サンティアゴまでの最後の大都市、レオンを出発して数日。
橋で有名なオルビドという町で、お昼休憩を取っていると、笠を被った男性が通り過ぎるのを見つけました。
「…もしかして日本人の方かな?」
と思い、急いで追いかけて、声をかけると大当たり!
巡礼を始めて22日、ついに、初の日本人の方にお会いすることが出来ました!四国のお遍路の笠を被っていたようで。思い切って声をおかけしてよかったです。
彼はその町で滞在するとのことで。僕は休憩の後、次の町へ歩くつもりでしたが、せっかくの日本人との出会いなので、急遽予定を変更して、すぐにアルベルゲ(宿)を取りました。
そして夜ご飯をご一緒させていただくことに。
(お写真はご本人様の意向により削除させていただきました。)
川沿いのお店のテラス席にて、赤ワインで乾杯。たくさんの話題で盛り上がりました。
なんと御歳は79歳ということで。
しかも、このサンティアゴ巡礼は3回目のチャレンジらしく、僕からすると師匠のような存在でした。(笑)
更には、四国のお遍路「八十八ヶ所巡礼」、そして紀伊山地の「熊野古道」も歩かれており、なんともエネルギーに溢れたお方でした。
全て定年の60歳を過ぎてから、行なわれたようで。「歩くペースは遅くなってきた。」とおっしゃっていましたが、それでも十分な健脚でした。
まだ若い僕は、初めての日本人に会ったということもあり、すこし興奮気味。たくさんのことが気になっていましたが、彼は落ち着いてどっしりと構えておられました。
過去の巡礼のエピソードや、お仕事、家族、生活の話、人生の知恵など、いろんな話をお聞きしました。
もちろん、これだけ年齢差があれば、生きている時代が違いますが、人生や仕事に必要なものの本質は同じような気がします。
留学中、旅先での出会いといえば「外国人」というイメージが強いのではないでしょうか。
日本の外で日本人とつるむのはあまり良い印象をもたれない風潮がある気がしまいますが、それは場合によると僕は思います。
何より「日本の外に出てきている日本人」というだけで、ひとつの価値があります。
理由はそれぞれ違いますが、「日本の外に出て、何かをしようとする意思。」そこには、それぞれの想いがあって、十人十色。そこにはとても興味深いものがあると改めて実感しました。
これはサンティアゴ巡礼においても同じこと。
同じ巡礼の道を歩いていても、感じること、そして頭の中で考えることは人それぞれ違いますよね。
それを外国人の方たちと共有するのももちろん貴重な経験ですが、何より母語である日本語で、日本人同士で共有するというのは、より深いところまでお話が出来て、とても有意義な時間でした。
あっという間に時間は過ぎ、もう寝る時間に。
有難いことにご馳走していただきました。
僕により深みが出てから、もう一度巡礼をする時に、今度は僕が若者にご馳走を出来るようにしたいですね。
素晴らしい出会いに乾杯としまして。
また次回の活動報告をお楽しみにください。
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残りあと10日ほど。
最後まで頑張っていきます!