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貴重な戦前の近代建築の資料として 写真集「満洲国の近代建築遺産」を出版したい!

2016年から私は現在の中国東北部に残存する戦前に建てられた建築物を約400ヶ所訪れ、写真に収めてきました。この地域はかつて「満洲国」と呼ばれその成立には日本が大きく関与していた場所です。残存する往時の建築物は歴史研究の上で貴重な資料となるため、写真集としてまとめ後世に伝えていきたいと考えています。

現在の支援総額

3,145,000

157%

目標金額は2,000,000円

支援者数

258

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2022/08/05に募集を開始し、 258人の支援により 3,145,000円の資金を集め、 2022/09/20に募集を終了しました

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現在の支援総額

3,145,000

157%達成

終了

目標金額2,000,000

支援者数258

このプロジェクトは、2022/08/05に募集を開始し、 258人の支援により 3,145,000円の資金を集め、 2022/09/20に募集を終了しました

2016年から私は現在の中国東北部に残存する戦前に建てられた建築物を約400ヶ所訪れ、写真に収めてきました。この地域はかつて「満洲国」と呼ばれその成立には日本が大きく関与していた場所です。残存する往時の建築物は歴史研究の上で貴重な資料となるため、写真集としてまとめ後世に伝えていきたいと考えています。

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中国で撮影していましたと話すと、大丈夫でしたか? 怖いことはなかったですか? とよく聞かれたものです。最近ではミサイルが飛んできたりもしていますから、もっともな反応かと思います。しかし僕が会ったほとんどの中国の人は、言葉がわからない僕に対してとても親切でした。たとえば外国人の泊まる宿が制限されている街で、宿が見つからなくて夜中に途方に暮れているときでも、誰かが助け舟を出して送ってくれたこともありました。バスの切符が取れなくて困っているときには、闇の乗り合いタクシー(白タクですね)を紹介してくれたり。

街中で三脚を立てて撮影していると、いろいろ話しかけてくる人も多く、そういうときは紙に漢字を並べて筆談します。「あの古い建物は何なのか」「あなたのカメラは珍しいけどいくらぐらいするのか」というような内容が多かったと思います。僕が日本人だとわかっても(最初はどこか中国の地方から来ていると思うみたいです)、中国を旅行しているの?というだけで、差別したり攻撃してきたりというようなことは一度もありませんでした。

僕が使っていたのはマミヤというメーカーの古い大きなフィルムカメラで、フィルムにはブローニーサイズという大きなものを使います。ファインダーを上からのぞき込むタイプのカメラなので、中国の人には珍しいようで、よく「のぞかせてくれ」といわれました。

一般の方々はそんな感じなのですが、実は何度か尾行されていることに気づいたことがありました。相手は私服なのですが、何人かで行動しているので、動きがちょっと不自然なのです。素人の僕に見破られるようでは尾行とは言えないと思いますが、そういうときはちょっと怖くなりましたね。それでわざとバックの中からガイドブックを取り出して広げたりして、お上りさんの観光客を装いました。というのは、ときどきニュースにもなりますが、日本人があらぬ嫌疑をかけられて拘束されることがたびたび起きているからです。

写真を撮影するときに日本と違って気を付けなくてはいけないのは、軍事管理区というような軍隊に関する施設が街中にあったりするのですが、僕のような旅人にはわからないのですね。うっかり撮影してしまって逮捕でもされてしまったら、体制が異なる国なのでどうなるかわかったものではありません。そこが大変怖い。

写真の建物は屋根に天守閣がのっかっているような独特なデザインをしていますが、建築学的にはこれは帝冠様式と呼ばれるそうです。この建物はかつての満洲国の首都・新京(現在の長春)にあった関東軍司令部です。実はこの建物の門番には二人の衛兵が配されていて、門の前で立ち止まることも撮影することも許されていません。すっ飛んできて叱られます。この建物は現在、吉林省共産党委員会が使用していますから、治安のために仕方がないのかもしれませんが、かつての権力の中枢の建物が体制が変わっても権力の中枢によって使用されているというのはなんとも面白いものだなと思いました。

正面から撮影することはできなかったため、ガイドさんの力を借りてなんとかビルの隙間から全容をとらえることができたという次第です。どうしても画角に余計なものが写り込んでいますが、撮影ポジションがかなり限定されたということでお許しいただけたらと思います。このときもかなりビクビクしながら撮影したものです。


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