日野市内で保護された母猫と子猫4兄妹。
母猫は避妊手術後リリースして地域猫になりました。4兄妹は、保護されてからしばらくはカフェにいましたが、その後馴らしを兼ねて預かりAさんのお家で元気に過ごしながら、里親様との出会いを待っていました。
そして、それぞれ里親様が見つかり元気にラブハピを卒業していきました。
そのような中、ルパンくんに思いもよらない試練が待ち受けていました。
ルパンくん、とっても甘えん坊で可愛い男の子。里親様のおうちで可愛がられていましたが、4月半ばくらいに体調を崩してしまい、病院に行ったところFIPと診断されました。里親様のおうちでは、ご家族のお仕事の関係もあり毎日の注射などの細やかなケアが難しいということで、子猫の頃に過ごしたAさん宅で治療を受けることになりました。Aさんがルパンくんの治療メモをつけていてくれました。ルパンくんの様子が細やかに記録されています。●4月某日体調が悪く預かる。
FIPじゃないかと診断され血液検査。
検査結果が出てFIPと診断される。
ご飯を食べず強制給餌。
チュールは1日で3~5本食べた…
その後、メモには治療の効果が出て、ルパンくんがごはんを食べるようになり、遊びはじめたことが記録されています。
元気を取り戻したルパンくん。薬も錠剤へと変わりいったん、里親様の元に帰ります。
しかし…可愛いルパンくんに、思いがけなく厳しい現実が告げられます。
FIPに加え、心臓病が併発したのです。
この時点でまたAさん宅に戻ってきました。
FIPの治療と心臓病の治療を同時に行うことになってしまいました。薬もFIPの薬と心臓病の薬とサプリで1回につき7錠も飲ませていました。小さな体で一生懸命に生きようとするルパンくん。痛々しい様子に胸が苦しくなります。胸水がたまると呼吸困難になるので、抜いてもらう為に病院に通院していました。帰ってきた日のルパンくんの様子が書かれたAさんのメモです。「この日は階段か廊下で過ごしていて部屋にはほぼ入ってきませんでした。夜中に吐き、呼吸困難になりました。
しばらくして落ち着きましたが、朝も呼吸困難になり倒れました。
前日に胸水を抜いてもらっていたのに、また溜まっていました」
「先生にはいつ息を引き取ってもおかしくない状態だと言われました。
何回目かの診察の時には心膜の中にも水が溜まり始め、かなり悪い状態という診断が…。
ルパンは大人しく胸水を抜かせてくれましたが、胸水が溜まってくると食欲が落ち猫草ばかり食べ、息づかいが深くなってきます。
そうなると病院へ行って胸水を抜いてもらう。
5日に一度のペースで抜いてもらっていました。
抜いてもらう水の量は150~200cc位でした」
そんな時に、FIP再々発のメイちゃんと一緒に受け始めたのが熱鍼(ネッシン)です。
酒井代表の知り合いの方の猫さんが、同じように心臓病で胸水が溜まっていたのに、治療を受けるにつれて胸水が溜まらなくなったというのです。
藁にもすがる思いで、FIPの治療と一緒に熱鍼の治療を受け始めます。
熱鍼の治療をはじめてから1ヶ月位たつと胸水を抜くペースが伸びてきて、2ヶ月しない位から胸水がたまらなくなり今に至っています。
Aさんメモより
「1ヶ月程で効果が出てきたようです。食欲も増えたし、他の猫たちと突っ走って遊ぶ程になりました。カーテンレールにも上り、見ていてこんなに暴れて大丈夫かな…って思うくらいに遊ぶようになりました」
8月7日にFIPの治療期間が終わり、メイちゃんと一緒にルパンくんともに現在経過観察中。
前回の血液検査はオールクリアで良い結果が出てます。
熱鍼は今は週に2回から1回になり通院は続けています。
Aさんメモ
「今日、ルパンの血液検査の際に心臓のチェックもしてもらったら、胸水が溜まってないとの事でした」
ルパンくん、どうかこのままFIPにも心臓病にも打ち勝って元気になりますように。
注)ギルバートは里親様のお家での名前です