクトを行っています。みかんの詳細はホームページをご覧ください。https://www.his-j.com/corp/foodproject/project/crowdfarming/mikan.html今回の試飲イベントでは、去年に同じ西農園さんで採れたみかんを使った100%ジュースを試飲いただけます。みかんそのままの味を楽しめるすっきり飲みやすいジュースです。今年のみかんを購入をご検討中の方はぜひこの機会に試飲しにきてください。【千葉県長生村 純粋ハチミツ】今回支援いただいた、クラウドファーミングでお届けするハチミツは秋の採蜜分を含めた食べ比べセットとなっております。今回の試飲イベントでは、春、夏に採れたハチミツの中から採蜜場所、採蜜時期の異なるハチミツを一足先に食べ比べ試食ができます。色見や味の違いにびっくりすると思いますよ!ハチミツの詳細はホームページをご覧ください。https://www.his-j.com/corp/foodproject/project/crowdfarming/honey.htmlさらに当日はハチミツの生産者HANAPの橋澤さんにもお越しいただき、ハチミツの味の特徴などをご説明いただきます。一足先に味見ができるいい機会となりますので ぜひお越しくださいませ。皆様のお越しをお待ちしております♪変なカフェ 渋谷〒150-0041東京都渋谷区神南1丁目21−3渋谷モディB1F営業時間 11:00~18:00ラストオーダー 17:45定休日 渋谷モディ営業日に準ずる客席数:32席WiFiあり、コンセントあり、現金のみ


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第5回 ハチミツご購入者配信レポートHANAPの橋澤です。最近は、半袖だと肌寒くなってホットのドリンクが美味しくなってきましたね。我が家の寒い朝晩の定番は、ホットミルクにハチミツを入れて飲みます。コクのあるタイプのハチミツが、ホットミルクには良く合うと思います。それでは、今回もHANAPのハチミツ生産の近況をレポートさせて頂きます。【ハチミツの生産レポート】-9月後半-前回のレポートでも報告しましたオオスズメバチの襲撃がなかなか終わらず、毎日のように虫取り網を片手に蜂場のパトロールをすることが日課になりました。ミツバチが元気良くたくさん出入りしている巣箱ほどオオスズメバチに狙われるようです。4~5匹以上のオオスズメバチが来てしまった巣箱の前には、勇敢に戦った数千匹のミツバチたちの無残な姿があり、悲しい気持ちになります。様々な対策を試しているのですが、来年はもっと徹底した対策をしなければと痛感します。9月の終わりに大多喜町と長生村で夏の間に貯えられたハチミツを採蜜しました。しかし、スズメバチの影響でミツバチが減ったため、期待したよりは少ない量の採蜜になりました。大多喜町は、8月にたくさん採れたカラスザンショウの蜜に、イタドリなどの山に自生する植物の蜜が混じった感じの味わいになっています。オレンジのような甘味と酸味があり濃厚だけどスッキリした風味です。長生村のハチミツは、ヒマワリの花と蕎麦の花が主な蜜源だと思います。ヒマワリのフルーティな酸味と蕎麦の独特な土っぽい香りとコクがあります。去年の夏に採れた蕎麦のハチミツとも全く違う風味になっているのが、不思議で面白いです。周辺の空き地や道路の脇などで、セイタカアワダチソウの蕾が黄色く色付いてきました。セイタカアワダチソウは、秋の終わりに貴重な蜜源となる植物です。セイタカアワダチソウは、外来種で、空き地にあっという間に広がり、その名の通り背が高く2m近くに成長するため、厄介者とされています。繁殖力が強いので、日本在来のススキなどが駆逐されると心配されましたが、最近ではススキの方が勢力を伸ばしているとも言われています。さらに、花粉症の原因とも言われますが、ブタクサと似ているだけで、セイタカアワダチソウは花粉を殆ど空中に飛ばさないので花粉症には関係ありません。花粉症を起こすのは、スギなど風に乗せてたくさんの花粉を遠くまで飛ばす「風媒花」の植物です。セイタカアワダチソウのように、蜜を出す植物は昆虫に受粉をしてもらう「虫媒花」ですので、大量の花粉を大気に飛ばすことはありません。そんな誤解を受けやすい気の毒なセイタカアワダチソウですが、海外ではハーブとして使われ、花や若芽を食用にすることもあります。春菊を青臭くしたような味だそうです。また、アワダチソウというくらいで、特に花の蕾をお風呂に入れると泡立ちます。サポニンという成分があるためです。セイタカアワダチソウのハチミツは、納豆や靴下のような独特な香りがあり、日本では臭いから採らないという養蜂家も多いようです。しかし、味は美味しく、海外では「ゴールデンロッドハニー」として人気があります。香水でもそうですが、料理でも臭いものって少し入ると、いい感じのアクセントになることがあると思います。ブルーチーズやピータンなどもその例かも知れません。普通のハチミツに飽きた方には、きっと面白いハチミツになるんじゃないかなと思います。開花前のセイタカアワダチソウ【ミツバチの生態⑤】今回は、ハチミツがどうやって出来るのかについて紹介したいと思います。皆さんは、ハチミツって何かご存知でしょうか?ちゃんと説明しようと思うと、意外と難しいことって多いですよね。実はハチミツも知っているようで、ちゃんと理解している人って少ないんじゃないかなって思います。「ミツバチがたくさんの花々を飛び回って集めた蜜を貯めたもの」や「ミツバチが体から出す蜜」って答えるかも知れませんね。詳しく言うとちょっと違います。花の蜜を集めただけではハチミツではありませんし、ミツバチは体内でハチミツを合成して作るわけでもありません。せっかくの機会なので、ちょっと(かなり)詳しく説明させてもらいます!ミツバチは確かに、たくさんの花を訪れて、蜜や花粉を巣に持ち帰ります。これはベテランの働きバチの仕事です。(詳しくは第2回のレポートを参照)セイヨウミツバチの場合、巣箱から2~3km以内の花から蜜を集めて来ることが多いです。良い蜜源を見つけると、仲間にも教えながら1日に10回以上往復することもあります。小さな体で1日に数十kmも飛んで蜜を集めるんだから凄いですよね! ミツバチの体重は約0.1g。その体の半分弱である40㎎ほどの花の蜜を、蜜胃という蜜を運ぶための袋に入れて運びます。蜜集めに飛び立つミツバチは身軽で素早く、迷いなく一直線に飛んでいきますが、蜜を蜜胃にたくさん貯めて帰ってきたミツバチは、お腹を膨らませて、ヨロヨロと不器用そうに飛んで帰ってきます。この時、蜜胃の中では、インベルターゼという酵素が分泌されます。このインベルターゼの働きで、花の蜜の主成分であるショ糖(砂糖と同じ糖)は、ブドウ糖と果糖に分解されます。蜜を持ち帰ったミツバチは、巣で待っている食料貯蔵係の若い働きバチに蜜を口移しで渡します。実は、ミツバチにも花の蜜の好みがあります。基本的には糖度が高い蜜が好きです。食料調達係になったばかりのミツバチは、糖度が低い蜜を採ってくることがありますが、糖度が低い蜜は、食料貯蔵係になかなか受け取ってもらえないんです。そのため、質の低い蜜を持って帰ってきたミツバチは、またすぐに蜜集めには行けません。逆に、糖度が高く質の良い蜜を持って帰ってきたミツバチは、すぐに食料貯蔵係に受け取ってもらえるので、またすぐに蜜集めに出かけられます。この結果、群としてはより質の良い蜜が優先的に集められる仕組みになっているんです。食料貯蔵係も受け取った蜜を蜜胃に入れます。この貯蔵係の蜜胃でもインベルターゼが分泌されます。このように、最低でも2匹の蜜胃を経て、ショ糖は、ブドウ糖と果糖に分解されます。ブドウ糖と果糖は、どちらも単糖類と言って、人間にとってもそれ以上消化する必要がなく、直接腸で吸収されて、素早くエネルギー源として利用されます。ミツバチにとっても、即効性のあるエネルギー源となるので、利用性が良くなるんですね。もう一つ、食料貯蔵係の大切な仕事があります。それは、巣に貯めた蜜の水分を減らして糖度を上げることです。花の蜜は水分が多く、そのままではとても腐りやすいんです。そこで、羽で扇いで、せっせと蜜の水分を飛ばします。十分に糖度が上がった蜜は、栄養豊富で保存性の良い保存食になります。そうです。ハチミツとは、「ミツバチが花の蜜を原料に加工した保存食」なんです。※花の蜜以外にも植物が出す蜜(花外蜜腺から出る蜜)やアブラムシなどが植物の汁液を吸って出した蜜などを原料にミツバチがハチミツにしたものもあり、これは「甘露ハチミツ」と言います。自然界で、このような「食品加工」をして保存食を作り出す生き物はそうはいません。地球上で初めて作られた加工食品は、人類が誕生するはるか昔にミツバチが作っていたんです。しっかりと糖度が上がって熟成し終わったハチミツは、ミツロウで蓋をされます。こうなると、何年も保存可能な状態になり、品質の良いハチミツとなります。数万匹のミツバチたちの努力の結晶がハチミツです。もちろん、ミツバチたちは、人間のためにハチミツを作ってあげてるつもりはありません。花が少ない時期が来た時の備えとして、花がたくさん咲いている時期に出来るだけ多くのハチミツを作り貯えておきます。私たちは、ハチミツがたくさん貯えられて巣箱から、その群れの生存に問題がない分のハチミツを分けて貰っています。次回レポートもお楽しみに!