幼い頃の記憶を遡ると、自宅近くの公園の裏山に秘密基地を作ったり、田んぼやその脇にある用水路を覗いて生き物を発見したり、住宅裏に張り巡らされた小道をひたすら走り回って友だちと遊んだ楽しい記憶ばかりが思い出されます。30年以上も前のことなのに昨日のことのように鮮明に覚えていて、その記憶は思い出すたびに幸せな気持ちにさせてくれます。
その感覚は今も自分の軸になっていて、四季の移り変わりを感じる場所に身を置くことがとても大好きです。
我が子たちにも、自身が味わったドキドキワクワクした日々の楽しさを味わってほしいという想いから、森のようちえんに参加させてもらうようになりました。
真面目で慎重な長女、集団行動が苦手で繊細な長男、虫が大好きでどこまでも自由な次男、年齢も違う個性豊かな子どもたちが馴染めるのか心配しましたが、無用でした。
子どもたちは野山を自由に駆けまわり、四季折々の風景や生き物に出会って、たくさんの驚きや発見、感動を積み重ね、母である私も多くのことを学びました。
何度も足を運ぶようになって、ここは子どもも大人も「ありのままの自分」を認めてくれる場所だということにも気がつきました。
子どもたちも私も劇的に何かが変わったということはないかもしれないですが、忙しく過ぎ去る日々の中でも、ふと足を止め四季の移ろいに目を向ける時間が幸せだと感じるようになり、それを共有できる仲間がいることを本当に嬉しく思っています。